フランスを代表する作家ユゴーとおすすめ作品、考察記事一覧
日本においてユゴーは『レ・ミゼラブル』で有名でありますが、フランスでは大詩人としてのユゴーの存在があり、激動のフランスを生き抜いた指導者としての顔があります。
そして国葬でパンテオンに葬られたことからもわかるように、単なるひとりの作家の域を超えて、フランスを代表する偉人として尊敬を集めている人物であります。
この記事ではユゴーについて書いたこれまでの14記事をまとめています。
日本においてユゴーは『レ・ミゼラブル』で有名でありますが、フランスでは大詩人としてのユゴーの存在があり、激動のフランスを生き抜いた指導者としての顔があります。
そして国葬でパンテオンに葬られたことからもわかるように、単なるひとりの作家の域を超えて、フランスを代表する偉人として尊敬を集めている人物であります。
この記事ではユゴーについて書いたこれまでの14記事をまとめています。
1793年は1789年に始まったフランス革命が進み、フランス国王ルイ16世がギロチンで処刑され、ロベスピエール、マラ、ダントンなどによる恐怖政治が始まりだした年でありました。
自由・平等・友愛を掲げた革命が、その革命を守るために今度は互いに互いを敵だと密告し合いギロチン送りにする恐怖の時代に突入する恐るべき時代だったのです。
ユゴーはそんな悲惨な内紛が起こっていた1793年を題材にこの小説を書き始めます
ユゴーは生涯、死刑に反対し続けていました。
そんな彼の思いを死刑執行の瞬間を待つ死刑囚の手記という形を取って作品にしたのがこの小説です。
興味深いことにロシアの文豪トルストイも死刑執行に対して非常に嫌悪を抱いた人物です。彼もパリで見た死刑執行に激しい怒りを感じたと言われています。
当時の死刑執行は民衆の見世物になっていました。多くの人間がそれを見ることを娯楽として楽しんでいたのです。
そんな中でユゴーとトルストイは民衆とはまったく異なる目でそれを見つめていたのでした
『レ・ミゼラブル』がドストエフスキーにとって非常に思い入れのある作品であるということはお話ししましたが、まさか『ノートル=ダム・ド・パリ』も彼とここまで深い関係があるとは驚きでした。
やはり彼にとっても『ノートル=ダム・ド・パリ』はそれほど面白い作品であるということなのでしょう。
最後はまさかと思うほどの悲劇的な終わり方を迎えてしまい、ずーん…としてしまいますが心に与える衝撃というのはものすごいものがあります。私にとってもとても印象に残った作品となりました。
皆さんは長編小説と言えばどのようなイメージが浮かんできますか?
古典。難しい。長い。つまらない。読むのが大変・・・などなど、あまりいいイメージが湧いてこないかもしれません。
特に一昔前の有名な作家の古典となると、それは余計強まるのではないでしょうか。
ですが今回レミゼを読み終わってみて、長編小説ならではのいいところがたくさんあることを改めて感じました。
この記事では普段敬遠されがちな長編小説のメリットと効能を考えていきたいと思います。
前回の記事「ジャヴェールこそレミゼのもう一人の主人公である!愛すべき悪役ジャヴェールを考える」ではジャヴェール(ジャベール)こそ『レ・ミゼラブル』のもう一人の主人公であるということをお話ししました。
そして今回の記事ではそのジャヴェールがなぜ自ら死を選んだのかということを、レミゼの原作にたずねていきます。
私にとって、『レ・ミゼラブル』で最も印象に残った人物がこのジャヴェールです。
このキャラクターの持つ強烈な個性がなんとも愛おしい。
たしかに悪役なのですがなぜか憎みきれない。
そんな魅力がこの男にはあります。
この記事ではそんな「もう一人の主人公」ジャヴェールについてお話ししていきます。
ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』解説とキャスト、あらすじ 原作の『レ・ミゼラブル』を読み終わった私は早速その勢いのままにミュージカル映画版の『レ・ミゼラブル』を観てみることにしました。 予告編の段階でその壮大さが感じら…
さあ、ついに『レ・ミゼラブル』も最終巻。
最高に美味しいものを心ゆくまで味わった幸福な満腹感とでも言いましょうか、とにかく心地よい満足感です。
これまでずっと戦い続けてきたジャン・ヴァルジャンに「お疲れ様」とねぎらいたくなる気持ちでいっぱいになります。
この物語には救いがあります。読んでいて元気が出ます。
この作品をドストエフスキーが好きでいてくれてよかった!
ドストエフスキーは人間のどす黒さを描く暗い作家というイメージが世の中では根強いです。
ですがそんな彼が愛してやまない作品がこの光あふれる『レ・ミゼラブル』なのです。
第4巻からクライマックスに向けて一気に物語は動いていきます。
第4巻、第5巻と続くバリケード戦の迫力は圧倒的です。まるでハリウッド映画のようです。映像ではなく言葉でこれを表現できるというのは驚くべきことだと思います。
読んでいて本当に物語の世界観に没入させられます。こういう読書体験は一度体験すると病みつきにさせられてしまうほどです。
さて、いよいよ次で最終巻。ジャン・ヴァルジャンの物語もフィナーレを迎えます。