松村昌家編『『パンチ』素描集 19世紀のロンドン』~風刺絵で見る産業革命のロンドン!マルクス・エンゲルスは何を見た?
この作品は19世紀、産業革命下のロンドンの姿を知るのにうってつけの作品です。
この作品の特徴は何と言っても多数の風刺画を見ていける点にあります。『パンチ』誌は当時のイギリスの生活を鋭く風刺し、社会批評をしていきます。
当ブログではこれまでマルクス・エンゲルスについても学んできましたが、彼らのイギリス生活や思想背景を知る上でもこの作品はありがたいものがありました。
この作品は19世紀、産業革命下のロンドンの姿を知るのにうってつけの作品です。
この作品の特徴は何と言っても多数の風刺画を見ていける点にあります。『パンチ』誌は当時のイギリスの生活を鋭く風刺し、社会批評をしていきます。
当ブログではこれまでマルクス・エンゲルスについても学んできましたが、彼らのイギリス生活や思想背景を知る上でもこの作品はありがたいものがありました。
「条件反射」や「パブロフの犬」といえば現代の脳科学や神経の研究とも直結してくる内容です。ですのでもっと最近のものであったり、イギリスやドイツ辺りで研究されていたものとすっかり思い込んでいました。
それがまさか19世紀のロシアだったとは!
ドストエフスキーやトルストイが科学をほとんど感じさせない心理的、宗教的著作を描いていたまさにその時、パヴロフが科学的研究に勤しんでいた・・・
これはロシア文学のことだけを考えていると、正直なかなかイメージできないものがありました。そういう意味でこの伝記は当時のロシアを科学といういつもとは違った切り口から見ることができたありがたい作品でありました。
グラハム・ベルは1876年の電話機の発明で有名な発明家です。
なんと、ベルは1847年生まれということで、あのトーマス・エジソンと同い年です。
しかも二人は電信機の開発をめぐってバチバチのライバル関係でもありました。同い年の二人がアメリカでしのぎを削っていたのかと思うと歴史の面白さを感じました。
また、前回の記事ではエジソンが若き頃読書家だったということをお話ししましたが、やはりこのベルもそうでした。ベルもシェイクスピアを暗記するまで読み、そこからたくさんの本を読み漁ることになります。
エジソンもシェイクスピアを読んでいましたが、やはり欧米人にとってシェイクスピアがいかに巨大な存在だったかということを感じさせられます。
この作品は誰もがその名を知る発明家トーマス・エジソンの伝記になります。
エジソンは学校にほとんど通っていません。ですが彼は猛烈な読書家でディケンズやシェイクスピア、『レ・ミゼラブル』など様々な文学作品に親しみその想像力を耕していたのでありました。
この伝記ではそんなエジソンの波乱万丈の生涯を知ることができます。エジソンについては名前は知っていてもいざどんな時代に生きてどんな生涯を送ったかはほとんど知らなかったので、この本は非常に興味深いものがありました。
ファラデーは1791年にロンドンで生まれた科学者です。
ファラデーといえば、理系の科目が苦手だった私でも「ファラデーの法則」という言葉をなんとなく覚えていました。
ですが科学界のビックネームというイメージがあったものの、この人物がどの時代に生き、どんな生涯を送ったのかということは全く知りませんでした。
そんな私にとってこの伝記は驚きの連続でした。
19世紀イギリスの雰囲気も知れるこの伝記は私にとってもありがたいものがありました。
この本ではシャーロック・ホームズの魅力や「なぜこんなにも人気になったのか」ということが余すことなく説かれています。たくさんの写真や資料と共に解説されるので読みやすさ、イメージのしやすさも抜群です。
マルクスの生きた時代背景を知るために元々手に取ったこの本ですが、その狙い通りヴィクトリア朝後期のイギリスの社会情勢を知る上でも非常に役に立ちました。
これはぜひぜひおすすめしたい作品です!
メンデルといえばエンドウマメの交配実験が有名ですよね。私もそんな「メンデルの法則」のイメージがあったものの、いざメンデルがどんな時代に生きてどのような生涯を送ったのかはほとんど何も知りませんでした。
この伝記を通してメンデルの生涯や当時の時代背景を知れたのはとても興味深かったです。これは面白い伝記です。
コペルニクスといえば「地動説」を唱えた人物として有名です。「コペルニクス的転回」という言葉があるほど世界の常識を覆した偉人中の偉人です。
ですがこの人物に関してはその名や地動説については知ってはいたものの、いざこの人物がどのような人物でどんな生涯を送っていたのかについてはほとんど知りませんでした。
そんな私にとってこの『オックスフォード 科学の肖像』シリーズの伝記は非常にありがたいものがありました。
そしてこの伝記の特徴として、偉人が生きた時代背景も大切にしているという点があります。
コンパクトな伝記ながら時代背景も見せてくれるのは非常にありがたかったです。
ウィリアム・ハーヴィはイングランド生まれの科学者で血液循環説を唱えたことで知られています。
シェイクスピア好きな私にとってこの時代の雰囲気を知ることができたのはとてもありがたいことでした。しかも文学という切り口ではなく、科学を切り口にこの時代を見れたというのは非常に興味深いものがありました。これは面白い本です。
16世紀末から17世紀イングランドの流れを知るのにもとてもおすすめです。シェイクスピアファンにもぜひおすすめしたい作品です。
マルクス・エンゲルスによって「空想的社会主義者」のレッテルを張られたサン=シモン、オーウェン、フーリエ。この本はそんな三人がはたして本当に空想的な社会主義者だったのかということを見ていく作品になります。
上の本紹介にもありますように「空想的でも社会主義でもない」その実態を知ることができる刺激的な作品です。