マルクス・エンゲルスに学ぶ

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスのパリでの矛盾に満ちた私生活「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(35)

前回の記事の最後でエンゲルスの理想が「労働者にもっと貧しく、どん底にいてほしかった」というものだったということをお話しました。

そしてマルクス・エンゲルスが人々の生活が悪くなればなるほど喜ぶような節を見せるのに対し、私が違和感を感じていたこともお話ししました。

彼らははたして本当に労働者のために動いているのだろうか?そう思わざるをえない行動を彼らはこの後も取り続けます。そのひとつの例が今回紹介する箇所になります。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスの理想が「労働者にはもっと貧しく、どん底にいてほしかった」という現実「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(34)

今回の記事ではマルクスとエンゲルスの思想において決定的に重要な指摘がなされます

マルクス・エンゲルス関連の様々な本を読んできて、私が薄々感じていた違和感をはっきりと言葉にしてくれたのが今回読んでいく箇所になります。

ぜひ読んで頂きたい内容となっています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

マルクス『哲学の貧困』とプルードン批判「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(33)

プルードンはフランスで活躍した社会主義思想家です。ロシアの革命家バクーニンや、ゲルツェンなどともつながりがあった人物として知られています。

マルクス・エンゲルスも当初は彼の思想に感銘を受けていたのですが、例のごとく、彼らは仲違いし批判し合うことになります。

そしてマルクスが出版したのが『哲学の貧困』というプルードン批判の書だったのでした。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

即時の武力革命を否定していたマルクス・エンゲルス「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(32)

マルクス・エンゲルスは武力革命も辞さなかったというイメージがありますが、1845年から48年段階では労働者がいきなり武力革命を起こすというやり方は認めていませんでした。

マルクス思想の参考書で「マルクスは武力革命に反対だった」という解説がなされるのは、ここに依拠しているのでしょうか。たしかにブルジョワ社会が成熟するまでは労働者による武力革命に反対していたかもしれませんが、彼らが生涯にわたってずっと武力革命に反対していたかは別問題です。この件も今後注意して伝記を読んでいかなければなりません

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

『ドイツ・イデオロギー』~観念論から唯物論へーマルクスのユートピアとは「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(31)

この記事ではマルクス・エンゲルスが共同で執筆した『ドイツ・イデオロギー』についてお話ししていきます。

上部構造、下部構造というよく聞く言葉もここから出ています。

そしてこの作品においてマルクス・エンゲルスは革命は歴史を変えるためには必要であると結論したのでした

また、マルクス・エンゲルスの思想を考える上で非常に重要なポイントが出てきます

1845年段階でマルクスとエンゲルスが構想した共産主義世界のユートピアがここで語られるのでありました

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

マルクス・エンゲルスのイギリス研究旅行とエンゲルスの愛人問題「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(30)

「ブルジョワの一語が罵り言葉にされ、彼らはそれをうんざりするほど繰り返すが、自分たち自身、頭のてっペんからつま先までブルジョワが染みついている」

このバクーニンの言葉ほどマルクス・エンゲルスの生活ぶりを的確に表したものはないのではないでしょうか。

これから先も彼らの生涯を見ていくことになりますが、実際にこの後も彼らはブルジョワ的な生活を決して捨てません。

こうした矛盾があるというのも、マルクス・エンゲルスを考える上では重要な点ではないかと思います。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

反抗息子エンゲルスの家庭問題~地元ドイツ・バルメンで居場所を失うエンゲルス「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(29)

地元バルメンでひとり大人しくしていれば大事にはならなかったでしょうが、エンゲルスはそのような男ではありません。彼は共産主義を広めるための講演会を開きました。

当然当局からも目をつけられ、エンゲルスは政治犯・要注意人物となってしまいます。

こうなってしまうとバルメンの名士として生きてきたエンゲルスの父ももう我慢なりません。

父の逆鱗に触れたエンゲルスはお小遣いを減らされる憂き目に遭ってしまったのでした。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

マルクス『聖家族』~青年ヘーゲル派、ブルーノバウアーとの決別。エンゲルスとの最初の共同作業「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(28)

マルクスとエンゲルスはかつての仲間であったビール知識人たちと完全に袂を分かつことになりました。

そしてふたりの記念すべき初めての共同作業となる『聖家族』を発表します。

この記事ではそんな『聖家族』執筆のエピソードと、マルクスの驚くべき遅筆に早くも苦しめられるエンゲルスの姿を紹介していきます。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

パリでの運命の再会!マルクス・エンゲルスの共同作業の始まり「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(27)

パリに来てから自身の思想の方向性が変わり始めていたマルクス。

そんな時にちょうどパリにやって来たのがエンゲルスでした。

ついに機は熟したのです。

今や二人はヘーゲル哲学から脱皮した、政治経済、共産主義の闘士。

彼らの思想は驚くほどの一致を見たのでした。そして彼らの確信の揺るぎなさたるや!

パリの酒場で10日間語り合ったマルクスとエンゲルス。

これからの生涯全てを捧げての共同作業が始まった瞬間でした。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

『共産党宣言』『資本論』にも大きな影響を与えたエンゲルスの『イギリスにおける労働者階級の状態』「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(26)

この作品の強みはエンゲルスの実体験に基づいたリアルな語りにありました。

しかもそれだけでなく、彼が夢中になって学んだヘーゲル哲学の素養がそこに生きてきます。

哲学的ジャーナリスト・エンゲルスの特徴がこの作品で示されているのでありました。

労働者の悲惨な生活を描くエンゲルスの筆はもはや作家の域です。

この作品は後のマルクスにも非常に大きな影響を与えました。

マルクスはマルクスのみにあらず。

やはりエンゲルスがいて、二人で共同作業をしたからこそのマルクスなのだなと思わされます。