ようこそお越しくださいました。初めて当ブログへお越しの皆様へのご案内。まずはこちらへどうぞ

はじめまして。当ブログの管理人上田隆弘と申します。

このブログは、ブログタイトルにもありますように自問自答をモットーに日々の生活の中の様々なことに目を向け言葉を綴ってみようという私の試みから始まりました。

ですが皆さんもお気づきのように、いつの間にか「旅と読書のブログ」へと変貌を遂げていたのでありました。しかも記事の数も1500を越えようかという分量になり、最近では「何を読んだらいいかわからない」というお声を頂くことが増えてきて参りました。

というわけでこの記事では当ブログ内の大まかなご案内をしていきたいと思います。

当ブログへ初めて来られた方や何を読むべきか迷った方はまずこちらの記事をご覧ください。

名刺代わりの小説10選~恥ずかしながら、私、こんな人間です

今回の記事では「名刺代わりの小説10選」ということで、私がこれまでに最も影響を受けた小説をご紹介していきたいと思います。「名刺代わりの小説10選」という名の通り、これらの作品は私の思考形成に強力な作用を与えています。私という人物のまさに自己紹介的な本達の紹介になりますので、正直少し恥ずかしいと言いますか、できれば紹介しないままでもいいのではないかとも思ったのですが思いきって記事にしてみることにしました。

では早速始めていきましょう。それぞれのリンク先ではより詳しくその本についてお話ししていますのでぜひそちらも参考にして頂けましたら幸いです。

戦争と平和、世界の仕組みを学ぶためのおすすめ作品15選~今こそ歴史を学び世界を問い直す時!学生にぜひ薦めたい名著!

今回の記事では小説作品とは一味違う歴史書、ノンフィクション作品をご紹介していきます。

この記事では特に「世界の見方」を問う作品を重視してチョイスしました。私達の生きる世界はどう成り立っているのか、かつてこの世界で何が起きていたのか、そして翻って私たちが生きる現代日本はどうなっているのかを考えるのに役立つ作品をご紹介していきます。歴史を学ぶことは「今」を学ぶことに他なりません。単に過去の出来事を暗記して終わりにするのではなく、そこから何を学びどう生かしていくのかが肝心です。

それぞれの本のリンク先では関連著作も掲載していますのでその本に関係のある作品を辿っていけるような作りになっています。ぜひこの記事を活用頂けたらと思います。

本好き僧侶が薦めるおすすめ小説24選~入門から上級編までレベルごとにおすすめ作品をざっくりご紹介!

今回の記事では読書の初心者から上級者までレベルごとにぜひおすすめしたい小説をご紹介していきます。

基本的にここで紹介する本はどれも私が自信を持っておすすめする名著です。そのいずれもが最高に面白い作品ですので入門編や上級編などの分類を気にせず興味が湧いた本についてはぜひリンク先のページも覗いてみて下さい。リンク先ではそれぞれの本のより詳しい解説や関連書籍なども掲載しています。その本を通じてさらに多くの本に繋がれるようにサイトを作っていますので、ぜひ活用して頂けましたら幸いです。

本好き僧侶が本気で学生におすすめしたい本10選~人間としての学びのために!読書は必ず力になる!

今回の記事では「学生におすすめしたい本10選」ということで、これから社会に出ていく学生の皆さんにぜひおすすめしたい本をご紹介していきます。

ここで紹介した本は必ずや皆さんの力になります。騙されたと思ってまずは読んでみて下さい。最近は本離れが進んでいるという話もよく聞きますが、それは本当にもったいないことです。

少なくとも、ここで紹介した本については私は自信を持っておすすめします。

ぜひこれらの本を読み、活用して頂けたらと思います。

上田隆弘『ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行』~文豪の運命を変えた妻との一世一代の旅の軌跡を辿る旅

これから先私は『ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行』という伝記と旅行記のハイブリッド型の記事を書いていく。基本的には奥様のアンナ夫人によって書かれた『回想のドストエフスキー』をベースに彼らの旅路を紹介し、実際に現地を訪れた私の所感も合わせてお話ししていく。

二人の奇跡のような旅路は超一級の小説を読むにも等しい冒険だ。

この旅行記を通して、暗くて厳めしい文豪ドストエフスキーではない、素顔のドストエフスキーを知って頂けたら何よりも嬉しく思う。

「なぜ僧侶の私がドストエフスキーや世界文学を?」記事一覧~親鸞とドストエフスキーの驚くべき共通点

親鸞とドストエフスキー。

平安末期から鎌倉時代に生きた僧侶と、片や19世紀ロシアを代表する文豪。

全く関係のなさそうな2人ですが実は重大なつながりがあるとしたらいかがでしょうか。

このまとめ記事ではそうした私とドストエフスキーの出会いと、なぜ僧侶である私がドストエフスキーを学ばなければならないのかを紹介しています。

世界一周紀行~世界の宗教と歴史を巡る旅―僧侶の私がなぜ旅に出たのか

私は2019年3月末から80日をかけて13カ国を巡る世界一周の旅に出ました。 そのルートはタンザニア→トルコ→イスラエル→ポーランド→チェコ→オーストリア→ボスニア・ヘルツェゴビナ→クロアチア→イタリア・バチカン→スペイン→アメリカ→キューバです。 この記事では私がなぜ世界一周の旅に出たのかをお話ししていきます。

澁谷利雄『スリランカ現代誌』~スリランカの民族紛争と宗教の関係がわかりやすくまとめられたおすすめ作品

本書は書名にありますように現代スリランカと紛争について解説された作品になります。これまで当ブログではスリランカの歴史や仏教についての様々な本を紹介してきましたが、1983年から2009年にかけて続いたスリランカの内戦について特化した作品は本書が初めてになります。

スリランカの内戦は大きく見れば人口の多数を占めるシンハラ仏教徒と少数派タミルヒンドゥー教徒の内戦でした。つまり、宗教が内戦の大きな原因のひとつなのでありました。

もちろん宗教だけが主要因というわけではなくそれまでの歴史や政治経済問題が大きく絡んでいるのですが、仏教が内戦に絡むことになってしまったことに私は大きなショックを受けたのでありました。本書はそんなナショナリズムと結びついた仏教についても知ることになります。

上田紀行『覚醒のネットワーク』~私達の生きにくさはどこから?今こそ読みたい名著!

私達は何に苦しんでいるのか、なぜ苦しいのか、どうすればそこから解放されるのか、そのことをこの本で見ていくことになります。きっと目から鱗の新しい知見を得られると思います。

ぜひ多くの方に読んで頂きたい名著です!私はこの本を仏教書としても推薦したいです。この本で語られることは仏教用語で語らない仏教だと私は感じました。上田先生がフィールドワークをしたスリランカはまさに仏教国です。この後に『がんばれ仏教』を執筆された上田先生の原点をこの本で感じることができました。『がんばれ仏教』に大きなパワーを頂いた私にとっても実に嬉しい読書となりました。

上田紀行『スリランカの悪魔祓い』~悪魔祓いは非科学的な迷信か。人間と宗教のつながりを問い直す名著!

この本では単にスリランカの「悪魔祓い」だけでなく、宗教とはそもそも何か、なぜ人は「癒される」のだろうかということが語られていきます。

コロナ禍で科学や迷信、デマ、陰謀論、同調圧力など様々なことを考えさせられることになりましたが、私達の命や健康、生命力と「心」のつながりについて改めて考えさせられる素晴らしい作品です。ぜひ多くの方に手に取って頂きたい名著中の名著です。

私も強く推薦する一冊です。素晴らしい出会いでした。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

R・ゴンブリッチ『インド・スリランカ上座仏教史』~「ブッダの教えは誰が聴いたのか」社会と仏教のつながりを考えさせられる名著

この本はスリランカの仏教の大枠を学ぶのに非常におすすめな作品です。

スリランカといえば本書タイトルにありますように日本の大乗仏教とは異なる「上座部(テーラワーダ)仏教」が根付く国です。そのスリランカにおける仏教の歴史をインドにおける仏教誕生から遡って考えていくのが本書の大きな流れとなります。

本書で特徴的なのは「仏教の社会史」という視点があることです。本書では単に思想的、歴史的な問題だけでなく、当時の社会との関わりの中において仏教がどのように存在していくかを見ていきます。この本を読めば皆さんもきっと驚くと思います。ぜひぜひおすすめしたい名著です。

間永次郎『ガンディーの真実―非暴力思想とは何か』~ガンディーの人柄や思想の核を知るのにおすすめの参考書!

マハトマ・ガンディーといえば誰もが知るインド独立に大きな役割を果たした偉人中の偉人です。

本作ではそんなガンディーの思想や人柄、そして社会に与えた影響についてわかりやすくかつ詳しく見ていけるおすすめの参考書になります。

ガンディーの有名な「非暴力」は私達もよく知る言葉です。しかしこの「非暴力」がはたしてどういうものなのかというのが実はあまり知られていない、いや誤解すらされている。そんな問題提起が本書ではなされていきます。

特にガンジーの宗教観、そして家庭問題について説かれる第5章、6章は衝撃です。私も「え?そうだったのか!?」と驚いてしまいました。

ですがこの本は単なるゴシップのようなものではありません。ガンディーの思想や人柄を様々な資料によって明らかにしていきます。

松本照敬『ジャータカ 仏陀の前世の物語』~大乗仏教に大きな影響を与えた仏教説話のおすすめ入門書

本書はブッダ滅後2、300年頃に原型が出来上がったとされるジャータカのおすすめ入門書です。

ジャータカとはブッダの前世の物語のことで、利他や自己犠牲が説かれた素朴な物語です。そしてその代表的なお話が法隆寺の玉虫厨子にも描かれている「捨身飼虎」です。飢えた母虎を救うために自らの身体を与えたという有名な物語です。こちらももちろん本書に収録されています。

有名な物語以外にも興味深い説話がどんどん出てきますので、ジャータカの雰囲気を感じる上でもこの本はとてもおすすめです。また、こうした仏教説話から大乗仏教の流れが始まってくるという意味でもジャータカを学ぶ意義は大きいと思います。

伊藤俊一『荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで』~荘園から見る日本史!寺院と荘園の関係を知るのにもおすすめ

本作『荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで』は書名通り、日本の歴史に大きな影響を与えた「荘園」にスポットを当てた作品です。「荘園」という切り口から日本史を眺めていくというのはありそうでなかなか目がいかない興味深い視点ですよね。

寺院と荘園のつながりは日本仏教を考える上でも大きな意味があります。宗教は宗教だけにあらず。政治経済や時代背景、すべてのものが繋がっています。そうした意味でも大きな経済基盤となり、また情報や技術が発展していく現場となった荘園は大きなポイントとなってくるのではないでしょうか。

吉田一彦『民衆の古代史』~『日本霊異記』から見えてくる古代の仏教と人々の生活を知るのにおすすめ!

今作は奈良時代の僧景戒によって書かれた『日本霊異記』をもとに当時の人々の生活を見ていく作品です。

本書では奈良時代にしてすでに人々の間で仏教信仰が根付いていたことが明らかにされます。そしてその信仰がどのようなものだったのかということも知ることになります。貴族や僧侶たちではなく、民衆が求めた仏教の救いとは何だったのかということも本書では考えさせられることになります。

日本仏教を考える上でも非常にありがたい作品でした。ぜひぜひおすすめしたい作品です。

吉川真司『天皇の歴史02巻 聖武天皇と仏都平城京』~奈良時代の歴史と仏教の流れを知るのにおすすめ!

この本の後半で語られる平城京から平安京遷都の経緯の箇所はとても刺激的でした。平城京から平安京への遷都は仏教勢力から距離を置くためとよく言われますが、実際にはそうではなく、天皇の皇統転換が大きな要因だったというのは興味深かったです。

また仏都平城京と政治都市平安京の役目の違いなど、ふだんなかなか考えない視点から奈良、平安時代を見ていけるのも面白いです。

本自体もとても読みやすく、すらすら読むことができました。

奈良、平安初期の全体像を掴むためのおすすめの参考書です。

吉田一彦『古代仏教をよみなおす』~仏教伝来と聖徳太子、天皇と国家について学ぶのにおすすめの参考書!

この本ではまさに目から鱗の興味深い指摘がどんどんなされます。聖徳太子と国家形成の流れや神仏習合についての解説は特にそれが際立っています。ものすごく面白いです。

私は浄土真宗の僧侶です。浄土真宗の開祖親鸞は平安末期から鎌倉時代に生きた僧侶でした。開祖が生きた時代についてはよく宗門の講義や法話でよく聴く機会があるのですが、それよりもさらに遡った奈良平安以前の時代背景や仏教についてはなかなかそういう機会もありません。そんな私にとって日本仏教の礎ともなったこの時代の仏教と時代背景を知れたのは非常にありがたいものがありました。

親鸞とドストエフスキー・世界文学