鹿島茂

フランス文学と歴史・文化

鹿島茂『文学的パリガイド』~フランス文学ファンにおすすめのパリガイドブック!これを読めばパリに行きたくなる!

この本は当ブログでもお馴染み、フランス文学者鹿島茂氏によるパリガイドになります。

そしてこの作品の特徴は何と言っても、パリの文学ゆかりの地を鹿島氏の名解説と共に見ていくことができる点にあります。

パリの名所ひとつひとつを文学と絡めてお話しして下さるこの本はフランス文学ファンにはたまらない作品となっています。

これを読めばパリに行きたくなること間違いなしです。ぜひぜひおすすめしたい一冊です。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

鹿島茂『明日は舞踏会』~夢の社交界の実態やいかに!?パリの女性たちの恋愛と結婚模様を解説!

女性にとって、舞踏会は戦場です。ここでの立ち振る舞いがその後の生活に決定的な影響を与えかねません。

華やかな衣装に身を包み、優雅な社交界でダンディー達と夢のようなひと時を…という憧れがこの本を読むともしかしたら壊れてしまうかもしません。

社交界は想像以上にシビアで現実的な戦いの場だったようです。

当時の結婚観や男女の恋愛事情を知るには打ってつけの1冊です。

フランス文学がなぜどろどろの不倫や恋愛ものだらけなのかが見えてきます。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

鹿島茂『馬車が買いたい!』~青年たちのフレンチ・ドリームと19世紀パリの生活を知るならこの1冊!

この本ではフランスにおける移動手段の説明から始まり、パリへの入場の手続き、宿探し、毎日の食事をどうするかを物語風に解説していきます。

そしてそこからダンディーになるためにどう青年たちが動いていくのか、またタイトルのようになぜ「馬車が買いたい!」と彼らが心の底から思うようになるのかという話に繋がっていきます。

ものすごく刺激的な作品です!おすすめ!

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

なぜフランス人男性はモテるのか~パリの伊達男「ダンディー」の存在から考えてみた

フランス人男性といえばなんかもうそれだけでモテそうなイメージがありますよね。(勝手な偏見ですが笑)

でも、なぜ彼らはあんなに口が達者で恋愛上手なのか。

それもやはり、そうなっていくような時代背景があったからこそなのです。この記事ではそうした歴史的背景を見ていきたいと思います。
この記事を読めばパリのダンディーがいかに凄まじい存在かが伝わるかと思います。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

パリのお針子グリゼットと学生の関係とは~19世紀フランスの若者達の出世コースと恋愛

グリゼットとは日本語訳するならば「お針子さん」と訳されます。

これまで当ブログでもお話ししてきた『レ・ミゼラブル』のファンテーヌはまさにこのグリゼットです。

フランス文学は当時の社会を映し出しています。そしてそれは現代日本を生きる私たちの鏡ともなることでしょう。

この記事ではそんなグリゼットと当時の時代背景について見ていきます

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

鹿島茂『職業別 パリ風俗』19世紀パリの人々の生活と職業、時代背景を知るならこの一冊!

この本では19世紀中頃のパリの人々の生活を職業という面から見ていきます。

小説が書かれた当時に当たり前だったことはわざわざ書かれたりはしません。

ですがその当たり前は「現代人たる私達の当たり前」とはまるで異なります。仮に小説中に弁護士という職業の人間が出てきたとしても、私達の想像する弁護士とはだいぶ違った仕事や生活ぶりをしていたのです。学生や医者、教師、グリゼット、警察、ジャーナリストなどなど、この本では様々な職業の「当たり前」を知ることができます。

この本を読めばフランス文学がものすごくわかりやすくなります。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

ジャン・バルジャンはなぜマドレーヌ市長として成功できたのか

徒刑囚として19年も服役したジャン・バルジャン。

そんな荒みきっていた彼はミリエル司教と出会い、新たな人生を歩むことを誓います。

ジャン・バルジャンはその後マドレーヌという名前で生活し、別の街で工場長、そして市長にまでなっていたのでした。

パリの貧困層出身だったジャン・バルジャンがなぜここまで成功することができたのか。よくよく考えれば不思議ですよね。徒刑囚だった頃とはまるで別人です。

今回の記事ではなぜジャン・バルジャンがここまでの成功を遂げることができたかをお話ししていきます。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

コゼットはなぜテナルディエ夫妻に預けられたのか

コゼットはもはや世界で最も有名な少女と言っても過言ではありません。

困窮に苦しむファンテーヌの手を離れてテナルディエ家に預けられたコゼット。彼女はまるでシンデレラのようにこき使われ、いじめられていたのでした。

ですがミュージカルや映画を観た人はもしかしたら次のような疑問を持ったかもしれません。

「なぜテナルディエみたいな悪党の家にわざわざコゼットを預けてしまったのか」と。

この記事ではそんなコゼットとテナルディエ一家の背景を見ていきます。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

ファンテーヌはなぜ悲惨な道を辿ったのか~『I Dreamed A Dream(邦題 夢やぶれて)』

ユゴーはこうした貧しい女性の問題、捨てざるをえなくなった子供たちの問題をこの作品で表現しています。ファンテーヌの悲惨は彼女一人だけでなく社会全体の悲惨でもあったのです。ユゴーはそんな社会を変革したいという願いもこの作品に込めていたのでありました。

ファンテーヌを知ることは当時のフランス社会が抱えていた問題を知ることにもなります。

こうした背景を取り込みつつミュージカルや映画の短い時間でそれを表現した製作陣のすごさには恐れ入るばかりです。ますますレミゼが好きになりました。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

ジャン・バルジャンの悲しき過去~なぜ彼は逮捕されたのだろうか

当時のフランスは貧富の差が拡大し凄まじい貧困が蔓延していました。『レ・ミゼラブル』はこうした人々から生まれてきた物語でもありました。そしてその主人公ジャン・バルジャンがこうした環境から生まれてきたというのは非常に大きな意味があります。

ジャン・バルジャンは極度な貧困に苦しみ、家族が餓死しないためにパンを盗みました。

レミゼはここから始まるのです。