親鸞とドストエフスキー・世界文学

劇場都市ローマの美~ドストエフスキーとベルニーニ巡礼

(1)ローマの玄関ポポロ門とポポロ広場~一瞬で旅行者を引き込む目の一撃!劇場都市ローマの真骨頂とは!

私のローマ旅行記の記念すべき第一回目はローマの玄関口ポポロ門とポポロ広場です。

私もテルミニ駅から地下鉄を使ってポポロ門までやって来ました。

ゲーテやスタンダールもここを通りましたのだ。私が好きなドストエフスキーもメンデルゾーンもここを通ったことでしょう。

私にとってローマはベルニーニの街であり、あのゲーテが褒め称えた街でもあります。何事も「始め」が肝心。これからのローマ滞在にとって大いに弾みとなった初日でした。

劇場都市ローマの美~ドストエフスキーとベルニーニ巡礼

上田隆弘『劇場都市ローマの美~ドストエフスキーとベルニーニ巡礼』~古代ローマと美の殿堂ローマの魅力を紹介!

私は11月初旬から12月まで「ドストエフスキーの旅」と題してヨーロッパを旅しました。そしてその旅行記の中ではお話ししませんでしたが、実は私はこの日程の中でローマも訪れていたのでありました。

私もローマの魅力にすっかりとりつかれた一人です。この旅行記ではローマの素晴らしき芸術たちの魅力を余すことなくご紹介していきます。

「ドストエフスキーとローマ」と言うと固く感じられるかもしれませんが全くそんなことはないのでご安心ください。これはローマの美しさに惚れ込んでしまった私のローマへの愛を込めた旅行記です。気軽に読んで頂ければ幸いです。

名作の宝庫・シェイクスピア

井上ひさし『ムサシ』あらすじと感想~人は報復の連鎖を断ち切れるのか。蜷川幸雄演出舞台の戯曲

それにしてもこの物語の見事さたるや・・・!

まず日本人の誰もが知る宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘の後日譚を書くという大胆さ。そしてこの勇ましい二人をどう戦わせないかという真逆の発想!普通なら血沸き肉躍る再戦を書きたくなるでしょう。いやあすごい!

最後の大団円もまたいいんですよね。ものすごくぐっと来ました。ネタバレになるのでここでお話しできないのが口惜しいです。

私はこの作品が大好きです。自分のクソ真面目さを再認識できたのもいい機会になりました笑 

ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行

(30)あとがき~ドストエフスキーの旅を終えて

いよいよ30記事にわたって書き続けてきた『ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行』も最後の記事となる。

ドストエフスキー夫妻のヨーロッパ旅行はまさに巨大なスケールで語られた一つの作品にも等しい。

私はこの旅に大いなるドラマを感じた。こんなに劇的で感動的な旅があるだろうか。私は彼らの足跡を辿り、何度心を打たれたかわからない。

私はドストエフスキーが好きだ。だが、何よりも「アンナ夫人といるドストエフスキー」が好きだ。

そんな二人の旅路が少しでも多くの人の目に触れるきっかけとなったらこんなに嬉しいことはない。

ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行

(29)最愛の子アリョーシャの急死と『カラマーゾフの兄弟』のつながり~子煩悩の父としてのドストエフスキー

前回の記事では愛妻家ドストエフスキーの姿をご紹介しました。

そして今回の記事では父親としてのドストエフスキーを紹介して私の旅行記の締めくくりとしたい。

愛妻家ドストエフスキー、子煩悩の父ドストエフスキー。

妻と歩んだドストエフスキーを知る上で絶対に欠かせないエピソードをこれから皆さんにお話ししていきます。

子を愛したドストエフスキーということを知った上で『カラマーゾフの兄弟』を読めば読者の皆さんの心の中にきっとまた何か違うものが芽生えるのではないかと私は信じています。

ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行

(28)ドイツの温泉地バート・エムスのドストエフスキーゆかりの地を訪ねて~結婚後10年経っても夫人に熱烈なラブレターを送るドストエフスキー

私にとってバート・エムスはドストエフスキーのアンナ夫人への愛を感じられる象徴的な場所です。

結婚後10年経っても妻を熱愛したドストエフスキー。

彼はエムスからアンナ夫人に熱烈なラブレターを送り続けます。

あの『悪霊』を書いた文豪とは思えぬほどのデレデレぶりをぜひ皆さんにお目にかけたいと思います。

愛妻家としてのドストエフスキーを知るならここを超える場所はないのではないだろうかと私は感じています。

名作の宝庫・シェイクスピア

蜷川幸雄演出『ムサシ』あらすじと感想~武蔵、小次郎の舟島の決闘の後日談を描いた衝撃の舞台!圧倒的面白さ!

藤原竜也さん、小栗旬さんをはじめとした役者さんたちの演技にはとにかく圧倒されっぱなしでした。シリアスシーンでは息もつけぬほどの緊張感、喜劇的なシーンでは思わず笑ってしまうコミカルな演技。

「とんでもないものを見てしまった」

この一言に尽きます。

後半の大団円に向かうシナリオも脱帽です。お見事すぎてため息が出ました。井上ひさしさんのすごさを感じずにはいられません。

いやあ、とんでもないものを見てしまいました。このDVDを観れて本当によかったなと思います。

ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行

(27)帰国後のアンナ夫人の無双ぶり!借金取りも撃退!ドストエフスキーも全幅の信頼を寄せるその姿!

前回の記事「(26)ドストエフスキー夫妻の4年ぶりの帰国!旅を経てすっかり丸くなったドストエフスキーとアンナ夫人の成長とは」ではついにドストエフスキー夫妻がロシアに帰国したところまでをお話ししました。

今回の記事ではそんな旅を経て成長を遂げたアンナ夫人の姿をご紹介していきます。4年の月日が経ち、二人は出発前とは全く違う人間となって帰ってきました。一回りも二回りも成長した彼らは帰国後どんな生活を送ったのでしょうか。

ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行

(26)ドストエフスキー夫妻の4年ぶりの帰国!旅を経てすっかり丸くなったドストエフスキーとアンナ夫人の成長とは

四年前、ドレスデンから始まった二人の旅。

新婚早々のドレスデン、バーデン・バーデンの悪夢、ジュネーブでの天国と地獄、フィレンツェでの日々、そしてホームシックのドレスデン。色んなことがあった。ありすぎた。想像を絶する日々を夫妻は二人三脚で乗り越えてきた。

旅に出た当初の二人はもういない。

ドストエフスキーは自身の闇や狂気に打ち克ち、作家として一回り大きくなって帰って来た。そしてアンナ夫人はドストエフスキーを支える名マネージャーとしてこれから抜群の活躍を見せることになる。

この四年間はドストエフスキーにとってまさに運命を変えた旅だったのだ。

名作の宝庫・シェイクスピア

岩淵達治『ブレヒト 人と思想64』~われわれはシェイクスピアを変えられる。もしわれわれがシェイクスピアを変えられるなら

この本はドイツの劇作家ブレヒトの生涯や時代背景、思想をコンパクトに知れるおすすめの作品です。

私がこの本を手に取ったのはシェイクスピアがきっかけでしたが、「演劇と時代背景」について考えることができたのは大きな収穫だったなと思います。

当時の演劇界の空気感を知れるこの本はとてもおすすめです。私も1ページ1ページ興味津々で読みました。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。