栗生沢猛夫『タタールのくびき ロシア史におけるモンゴル支配の研究』~ロシアとアジアのつながりを知るのにおすすめ参考書!
「タタール人支配をロシア人はどのように受け止めてきたのか」、これは今の問題にも繋がります。
この本を読んだことで「歴史はどのように紡がれていくのか」ということを考えさせられました。歴史は「今生きている人によって作られるものだ」ということをつくづく感じました。歴史は過去ではなく、まさに今の問題なのだと。「歴史観」の問題なのだと・・・
「タタール人支配をロシア人はどのように受け止めてきたのか」、これは今の問題にも繋がります。
この本を読んだことで「歴史はどのように紡がれていくのか」ということを考えさせられました。歴史は「今生きている人によって作られるものだ」ということをつくづく感じました。歴史は過去ではなく、まさに今の問題なのだと。「歴史観」の問題なのだと・・・
この作品にも本当に驚かされました。
クリミア戦争ってこんな戦争だったのかと呆然としてしまいました。
世界史の教科書でも取り上げられるこの戦争ですが、どれだけ入り組んだ背景があったか、そしてこの戦争がもたらした影響がいかに現代まで続いているかを思い知らされます。
ウクライナ情勢で揺れる世界において、この戦争を学ぶことは非常に大きな意味があると思います。
ぜひおすすめしたい作品です。
ロシア的な精神とは何なのかということを学ぶのに最高の一冊!。
文化がいかにして出来上がっていくかということを考えさせられます。
私個人としては、この本を読んで特に印象に残ったのはオプチナ修道院についての記述です。
この修道院は晩年のドストエフスキーが訪れた、ロシアのとても名高い修道院で、あのトルストイも何度も足を運んでいます。
この本はドストエフスキーのキリスト教理解を学ぶ上でも非常に重要な視点を与えてくれます。
私にとってはモンテフィオーリは絶大な信頼を寄せうる歴史家なのですが、今作も安定のモンテフィオーリクオリティーでした。「素晴らしい」の一言です。
ロマノフ王朝の始まりからいかにしてロシアが拡大し、力を増していったのかをドラマチックにテンポよく学ぶことができます。
それぞれの皇帝ごとに章立ても進んでいくので時代の流れもとてもわかりやすいです。
ロシアという国がどんな歴史を経て今に繋がっているかを学ぶのにこの本は最適です。
若い頃にオランダ留学を経験し、そこから戊辰戦争の戦いを経て再び外交官としてヨーロッパへ旅立った榎本武揚。
そんな彼が初めて目にするシベリアの風景や産業、人々の生活をこの本では知ることができます。 彼がペテルブルクを出発したのが1878年。この年はドストエフスキー最晩年で『カラマーゾフの兄弟』を執筆し始めた年になります。まさにドストエフスキーがいたロシアに彼はいたのです。
彼の『シベリア日記』はそんなドストエフスキーと同時代の人々の生活を知る格好の資料にもなります。そうした意味でもこの本はものすごく興味深く読むことができました。
函館ゆかりの偉人である榎本武揚のことを知れてとてもありがたい機会となりました。
この本は小説仕立てで1903年のロシア帝政末期の社会を紹介していきます。
主人公は若いフランス人ジャン・ルセル。彼はふとしたきっかけでロシアに旅立つことになります。私たち読者は彼と同じ異国人の新鮮な目で当時のロシア社会を目の当たりにしていくことになります。
この本ではロシア正教を中心にした宗教事情、そして劣悪な状況で働く労働者、軍隊の内情、農民の生活など様々な事象を紹介しています。
当時のロシア社会がどのようなものであったかを知るのにとても便利な一冊となっています。しかも小説仕立てであるので読みやすいというのも嬉しい点です。
ハリストス正教会は日本で初めて建てられたロシア正教の教会で、函館のシンボルともなっている教会です
ロシア正教は同じキリスト教といってもカトリックやプロテスタントとはその教えや祈り方、文化がかなり違います。
そしてそのロシア正教が初めて日本に上陸し根付いたのがここ函館だったのです。日本に布教にやって来たニコライ神父はドストエフスキーとも面識があったと言われています。
ドストエフスキーを愛する私としては何か不思議なご縁を感じます。私が住む函館がロシア正教を学ぶ上で非常に大きな意味をもっていることに運命のようなものを感じてしまいました。
跳魚さんの『天使のためのウヴェルテュール前編 』ではあの無敵のナポレオンを敗走させたアレクサンドル1世について彼の波乱万丈の生涯をわかりやすく漫画で紹介して下さっています。
ロシアの皇帝というとかなりいかついイメージがあるかもしれませんが、跳魚さんのイラストは非常に繊細で美しくて、とっつきにくいロシア史のイメージが変わると思います。
ドストエフスキーをはじめとしたロシア文学がなぜこうも私たちの心を打つのか。
それは彼らの人生に対する真剣さにあったのだ。
著者のヒングリーはそう述べます。
この本は19世紀のロシア社会やその文化と作家たちのつながりを解説しています。
文学論や哲学講義としてはよく出てくる19世紀ロシアですが、その社会事情や文化面はなかなか話に上ってくることがありません。そういう意味でこの本は非常に興味深い視点を与えてくれます。
建築は外観だけではなく、内部空間で感じる体験こそ人を感動させるのだということをこの本では教えてくれます。
写真や映像で見るだけでなく実際にその場に行ってみないとわからない感覚がある。
だからこそ現地に行って直接体験することには大きな意味がある。
そのことをこの本を読んで改めて感じました。