キリスト教

イタリアルネサンスと知の革命

フィレンツェを知るためのおすすめ参考書一覧~ダ・ヴィンチやマキャヴェリ、ダンテなど芸術や歴史、文学など奥深き世界を堪能

前回の記事ではイタリア・ローマを知るためのおすすめ参考書をご紹介しましたが、今回の記事ではフィレンツェについてのおすすめ本をご紹介していきます。

フェイレンツェといえばボッティチェリやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなど言わずもがなの巨匠の作品が今なお世界中の人を魅了し続けている華の都です。

ですがそんなフィレンツェではありますが、いざこの街がどのような歴史を経てどのように芸術が花開くことになったかというのは意外とわかりにくいです。

ルネッサンス芸術という言葉は知っていてもいざこの芸術が実際にどのようなものなのか、それが黄金期を迎える時代背景は何だったのか。

知れば知るほど面白いフィレンツェです!ぜひこの記事を役立てて頂ければ幸いです。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

ローマおすすめ参考書一覧~歴史、文化、宗教、芸術!ローマがもっと面白くなる名著を一挙ご紹介!

前回の記事「僧侶推薦ローマおすすめ観光スポット15選!王道からマニアックな教会まで美の極致を味わう」ではローマのおすすめスポットをご紹介しましたが、この記事ではそんなローマをもっと楽しむためのおすすめの参考書、ガイドブックをご紹介していきます。

それぞれのリンク先ではより詳しくその本についてお話ししていますのでぜひそちらもご参照下さい。

ローマはあまりに奥が深い。そして知れば知るほどはまってしまう底なし沼のような存在です。私もこのローマの浪漫にすっかりとりつかれてしまいました。

この記事が皆様のお役に立てましたら私としては幸いでございます。

『ローマ旅行記』~劇場都市ローマの魅力とベルニーニ巡礼

僧侶ならではのローマおすすめ観光スポット15選!王道からマニアックな教会まで美の極致を味わう

この記事では私も大好きなローマのおすすめ観光スポットをご紹介していきます。

サン・ピエトロ大聖堂やコロッセオなどの有名どころだけではなく、観光客があまり訪れないマニアックな教会もこの記事ではご紹介していきます。

ローマは実に素晴らしい街です。ですがあまりに見どころが多すぎるが故の罠もあります。ぜひ当ブログの記事が皆様のお役に立てれば何よりでございます。

ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行

上田隆弘『ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行』記事一覧~目次としてご利用ください

この記事では私のヨーロッパ旅行記『ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行』の記事30本をまとめています。

私はドストエフスキーが好きです。ですが、何よりも「アンナ夫人といるドストエフスキー」が好きです。 そんな二人の旅路が少しでも多くの人の目に触れるきっかけとなったらこんなに嬉しいことはありません。

夢の国ディズニーランド研究

ボブ・トマス『ウォルト・ディズニー 創造と冒険の生涯』~ディズニー社公認伝記!バイブルとしてのウォルター伝

本書はディズニー社公認のウォルト・ディズニー伝です。

1928年に『蒸気船ウィリー』でデビューしたミッキーマウス。本書はその生みの親ウォルト・ディズニーの規格外の生涯を知れるおすすめ伝記です。

ボブ・トマスの伝記は割とすっきり書かれ、さらにウォルトのよい面や功績がわかりやすく説かれるので入門書として読みやすい作品です。

ディズニーファンにぜひおすすめしたい一冊です。よりディズニーのことが好きになること間違いなしです。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

夢の国ディズニーランド研究

能登路雅子『ディズニーランドという聖地』~信仰・巡礼の聖地としてのディズニーという刺激的な視点が魅力のおすすめ本!

本作は「聖地」「信仰」「文化」という側面からディズニーを見ていく点にその特色があります。僧侶である私にとってこれは非常に興味深いテーマであります。

はっきり申しましょう。「この本はものすごく面白いです・・・!」

新書でこれだけのことがまとめられているというのはかなり奇跡です。これほどの本にはなかなかお目にかかれません。ディズニーファンだけではなく、文化や宗教に関心のある方にもぜひおすすめしたいです。

三島由紀夫と日本文学

芥川龍之介『蜘蛛の糸』あらすじと感想~仏教童話として有名な名作短編!地獄に垂らされた救いの糸!

『蜘蛛の糸』は芥川龍之介が初めて書いた児童向け文学で、仏教説話としても有名な名作短編です。私も僧侶という仕事柄、この『蜘蛛の糸』のお話を法話や仏教書で見聞きすることは数多くありますが、このお話はお寺関係という枠を超えて日本人全体に親しまれてきた作品ではないでしょうか。

そして本書巻末解説では『蜘蛛の糸』制作についての詳しい解説が説かれていたのですが、これが私にとってかなりの驚きでした。簡単に要点をまとめると、⑴『蜘蛛の糸』が元々仏教由来なのかどうかはわからないということ、⑵この作品がドストエフスキーやトルストイとも関係があるという2点があげられます。この記事ではこのことについても詳しく見ていきます。

三島由紀夫と日本文学

太宰治『人間失格』あらすじと感想~ドストエフスキーは罪と罰を対義語として書いたのか?太宰最期の問いに思う

前回の記事で紹介した『斜陽』のように、『人間失格』も読者に強烈な影響を与えることになりました。太宰の文章は読者ひとりひとりに「これこそ私だ!」と思わせる独特の魔力があります。主人公のナイーブなあり方に共感する若者が太宰文学に心酔することになりました。そんな彼らを指した「斜陽族」という言葉が生まれたほどです。

そんな感化力の強い太宰作品の中でもとりわけ魔術的な力が強い作品こそこの『人間失格』です。

そして私個人としてはやはりドストエフスキーと『人間失格』とのつながりがとても興味深かったです。

と言いますのも、この作品の後半ではまさにドストエフスキーに関する議論が挿入され、そこで『罪と罰』について語られていたからでありました。

三島由紀夫と日本文学

太宰治『駆込み訴え』あらすじと感想~ユダの裏切りを太宰流に翻案!人間の弱さ、ずるさ、いじらしさの極致!

この物語は「申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い」というまさに「駆込み訴え」から始まります。誰が何を訴えのか。それこそまさにユダがイエス・キリストを売ったというあの有名な聖書の出来事なのです。

ユダの裏切りはレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画で有名な最後の晩餐でもモチーフとなっています。この最後の晩餐でイエスは「12使徒の中の一人がが私を裏切る」と予言し、一同大慌てという図がこの絵で描かれています。

その裏切り者こそユダであり、そのユダがどのように裏切りを働いたかを太宰流に描いたのが本作『駆込み訴え』になります。

「なぜこんなものが書けるのだ!一体どうなっているのだ太宰は!」と思わざるをえないほどよどみのない真っすぐなユダの告発です。ものすごい作品です。

三島由紀夫と日本文学

三島由紀夫『美しい星』あらすじと感想~あの三島がSF小説を書いていた!カラマーゾフの兄弟とのつながりも!

あの三島由紀夫が本格SF小説を書いていた!

しかもこの作品はものすごく読みやすいです。作者名が伏せられていたら三島由紀夫だとわからないくらいの読みやすさです。さらに、ものすごく没入感が強く、気づけば小説の世界にすっかり入り込んでしまいます。大杉家の面々が宇宙人であること、そしてそれとは別の宇宙人の存在も物語途中から現れるのですが、どこからどこまでがリアルかSFかわからなくなるほど絶妙な匙加減です。私達は知らぬ間に計算に計算を重ねた三島文学の術中にどっぷりはまることになります。これは面白い。シンプルに面白い!

いやあ、見事な作品でした。