借金取りを撃退した『らんまん』の寿恵子さんとドストエフスキーの妻アンナ夫人がそっくりなのではないかという件について
今週のNHK朝ドラ『らんまん』で借金取りを見事に追い返した寿恵子さんを見て、私はドストエフスキーの妻アンナ夫人を連想せずにはいられませんでした。
アンナ夫人も生活能力ゼロのドストエフスキーを支え、原稿の清書、出版まで手掛け、さらには借金取りも撃退しています。
この記事ではそんな二人の共通点やドストエフスキー夫妻の意外な一面についてお話ししていきます。
今週のNHK朝ドラ『らんまん』で借金取りを見事に追い返した寿恵子さんを見て、私はドストエフスキーの妻アンナ夫人を連想せずにはいられませんでした。
アンナ夫人も生活能力ゼロのドストエフスキーを支え、原稿の清書、出版まで手掛け、さらには借金取りも撃退しています。
この記事ではそんな二人の共通点やドストエフスキー夫妻の意外な一面についてお話ししていきます。
「嫌っているだけでは、彼がなぜ、いかにしてあのような所業に走ったのかを説明することはできない。」
これは著者による非常に重要な指摘です。スターリンを単なる大悪人と片付けてしまったらそこで思考は終了です。
なぜスターリンは独裁者となれたのか、その背景となったものは何だったのか、それを「読書」という観点から見ていく本書は非常に刺激的です。「読書」というある意味独裁者と結びつきにくいマイナーな切り口から攻めていく著者の勇気には驚くしかありません。非常に斬新です。
農奴の父、料理番の母の子として生れ、そこから苦学して哲学教授になり、初代チェコ大統領にまでなったという驚異の経歴の持ち主、マサリクによるロシア・ドストエフスキー論。
そもそも哲学者として超一流。そしてそこに政治家として世界情勢や政治経済の現場を見た経験も加わったマサリク。さらに人格者としてチェコ国民だけでなく世界中の人から敬愛されていた偉大なる人物。
そんな大人物が語るロシア史、ドストエフスキー論はものすごく刺激的でした。
この肖像画で描かれたトルストイのまなざしの鋭さには驚かされます。
トルストイといえば晩年の白いひげを生やした姿を連想しがちですが、この肖像画が描かれた1873年はトルストイ45歳の年です。4年前には『戦争と平和』の連載が完了し大ヒット。そしてこの年には『アンナ・カレーニナ』を書いていました。つまり、作家としてバリバリの時期です。その時の鋭い眼光がこの肖像画で描かれています。
そして興味深いことに、トルストイとクラムスコイの出会いは『アンナ・カレーニナ』の執筆にも影響を与えることになりました。
私は2019年夏より『親鸞とドストエフスキー』をテーマにこれまで学んできましたが、学べば学ぶほど愛着が湧き、ついには額縁に入った肖像画を購入し部屋に飾るほどになってしまいました。
そしてこのドストエフスキーを描いた画家こそ今回紹介するペローフになります。
この記事ではこの肖像画が生まれたエピソードを見ていきます。子供を愛したドストエフスキーならではの姿を知ることになりました。
ルワンダの虐殺はあまりに衝撃的です。トラウマになってもおかしくないほどの読書になるかもしれません。それほどの地獄です。人間はここまで残酷になれるのかと恐れおののくしかありません。
私はボスニア紛争をきっかけにルワンダの虐殺をこうして学ぶことになりましたが、これらの本を読んでいてボスニア、ルワンダ、ソマリアのそれぞれが特異で異常なのではなく、人間の本質としてそういうことが起こり得る、誰しもがやってしまいかねないものを持っているのだということを改めて思い知らされることになりました。
目を背けたくなるような歴史ではありますが、ここを通らなければ、歴史はまた形を変えて繰り返してしまうことでしょう。そうならないためにも私たちは悲惨な人間の歴史を学ばなければならないのではないでしょうか。
あのトルストイと並ぶロシアの文豪、ドストエフスキー。
ドストエフスキーといえば『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』など文学界では知らぬ者のない名作を残した圧倒的巨人です。彼は人間心理の深層をえぐり出し、重厚で混沌とした世界を私達の前に開いてみせます。そして彼の独特な語り口とあくの強い個性的な人物達が織りなす物語には何とも言えない黒魔術的な魅力があります。私もその黒魔術に魅せられた一人です。
この記事ではそんなドストエフスキーのおすすめ作品や参考書を紹介していきます。またどの翻訳がおすすめか、何から読み始めるべきかなどのお役立ち情報もお話ししていきます。
この作品ではギリシア悲劇の起源やその流れをまず序章で学ぶことになります。
そこから時代順に、アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスというギリシア悲劇の重鎮たちの作品を通してその奥深さを考察していく流れになります。時代を経ていくにつれて悲劇の内容がどう変わっていったのかが非常にわかりやすく説かれているのでこれはとてもありがたかったです。
名前は知っていてもなかなかその中身までは知らないギリシア悲劇。そのギリシア悲劇の奥深さを知れるおすすめの入門書です。
「この本を読んだ人は、モノの消費をこれまでと同じように見ることはできまい。」
まさにその通り!この本では「それを言っちゃあおしめぇよ」と思わず言いたくなる赤裸々な爆弾発言がどんどん出てきます。ですがよくよく考えてみると、「うん、たしかにヴェブレンの言う通りかもしれない・・・」と頷かざるをえない気持ちになってきます。
この本ではとてつもなく刺激的な言葉がどんどん出てきます。これはぜひ読んで体感してみてくださいとしか言いようがありません。ぜひヴェブレンの爆弾発言を堪能して頂けたらと思います。
宇沢弘文を通してこの本と出会えたのは本当に嬉しいものがありました。私の中でも強烈なインパクトを残した作品でした。ぜひぜひおすすめしたい作品です。
この本は2000年に出版されたものです。今や2023年、宇沢弘文が見た世界よりももっと世の中は悪くなっているように私は感じます。もし今宇沢弘文が生きていたなら何と言うのでしょうか。これは私にとっても考えるべき大きな問題だと思います。
行き過ぎた資本主義を反省し、社会的共通資本の見直しを図ること。この本を読めばこれが急務であることがよくわかります。どれだけ今が危機的な状況なのかということを考えさせられます。
日本を代表する経済学者のこの提言はあまりに貴重だと思います。
この本からいきなり読み始めるのは少し厳しいかもしれないので、佐々木実著『資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界』から読み始めるのをおすすめします。