(11)なぜ仏教僧侶の私がヒンドゥー教について学ぶのか~仏教聖地を巡ればよいではないかという疑問に答えて
「仏教僧侶なのになぜそこまでしてヒンドゥー教の聖地を巡らなければならないのか。仏教の聖地を巡ればそれでよいではないか」
まさにごもっともな疑問であります。仏教を学ぶのなら仏跡に行けばよいのです。
ですが私はそうしませんでした。
この記事ではそんな私の思いについてお話ししていきます。
「仏教僧侶なのになぜそこまでしてヒンドゥー教の聖地を巡らなければならないのか。仏教の聖地を巡ればそれでよいではないか」
まさにごもっともな疑問であります。仏教を学ぶのなら仏跡に行けばよいのです。
ですが私はそうしませんでした。
この記事ではそんな私の思いについてお話ししていきます。
はじめまして。当ブログの管理人上田隆弘と申します。 このブログは、ブログタイトルにもありますように自問自答をモットーに日々の生活の中の様々なことに目を向け言葉を綴ってみようという私の試みから始まりました。
この記事では当ブログ内の大まかなご案内をしていきます。 当ブログへ初めて来られた方や何を読むべきか迷った方はまずこちらの記事をご覧ください。
前回の記事「僧侶推薦ローマおすすめ観光スポット15選!王道からマニアックな教会まで美の極致を味わう」ではローマのおすすめスポットをご紹介しましたが、この記事ではそんなローマをもっと楽しむためのおすすめの参考書、ガイドブックをご紹介していきます。
それぞれのリンク先ではより詳しくその本についてお話ししていますのでぜひそちらもご参照下さい。
ローマはあまりに奥が深い。そして知れば知るほどはまってしまう底なし沼のような存在です。私もこのローマの浪漫にすっかりとりつかれてしまいました。
この記事が皆様のお役に立てましたら私としては幸いでございます。
この記事では私も大好きなローマのおすすめ観光スポットをご紹介していきます。
サン・ピエトロ大聖堂やコロッセオなどの有名どころだけではなく、観光客があまり訪れないマニアックな教会もこの記事ではご紹介していきます。
ローマは実に素晴らしい街です。ですがあまりに見どころが多すぎるが故の罠もあります。ぜひ当ブログの記事が皆様のお役に立てれば何よりでございます。
芥川は「河童の世界」を通じて痛烈に日本のありさまを問うてきます。
ひとりひとり(一匹一匹?)の河童がなんと個性的でユーモラスなことか。そして、なんと不気味なことか・・・。
これが芥川龍之介の決死の抗議、人生最後の警告の意味も込めての作品だったかと思うとぞっとします。彼はこの作品の発表後一年も経たずして自殺してしまいます。
芥川龍之介の死から間もなく100年になります。ですが100年経っても芥川の作品は決して色あせません。文学の力は連綿と今を生きる私たちに受け継がれています。
この記事では私のヨーロッパ旅行記『ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行』の記事30本をまとめています。
私はドストエフスキーが好きです。ですが、何よりも「アンナ夫人といるドストエフスキー」が好きです。 そんな二人の旅路が少しでも多くの人の目に触れるきっかけとなったらこんなに嬉しいことはありません。
本作は「聖地」「信仰」「文化」という側面からディズニーを見ていく点にその特色があります。僧侶である私にとってこれは非常に興味深いテーマであります。
はっきり申しましょう。「この本はものすごく面白いです・・・!」
新書でこれだけのことがまとめられているというのはかなり奇跡です。これほどの本にはなかなかお目にかかれません。ディズニーファンだけではなく、文化や宗教に関心のある方にもぜひおすすめしたいです。
『蜘蛛の糸』は芥川龍之介が初めて書いた児童向け文学で、仏教説話としても有名な名作短編です。私も僧侶という仕事柄、この『蜘蛛の糸』のお話を法話や仏教書で見聞きすることは数多くありますが、このお話はお寺関係という枠を超えて日本人全体に親しまれてきた作品ではないでしょうか。
そして本書巻末解説では『蜘蛛の糸』制作についての詳しい解説が説かれていたのですが、これが私にとってかなりの驚きでした。簡単に要点をまとめると、⑴『蜘蛛の糸』が元々仏教由来なのかどうかはわからないということ、⑵この作品がドストエフスキーやトルストイとも関係があるという2点があげられます。この記事ではこのことについても詳しく見ていきます。
前回の記事で紹介した『斜陽』のように、『人間失格』も読者に強烈な影響を与えることになりました。太宰の文章は読者ひとりひとりに「これこそ私だ!」と思わせる独特の魔力があります。主人公のナイーブなあり方に共感する若者が太宰文学に心酔することになりました。そんな彼らを指した「斜陽族」という言葉が生まれたほどです。
そんな感化力の強い太宰作品の中でもとりわけ魔術的な力が強い作品こそこの『人間失格』です。
そして私個人としてはやはりドストエフスキーと『人間失格』とのつながりがとても興味深かったです。
と言いますのも、この作品の後半ではまさにドストエフスキーに関する議論が挿入され、そこで『罪と罰』について語られていたからでありました。
あの三島由紀夫が本格SF小説を書いていた!
しかもこの作品はものすごく読みやすいです。作者名が伏せられていたら三島由紀夫だとわからないくらいの読みやすさです。さらに、ものすごく没入感が強く、気づけば小説の世界にすっかり入り込んでしまいます。大杉家の面々が宇宙人であること、そしてそれとは別の宇宙人の存在も物語途中から現れるのですが、どこからどこまでがリアルかSFかわからなくなるほど絶妙な匙加減です。私達は知らぬ間に計算に計算を重ねた三島文学の術中にどっぷりはまることになります。これは面白い。シンプルに面白い!
いやあ、見事な作品でした。