マルクスとフロイトの共通点とは~フロイトのドストエフスキーにおける「父親殺し」についても一言
マルクスとフロイトは人間の過去・現在・未来の物語を提供しました。
その救済的な物語があったからこそ多くの人々を惹きつけたとトニー・ジャットは語ります。
そして彼らの語る物語が本当に正しいか正しくないかは問題ではありません。
人を惹きつける魅力的な物語であるかどうかがマルクス・フロイト理論が影響を持つ大きなポイントと言えるのではないでしょうか。
マルクスとフロイトは人間の過去・現在・未来の物語を提供しました。
その救済的な物語があったからこそ多くの人々を惹きつけたとトニー・ジャットは語ります。
そして彼らの語る物語が本当に正しいか正しくないかは問題ではありません。
人を惹きつける魅力的な物語であるかどうかがマルクス・フロイト理論が影響を持つ大きなポイントと言えるのではないでしょうか。
世界的な歴史家トニー・ジャットは「マルクス主義は世俗的宗教である」という決定的な言葉を述べます。
その理由は記事内で述べる通りですが、マルクス主義は宗教的な要素がふんだんに取り込まれており、それがあるからこそマルクス主義が多くの人に信じられたという見解が語られます。
E・H・カーはこの伝記においてマルクスの『資本論』における問題点を指摘していきます。そして有名な「剰余価値説」や「労働価値」などの矛盾点を取り上げ、そうした問題点がありながらもなぜマルクスはここまで多くの人に信じられているかを分析していきます。
経済学や思想、イデオロギー面だけではなく、世界全体との関わりという視点からアプローチするのは、歴史家たるE・H・カーならではの一歩引いた視点と言うことができるかもしれません。
当ブログではこれよりしばらく、マルクスについての記事を更新していくことになります。
そこでこの記事では改めてマルクス主義というのはそもそも何なのかということを見ていき、それへの批判と批判への反論も見ていきます。
マルクスは宗教を批判しました。
宗教を批判するマルクスの言葉に1人の宗教者として私は何と答えるのか。
これは私にとって大きな課題です。
私はマルクス主義者ではありません。
ですが、 世界中の人をこれだけ動かす魔力がマルクスにはあった。それは事実だと思います。 ではその魔力の源泉は何なのか。 なぜマルクス思想はこんなにも多くの人を惹きつけたのか。 そもそもマルクスとは何者なのか、どんな時代背景の下彼は生きていたのか。 そうしたことを学ぶことは宗教をもっと知ること、いや、人間そのものを知る大きな手掛かりになると私は思います。
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