イギリス文学

名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『お気に召すまま』あらすじと感想~「この世はすべて舞台」の名言で有名な名作!才気煥発のロザリンドの大活躍!

『リア王』や『マクベス』などの悲劇群は読んでいて正直重いです。その重さがそれらの最大の魅力でもあるのですが今作『お気に召すまま』や『夏の夜の夢』、『あらし』は非常に読みやすく明るい作品です。軽やかさがあります。

シェイクスピアの含蓄溢れる名言を味わうもよし、ストーリーの軽やかさを堪能するもよし、それこそ「お気に召すまま」です。

気軽に親しむことができるのがこの作品のありがたいところではないかと私は思います。

ぜひおすすめしたい作品です。

名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『アントニーとクレオパトラ』あらすじと感想~シーザー亡き後のローマ帝国が舞台!愛に溺れた男の栄枯盛衰の物語

今作『アントニーとクレオパトラ』は以前紹介した『ジュリアス・シーザー』の続編にあたる作品です。

この作品は『ジュリアス・シーザー』からの流れで読んでいくと、ローマ帝国の壮大な栄枯盛衰を感じられて非常に面白い作品となっています。

この作品だけを単独で読むのはかなり厳しいとは思いますが『ジュリアス・シーザー』を読んだ後にこの作品を読めばその面白さを感じることができるのではないかと思います。

ぜひ『ジュリアス・シーザー』とセットで読んで頂きたい名作です。

名作の宝庫・シェイクスピア

福田恆存『人間・この劇的なるもの』~シェイクスピア翻訳で有名な劇作家による名著!「個性などというものを信じてはいけない」「人間は必然を求める」

著者の福田恆存はシェイクスピア作品の翻訳で有名で、私もいつもお世話になっています。私は新潮社版のシェイクスピアが好きで格好いいセリフや言葉遣いにいつも痺れています。

この本は1956年に初めて刊行され、今でも重版されている名著中の名著です。現代においてもまったく古さを感じません。

自分とは何か、個性とは何か、自由とは何か。

私たちの根源に迫るおすすめの1冊です。非常におすすめです!ぜひ手に取って頂ければなと思います。

ディケンズイギリスの文豪ディケンズ

イギリスの大作家ディケンズおすすめ作品7選~『クリスマス・キャロル』など心温まる作品で有名な文豪

ディケンズの小説を読めば当時のイギリスの社会状況や、イギリス人のメンタリティーを知ることができます。

19世紀のイギリスといえば、産業革命も進み、イギリスの国力は世界を席巻するものでした。ですがその反面労働環境は悲惨を極め、経済格差は広がり、環境公害も起こっていました。

そんな社会の闇をディケンズは冷静な目で描きます。ですがそんな闇を描きつつも彼は持ち前のユーモアや善良なる救い手の力によって物語に光を差し込ませます。

この絶妙なバランス感こそディケンズ小説の面白さの秘訣なのではないかと思います。

シェイクスピア名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピアおすすめ作品12選~舞台も本も面白い!シェイクスピアの魅力をご紹介

世界文学を考えていく上でシェイクスピアの影響ははかりしれません。

そして何より、シェイクスピア作品は面白い!

本で読んでも素晴らしいし、舞台で生で観劇する感動はといえば言葉にできないほどです。

というわけで、観てよし、読んでよしのシェイクスピアのおすすめ作品をここでは紹介していきたいと思います。

弦巻楽団名作の宝庫・シェイクスピア

弦巻楽団『ユー・キャント・ハリー・ラブ!』札幌発のオススメ演劇!堅物シェイクスピア学者のドタバタラブコメ

ここまでシェイクスピアの作品を紹介してきましたが、私の中でシェイクスピアと言えばこの『ユー・キャント・ハリー・ラブ!』は外せない舞台です。

ふとしたきっかけから2018年に札幌で初めてこの舞台を観て以来すっかりはまってしまい、それ以来東京まで出向いて2日連続で観に行ってしまうほど私のお気に入りの作品となってしまいました。

この作品には不思議な魅力があります。観る者の心をふっと軽くしてくれるような爽やかさがあります。

この作品を初めて観た日の帰り道の満足感、幸福感たるや!ぜひおすすめしたい演劇です!

ジュリアス・シーザー名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』あらすじと感想~カエサルの名言「ブルータス、お前もか」で有名な傑作

「賽は投げられた」、「ルビコン川を渡る」、「来た、見た、勝った」、「ブルータス、お前もか」

これらを見てピンとくる方もおられると思います。

私自身、ジュリアス・シーザーという名ではピンと来なかったのですが、この人物のローマ式の本名はと言いますと、ガイウス・ユリウス・カエサルとなります。

『ジュリアス・シーザー』は私の中でも強烈な印象を残した作品でした。あらすじや背景を知ってから読むと最高に面白い作品でした。非常におすすめです。

マクベス名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『マクベス』あらすじと感想~「バーナムの森がダンシネインにやって来るまでは」

魔女にそそのかされて王位を狙ったマクベスの悲劇、それがこの作品のメインテーマです。

ストーリー展開もスピーディーで息もつかせません。魔女の不思議な預言も絶妙な伏線となっていて、それがどう回収されるのかは本当に面白いです。

そしてこの作品はそのストーリー展開も非常に面白いですが登場人物の内面の葛藤やおののきの描写もすさまじいです。

この作品も私の中で特に好きな作品のひとつです。ぜひおすすめしたい作品です。

リア王名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『リア王』あらすじと感想~世界最高峰の傑作悲劇!「誰が言えよう、『俺も今がどん底だ』などと?」

この作品はリア王を含め幾人もの人間が悲惨な運命を辿ります。その悲惨さは目を覆いたくなるようなものがあり、彼らの悲痛な叫びには思わず圧倒されてしまいます。

ですがこの作品は単に悲劇的な厭世的な物語というわけではありません。苦痛の中にこそ人間の偉大さや測り知れぬ神秘があるのだと述べられています。

苦悩の中に救いがある。これはドストエフスキーにも通ずるものが感じられます。

単に苦悩が絶望になるのではなく、そこにこそ人間の奥深さがあることに目を向けたという点でもこの悲劇作品の偉大たる所以があるように私には思えました。

ヴェニスの商人名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『ヴェニスの商人』あらすじと感想~機知に富んだ見どころ満載の名作喜劇

この作品の大筋は借金を返せなかったアントーニオーと高利貸しシャイロックとの対決なのですが、そこはシェイクスピア。このメインストーリーと並行して続いていくお話がこれまた面白い!

そしてシェイクスピアはこの作品で悪徳な守銭奴、吝嗇漢の象徴となったシャイロックを生み出しました。シャイロックの造形はこれ以降、世界中の文学者たちにインスピレーションを与えることになります。