親鸞とドストエフスキー・世界文学

カフカの街プラハとチェコ文学

驚異の名著!V・ハヴェル『力なき者たちの力』チェコ大統領による必読エッセイ~知らぬ間に全体主義に加担する私たち

この本は衝撃的な1冊です。私が今年読んだ本の中でもトップクラスのインパクトを受けた作品でした。元々プラハの春に関心を持っていた私でしたが、この本を読み、あの当時のプラハで何が起こっていたのか、そしてそこからどうやってソ連圏崩壊まで戦い、自由を勝ち取ったのかという流れを改めて考え直させられる作品となりました。

カフカの街プラハとチェコ文学

春江一也『プラハの春』あらすじと感想~これを読めばプラハが好きになる!

「それにしても美しい。プラハはなぜこんなに美しいのか!」という世界をこの本では体感できます。この本を読めばまずプラハを好きになること請け合いです。プラハ好きはもっともっとプラハを好きになることでしょう。ぜひ読んでみてください!

そして当時のプラハ情勢も知れる非常に優れた作品だと私は思います。

カフカの街プラハとチェコ文学

クンデラ『存在の耐えられない軽さ』あらすじと感想~プラハの春以後の共産主義支配の空気を知るために

私がこの作品を読もうと思ったのは「プラハの春」以後のプラハの雰囲気を知るためでした。この作品ではプラハの知識人たちが負うことになった苦難の生活の雰囲気をリアルに知ることでできます。また、この作品の中盤以降は特にこうしたソ連による支配に対する著者の分析が小説を介して語られます。これはかなりの迫力で息を呑むほどです。

カフカの街プラハとチェコ文学

ジョセフ・クーデルカ『プラハ侵攻1968』傑作写真集!プラハ市民はいかに戦車と向き合ったのか!

この本は写真家ジョセフ・クーデルカによるソ連のプラハ侵攻の様子を収めた写真集です。
美しいプラハの街に大量の戦車と完全武装の軍人たちが押し寄せ、武力で制圧。
これにより、抑圧からの自由を求めたプラハの春は完全に終焉を迎えることになってしまいました。
その緊迫したプラハ情勢をリアルに体感できるのがこの作品です。

カフカの街プラハとチェコ文学

『「連帯」10年の軌跡 ポーランド・おしつぶされた改革 チェコスロバキア 』~プラハの春の流れを知るのにおすすめ

この本は冷戦末期のポーランド情勢とプラハの春に特化した本で、全270ページある中でそれぞれがちょうど半々ほどで語られます。 プラハの春についてだけで100頁以上も解説してくれる本は意外と数が少なく、こうした充実した解説は非常にありがたいものでした。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

カミュ『異邦人』あらすじと感想ー村上春樹ファンにもおすすめ

『異邦人』はカミュの処女作であり、カミュらしさが最も出ている作品とも言うことができます。

この『異邦人』を読んで私は村上春樹を連想してしまったのでした。文庫本で150ページ少々という読みやすい分量の本です。村上春樹ファンの方には特におすすめかもしれません。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

カミュ『ペスト』あらすじ感想ーコロナ禍により再び脚光を浴びたカミュの代表作

カミュの代表作である『ペスト』は元々名作として世界的に圧倒的な地位を占めていましたが、コロナ禍において改めて脚光を浴びることになり、書店では品薄になるほど売れたようです。

この本は単にペストが流行って街が隔離され、そこで繰り広げられるパニック劇ではありません。『ペスト』は不条理と相対した人間の心理や、いかに生きるべきかを問うた作品です。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

アーレントのおすすめ参考書!仲正昌樹『悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える』

この本ではアーレントの『全体主義の起源』と『エルサレムのアイヒマン』を中心にアーレントの生い立ちや哲学者としての道のり、思想が解説されていきます。読んでいて驚くほどわかりやすいです。初学者でも理解しやすいように書かれているのもありがたいです。「今なぜアーレントを学ぶべきなのか」から学べるおすすめ参考書です。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

「悪の陳腐さ(凡庸さ)」論が覆る!?『エルサレム〈以前〉のアイヒマン 大量殺戮者の平穏な生活』

アーレントの「悪の陳腐さ」論が覆されかねない衝撃の作品です!

この本で明らかにされるアイヒマンは「悪の陳腐さ」とは真逆の姿です。アーレントはエルサレムで周到に計画されたアイヒマンの罠にかかってしまったことがこの本で語られます。アイヒマンは単なる権力の歯車などではなかったのです。恐るべき一冊です。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

『アイダよ、何処へ?』あらすじと感想~ボスニア紛争の実態を描いたアカデミー賞ノミネート作品

『アイダよ、何処へ?』はボスニア紛争のスレブレニツァの虐殺を題材にした映画です。今年度のアカデミー賞にもノミネートされ、今話題になっています。

スレブレニツァの地は2019年の私の旅の中でも最も印象に残った地です。この映画を観て、あの場所で実際に起きていたのはこういうことだったのかと改めて戦慄しました。