マルクス・エンゲルス著作と関連作品

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

近藤俊太郎『親鸞とマルクス主義 闘争・イデオロギー・普遍性 』 真宗教団とマルクス主義の関わりを知るのにおすすめの参考書

この本の中で「マルクス主義にも宗教的なところがあるのではないか」という指摘がなされるのですが、まさにこのことこそ当ブログでもずっと考え続けてきたことであります。

マルクス主義にも宗教的側面があるのではないかと私が考えていたことと、この本で語られていることがリンクしていくようで非常に興味深く読ませて頂きました。

私はどちらかというと真宗教団の研究からマルクスへ向かうのではなく、マルクスそのものやその思想背景、時代背景から宗教へと向かって行ったのでこの本のアプローチとはちょうど反対向きということになると思います。

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R・セイラー『行動経済学の逆襲』概要と感想~従来の経済学と行動経済学は何が違うのかを知るのにおすすめの作品

すべてを合理的に考え、数式によって経済を理解し、実際にそれを適用しようとしてもそううまくはいきません。もしそれが可能なら経済はもっとうまく回せるはずではないか。うまくいかないならばそもそも前提からして間違っていたのかもしれない。

ということで著者の長年の研究と行動経済学者のグループが辿った道のりを知ることができます。

これまで私がブログで更新してきましたマルクスについて考える上でも非常に興味深い視点を与えてくれました。これはありがたい作品でした。

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サティシュ・クマール『君あり、故に我あり』ジャイナ教の視点から見た共存共生の人生哲学とは

サティシュ・クマールの思想は世界を様々なつながりから見ていく広い視野が特徴です。これは読んで頂ければすぐにわかると思います。決して難しいことは書かれていません。むしろその読みやすさに驚くと思います。ですだだからといってその教えが浅くて軽いものだということは決してありません。その教えの深さに思わず頭が下がるほどになることは間違いありません。

これはものすごい名著です。ぜひおすすめしたい1冊です。

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シューマッハー『スモール・イズ・ビューティフル』仏教経済学を提唱!経済成長至上主義の現代のあり方に警鐘を鳴らした作品

シューマッハーはイギリスを拠点にした経済学者で、際限なく拡大する経済に警鐘を鳴らし、自然との共存を前提とした経済に移行することを提唱しました。

そしてなんと、シューマッハーは「仏教経済学」なるものをこの本で説きます。仏教的な世界の見方を通して持続可能な経済を求めていく、そうした説を彼は提唱するのです。

西欧をまるまま「理想視」する傾向が未だに強いように感じる昨今、こうした問題提起を与えてくれる本書はとても貴重なものなのではないでしょうか。ぜひおすすめしたい一冊です。

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『人類の知的遺産49 バクーニン』ロシアの革命家バクーニンの生涯を知るのにおすすめの伝記

前回の記事で紹介したゲルツェンと同じく、マルクスを知るために同時代の革命家たちのことを知ろうということでこの本を取りました。バクーニンもマルクス伝記を読めば必ず出てきますし、ドストエフスキー伝にも出てくる人物です。

バクーニンはロシアの大貴族の家に生まれました。前回紹介したゲルツェンもそうでした。19世紀ロシアを代表する革命家の二人が共に大貴族の息子という事実は驚きでした。ちなみに1917年のロシア革命の立役者になるレーニンも貴族の生まれです。

とにかくぶっ飛んだ強烈な個性を目の当たりにすることになります。

この伝記もとても面白かったです。この本もおすすめです!

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長縄光男『評伝ゲルツェン』おすすめ伝記!ロシアの革命家の波乱の人生とは

ゲルツェンはドストエフスキーやツルゲーネフなど、ロシアの文豪のことを調べていると必ず出てくる人物でありますし、今更新を続けているマルクスにも関係のある人物です。

この本を読むと意外な事実が驚くほど出てきます。革命家ゲルツェンがとてつもない大金持ちで、その資産運用をロスチャイルドに委託していたという事実も出てきます。これには私もびっくりでした。人間としても危険な革命家というわけではなく、あくまで穏健で理性的な人だったということも明らかになります。

ぜひぜひおすすめしたい1冊です。

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『アウグスティヌス『神の国』を読む―その構想と神学』~マルクスの歴史観にもつながるキリスト教教父の思想とは

ローマ帝国の崩壊のきっかけとなる蛮族の侵入とアウグスティヌスの『神の国』が関係しているというのはとても驚きでした。

そしてアウグスティヌスが歴史を「神の永遠の計画が実現される歩み」であるとしている点は非常に重要です。これはまさしくヘーゲルの歴史観とつながってくるところです。マルクスも神ではありませんがそうした歴史観に非常に影響を受けています。

この本を読むことでヘーゲル、マルクスがいかにプラトンやアウグスティヌスに影響を受けていたかがよくわかります。これは非常に興味深い読書になりました

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プラトン『ソクラテスの弁明 クリトン』あらすじ解説と感想~ソクラテス・プラトン師弟と法然・親鸞師弟の類似に驚く・・・

プラトンが『国家』を書いたのは、尊敬する師ソクラテスが不当に処刑されてしまったことに対する反発からでした。

そしてそのソクラテスがなぜ処刑されねばならなかったのかについて書かれているのがこの『ソクラテスの弁明』という作品です。

親鸞自身もプラトンと同じように、尊敬する師が理不尽にも処罰を受けなければならないのを身をもって体感しています。

親鸞もそうした理不尽に反論するために主著『教行信証』を書いたという側面があります。

プラトンと親鸞が体験した「無念」という共通点が私にはドキッとくるものがありました。

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プラトン『国家』あらすじ解説と感想~エリートによる国家運営の原型。ここからすでに管理社会は始まっていた

私が今回この本を読みたいと思った最大の理由は彼の国家観がユートピア思想の先駆けともいえるものだったという点にあります。

プラトンの『国家』がヨーロッパ人の精神に多大な影響を与え、後のトマス・モアの『ユートピア』につながり、そこからさらに空想主義的社会主義者たちやマルクス、レーニン、スターリンの世界にも繋がっていくというのは非常に興味深いものがありました。

かつては挫折したこの本ですが、やはり「今読まねばならぬ」という目的意識があると全然違ってきますね。

「目的があること」は読書における良いスパイスであることを実感した読書になりました。

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トマス・モア『ユートピア』あらすじと感想~ユートピアの始まりからすでにディストピア?

「ユートピア」という言葉は現代を生きる私達にも馴染み深い言葉ですが、この言葉を生み出した人物こそこのトマス・モアです。

ユートピアでは一日の仕事は6時間でそれ以上は労働することはありません。ですが仕事を含めた一日のスケジュールが徹底的な監視の下管理されるという、これが私たちの感覚で言えばなかなかのディストピアっぷりなのです。まさに『一九八四年』のビッグブラザーそのものです。

そうです、ユートピア小説はその始まりからしてディストピアだったのです。これは読んでいて驚きでした。