ドストエフスキー

レ・ミゼラブル第4部『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

「第四部 プリュメ通りの牧歌とサン・ドニ通りの叙事詩」あらすじと感想~大迫力のバリケード戦!物語は一気に佳境へ

第4巻からクライマックスに向けて一気に物語は動いていきます。

第4巻、第5巻と続くバリケード戦の迫力は圧倒的です。まるでハリウッド映画のようです。映像ではなく言葉でこれを表現できるというのは驚くべきことだと思います。

読んでいて本当に物語の世界観に没入させられます。こういう読書体験は一度体験すると病みつきにさせられてしまうほどです。

さて、いよいよ次で最終巻。ジャン・ヴァルジャンの物語もフィナーレを迎えます。

レ・ミゼラブル第3部『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

「第三部 マリユス」あらすじと感想~物語のキーパーソン、マリユスの登場

この巻では青年マリユスの生い立ちや彼の人柄がほぼ丸々1冊をかけて描かれることになります。

第3巻の最後にはテナルディエ一家とジャン・ヴァルジャン、そしてジャヴェールとの手に汗握る対決のシーンがあります。ここも見逃せません。

壁の穴からその顛末をのぞくマリユスの目を通して私たち読者もそのシーンを目撃することになります。

このシーンも本当に素晴らしいです。驚くべき臨場感!

こんなシーンを言葉のみで表現するユゴーの力にはただただ脱帽するしかありません。

レ・ミゼラブル第2部『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

「第二部 コゼット」あらすじと感想~薄幸の美少女コゼットとジャン・ヴァルジャンの出会い

第2巻は物語の展開がドラマチックで、なおかつ息もつかせぬ緊張感があります。

ここまで読み進めることができたらもう止まることはできません。

きっとここからは挫折することなく一気に読んでいくことができるでしょう。

いよいよ盛り上がって参りました。『レ・ミゼラブル』、非常に面白いです。

ジャヴェール『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

「第一部 ファンチーヌ」あらすじと感想~偉大なる主人公ジャン・ヴァルジャンとは!

わずか一片のパンを盗んだために、19年間の監獄生活を送ることになった男、ジャン・ヴァルジャン。

ジャン・ヴァルジャンという名を聞けば、おそらくほとんどの人が「あぁ!聞いたことある!」となるのではないでしょうか。この人ほど有名な主人公は世界中見渡してもなかなかいないかもしれません。

そのジャン・ヴァルジャンの過去や彼の心の支えとは何なのかということがこの第一部「ファンチーヌ」で明らかにされます。

ということで早速この本を読み始めてみると、驚きの展開が待っています。

ジャヴェール『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

ユゴー『レ・ミゼラブル』あらすじと感想~ミュージカルでも有名なフランス文学の最高傑作!

『レ・ミゼラブル』は分量も多く、原作はほとんど読まれていない作品ではあるのですが、基本的には難しい読み物ではなく、わかりやすすぎるほど善玉悪玉がはっきりしていて、なおかつ物語そのものもすこぶる面白い作品です。

しかも単に「面白過ぎる」だけではありません。この作品にはユゴーのありったけが詰まっています。つまり、ものすごく深い作品でもあります。私もこの作品のことを学ぶにつれその奥深さには驚愕するしかありませんでした。

ぜひミュージカルファンの方にも原作をおすすめしたいです

ドストエフスキードストエフスキー作品

ドストエフスキー年表と作品一覧~ドストエフスキーの生涯をざっくりと

この記事ではドストエフスキー作品一覧と彼の生涯を簡潔にまとめた年表を掲載します。

ドストエフスキーの生涯は簡易的な年表では言い尽くせない波乱万丈なものです。特にアンナ夫人とのヨーロッパ外遊の頃は賭博に狂った壮絶な日々を送っています。

ドストエフスキー作品は彼の生涯とも密接な関係を持っています。彼の生涯を知ることは作品を知る上でも非常に大きな助けとなるのではないでしょうか。

ドストエフスキーとレミゼ『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

ドストエフスキーも愛した『レ・ミゼラブル』 レミゼとドストエフスキーの深い関係

ドストエフスキーは10代の頃からユゴーを愛読していました。

ロシアの上流階級や文化人はフランス語を話すのが当たり前でしたので、ドストエフスキーも原文でユゴーの作品に親しんでいました。

その時に読まれていた日本でもメジャーな作品は『ノートル=ダム・ド・パリ』や『死刑囚最後の日』などの小説です。

そんな大好きな作家ユゴーの話題の新作『レ・ミゼラブル』が1862年にブリュッセルとパリで発売されます。

ちょうどその時にヨーロッパに来ていたドストエフスキーがその作品を見つけた時の喜びはいかほどだったでしょうか!

カラマーゾフの兄弟ドストエフスキー作品

『カラマーゾフの兄弟』あらすじと感想~ドストエフスキーの最高傑作!!神とは?人生とは?自由とは?

『カラマーゾフの兄弟』が発表されてから120年。これだけの月日が経っても変わらずに多くの人から愛され続けているのはそれなりの理由があります。

この物語が持つ魅力があるからこそ、読者に訴えかける何かがあるからこそ、こうして読み継がれているのだと思います。

『カラマーゾフの兄弟』はドストエフスキー作品の中でも私が最も好きな、そして思い入れのある作品です。

長編小説ということでなかなか手に取りにくい作品ではありますが、心の底からおすすめしたい作品です。

未成年ドストエフスキー作品

ドストエフスキー『未成年』あらすじと感想~晩年の隠れた名作!「私はロスチャイルドになりたいのだ」

ドストエフスキーが描くロシアの混沌は、まだまだ未熟な「未成年」アルカージイを木っ端微塵に打ち砕くほど複雑怪奇なものでした。

ドストエフスキーのかつての理想郷「ヨーロッパ」の没落と、ロシアの混沌。

そんな八方ふさがりの悲惨な状況の中で何が人々を救いうるのか。それをドストエフスキーはこの作品で読者に問いかけます。

そしてこの作品で提出された問題はその後ますます熟成し最後の大作『カラマーゾフの兄弟』へと組み込まれていきます。

『未成年』は他の作品と比べると影が薄い作品となってしまっていますが、思想的な意味では非常に重要なものを含んだ作品です。