ディケンズ『骨董屋』あらすじと感想~ドストエフスキー『虐げられた人びと』に強い影響!
『骨董屋』の主人公たるネルは、ドストエフスキーの『虐げられた人びと』でもネリーという名前で登場します。もちろん、そっくりそのまま同じ境遇、性格ではありませんが『骨董屋』に強いインスピレーションを受けているのは否定できません。
また、この作品はキリスト教作家ディケンズという側面が強く出てきた作品でもあります。ドストエフスキーはディケンズのそのような側面も尊敬していたそうです。
『骨董屋』の主人公たるネルは、ドストエフスキーの『虐げられた人びと』でもネリーという名前で登場します。もちろん、そっくりそのまま同じ境遇、性格ではありませんが『骨董屋』に強いインスピレーションを受けているのは否定できません。
また、この作品はキリスト教作家ディケンズという側面が強く出てきた作品でもあります。ドストエフスキーはディケンズのそのような側面も尊敬していたそうです。
『オリヴァー・ツイスト』は単に「小説として面白かったね」で終わらずに、社会そのものに強い影響を与えました。なんと、実際に多くの人がこの作品を読んで社会改善を唱え、制度も改革されていったのです。
こうした「善を呼び覚ます小説の影響力」。
これはものすごいことであります。
ドストエフスキーが多くの人、特に子どもたちにディケンズの小説を勧めるのはこういうところにもその理由があるのかもしれません。
ディケンズの代表作『オリヴァー・ツイスト』、読みやすく物語展開も目まぐるしい面白い作品でした。
この作品はセルバンテスの『ドン・キホーテ』を意識して書かれ、ドストエフスキーの代表作『白痴』にも多大な影響を与えた作品です。
当時イギリスでこれを読んでいた人たちは大笑いし、イギリス中がピクウィック氏の活躍を毎週毎週心待ちにしていたそうです。
ディケンズ作品の中で『ピクウィック・クラブ』は、ドストエフスキーを学ぶ上で最も重要な作品です。
私もつい最近までこの作品を知りませんでしたが読んで納得、とても面白い作品でした。
この本は名著中の名著です。本当に素晴らしいです。
読んでいて驚いてしまいました。
ディケンズといえばイギリスの文豪。ロシアで言うならドストエフスキーやトルストイのような存在です。
そのような作家の解説書となると読みにくかったり難しくなってしまいがちですが、この本は一味違います。
これほどわかりやすく、かつ深い考察までされている本はなかなかお目にかかれるものではありません。
ディケンズはキリスト教作家としても尊敬されていました。ドストエフスキーが彼のことを非常に大切にしていたのもここに根があります。
ドストエフスキーは彼をキリスト教作家として尊敬していました。
そしてディケンズの愛に満ちた作品を愛し、その優しい世界観を感じていたのかもしれません。
悪のはびこる世界でも、優しい愛ある人間性を感じることができるのがディケンズの作品です。
だからこそドストエフスキーは子どもたちへの教育や、妻アンナ夫人にディケンズを勧めていたのかもしれません。
ドストエフスキーが子供たちの教育に最適だと勧めるウォルター・スコット。
その代表作である『アイヴァンホー』は騎士道物語の王道であり、「THE 勧善懲悪物語」であります。
善は悪に勝つ!悪に負けない気高い心!そして強く生きること!悪と戦うこと!
こうしたメッセージがこの物語に込められています。
しかも純粋に小説として面白い!
これなら子どもたちもワクワクしながら読み進めることができることでしょう。
ドストエフスキーが子どもの教育に勧めるのもわかるような気がします。
ドストエフスキーに大きな影響を与えたジョルジュ・サンド。そのサンドの作品をもう少し読んでみたいと思い、本を探していると驚くべきフレーズが私の目の前に飛び込んできました。本の帯に大きくこう書かれていたのです。
「ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』に決定的に影響を与えた作品」
え!?
私は自分の目を疑いました。これには驚きでした。
というわけで私は早速この本を読んでみることにしたのですが、驚きの内容がどんどん出てきました。この記事ではそれらをまとめています。
親鸞とドストエフスキー。
平安末期から鎌倉時代に生きた僧侶と、片や19世紀ロシアを代表する文豪。
全く関係のなさそうな2人ですが実は重大なつながりがあるとしたらいかがでしょうか。
このまとめ記事ではそうした私とドストエフスキーの出会いと、なぜ僧侶である私がドストエフスキーを学ばなければならないのかを紹介しています。
ジョルジュ・サンドは「私の方は、こうあって欲しいと私が望むように、こうあるべきだと私が信じるように描こうとしたのです」という姿勢で作品を書いています。
ここがジョルジュ・サンドが理想主義的な小説家と言われる所以であります。ここにバルザックやゾラのように「あるがまま」の人間の姿を描く作家との違いを見て取ることができます。
この作品は欲望がすべて叶うとわかった瞬間、人生が一変し、欲望が叶う度に残りの命が減っていくという運命を背負ってしまった青年の物語です。
私がこの作品を読んで真っ先に思い浮かんだのはブッダの生涯のとあるお話でした。
この記事ではそんな仏教説話とのつながりについてもお話ししていきます。