光の画家フェルメールと科学革命

光の画家フェルメールと科学革命

吉田量彦『スピノザ 人間の自由の哲学』~スピノザの生涯や時代背景も知れるおすすめ入門書!

著者の吉田氏の語り口は非常にわかりやすく、親しみやすいです。読んでいて、面白い授業を聴いているかのような雰囲気です。

スピノザというと難しいイメージがあるかもしれませんが、この本ではそこまでややこしいことは説かれません。彼の生涯や時代背景を通して彼が何を言わんとしていたのか、彼は何と戦っていたのかがわかりやすく解説されます。

これはぜひぜひおすすめしたい名著です。私もこの本にはとても助けられました。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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J・グラスコック『メガネの歴史』~眼鏡はいつから始まった?時代背景や文化も学べる刺激的な1冊!

この作品は単にメガネの歴史をたどるだけでなく、文化、特にファッションという切り口からメガネの変遷を見ていくユニークな作品となっています。

1267年に歴史上初めてメガネについての記述が現れてから今や700年以上もの時が過ぎています。

その時代その時代でどんなメガネが求められていたのか、そしてそのメガネを着用することにはどんな社会的意味があるのかという考察は非常に興味深かったです。

知っているようで意外と知らないメガネの歴史を知れるこの本はとても刺激的でした。

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F・クレインス『ウィリアム・アダムス ―家康に愛された男・三浦按針』~初来日のオランダ船リーフデ号に乗ってきた英国人ウィリアム・アダムスの素顔とは

フェルメールをきっかけに東インド会社に興味を持った私でしたが、そこから日本の歴史とも繋がったということでこれは楽しい読書になりました。

ウィリアム・アダムスがオランダ船リーフデ号で日本に漂着したというのは後のオランダ東インド会社と幕府との貿易に非常に大きな影響を与えることになります。

フェルメールと東インド会社、そして江戸幕府。

この3つのつながりを考えながらフェルメール絵画を鑑賞する。これは何ともマニアックでありながら楽しい鑑賞スタイルでもあります

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平川新『戦国日本と大航海時代』~なぜ日本はポルトガルや英蘭東インド会社の植民地にならなかったのか

16世紀から17世紀、スペイン、ポルトガルがアメリカやアジアの海を席巻していた中で新しく台頭してきたイギリス、オランダ。

この4強が日本を狙わなかったわけがありません。アジア諸国も続々と彼らに支配されていく中でなぜか日本だけは彼らに屈することがありませんでした。なぜこんなことが可能だったのでしょうか。それがこの本で語られます。正直、私はこの本を読んでものすごく驚きました。これまでの日本観が変わってしまうほどでした。

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フェルメールおすすめ解説書一覧~光の画家フェルメールの素晴らしき絵画世界を堪能するために

フェルメールといえば『真珠の首飾りの少女』や『牛乳を注ぐ女』で有名な17世紀オランダの画家ですよね。

今回の記事ではこれまで当ブログで紹介してきたフェルメールのおすすめ解説書をまとめてご紹介していきます。

どれも自信を持っておすすめできる非常に面白い本ばかりです。皆様のフェルメール鑑賞のお役に少しでも立てましたなら何よりでございます。

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羽田正『興亡の世界史第15巻 東インド会社とアジアの海』フェルメールの生きた17世紀オランダ繁栄の源泉とは

私がこの本を手に取ったのはフェルメールの絵画がオランダの東インド会社の繁栄と強いつながりがあったことを知ったのがきっかけでした

であるならば東インド会社をさらに学ぶことでフェルメール絵画の背景をさらに知ることができるのではないか。さらには東インド会社を知ることでフェルメールだけでなく当時の世界情勢や日本についても知れるのではないか。そんな思いを抱くようになったのでした。

そして読み始めた『興亡の世界史第15巻 東インド会社とアジアの海』。これがまたいい本でした!面白い!これはおすすめです!

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ティモシー・ブルック『フェルメールの帽子』~西洋「東インド会社」と中国・日本・アジア貿易から考えるオランダ絵画とは

フェルメールが生きた17世紀オランダは1602年に設立された東インド会社の繁栄によって黄金時代を謳歌していました。

その莫大な財とグローバルな市場があったからこそフェルメールの絵はフェルメールの絵たりえたのです。

そしてフェルメールの絵に出てくる数々の「もの」はまさしく中国やアジアからやって来たものです。これらの「もの」に注目することで17世紀のグローバルな世界を概観することができる。

それがこの本の大まかな流れになります。

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岡部紘三『図説 ヒエロニムス・ボス』ダ・ヴィンチと同世代の天才画家を知るのにおすすめのガイドブック!

ヒエロニムス・ボスはあのレオナルド・ダ・ヴィンチとほぼ同時代に生き、ルネッサンス全盛の時代の中でも独自の立場を築き上げた画家と言えます

この本はそんな奇妙な絵を描いたボスの解説や時代背景も知れるおすすめのガイドブックです。写真や絵のズームも多く、視覚的に学べるのもありがたいです。

ボスの不思議な世界観にはただただ驚くしかありません。ダ・ヴィンチともまた違った絵画世界を味わうのも非常に楽しいものがあります。ぜひぜひおすすめしたい入門書です。

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G・シュヴァルツ『フェルメールの世界 拡大図でたどる静謐の物語』~細部の細部まで堪能できるおすすめガイドブック!

読めばきっと驚くと思います。「フェルメールはこんな風に描いていたのか」と度肝を抜かれること間違いなしです。改めてフェルメールの化け物ぶりが感じられます。すごすぎます。この本を読んでからフェルメールのオリジナルに会った時はどんな風に見えてくるのだろうとわくわくしてしまいます。それくらい見え方が変わって来るのではないでしょうか。

これは非常におすすめな作品です。ぜひぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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藤田一郎『脳がつくる3D世界 立体視のなぞとしくみ』フェルメールのリアルな絵画がいかに高度な技術なのか考えてみた

絵を描くというと、「ありのままに描けばいいじゃない」と簡単に考えてしまいがちですがこれがいかにとてつもない技術なのかということを思わされます。そもそも3D世界を網膜で2Dに映し取り、それを脳で3Dに再構成し、それをさらに2Dの平面に3Dの絵として描くのですから「ありのまま」どころの話ではありません。とてつもない情報処理がそこで行われているのでした。

当たり前といえば当たり前のことなのかもしれませんが、この本を読んで目の仕組みというものについて改めて考えさせられました。