プーシキン『モーツァルトとサリエーリ』あらすじと感想~天才が天才に抱く嫉妬の物語。ぜひおすすめしたい傑作!
『モーツァルトとサリエーリ』は日本においてはマイナーな作品ですがこれは逸品です。もっと世に出てほしい作品です。とってもおすすめです。読めばわかります。プーシキンはすごいです。そのすごさをこの作品で特に感じました。
正直私にとってこの作品がプーシキン作品の中で最も好きな作品かもしれません。
ぜひ読んで頂けましたら嬉しく思います。
『モーツァルトとサリエーリ』は日本においてはマイナーな作品ですがこれは逸品です。もっと世に出てほしい作品です。とってもおすすめです。読めばわかります。プーシキンはすごいです。そのすごさをこの作品で特に感じました。
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ぜひ読んで頂けましたら嬉しく思います。
この作品はドストエフスキーと非常につながりの深い作品として有名です。
ドストエフスキーは無から作品を創造したのではありません。多くの偉大な先達の作品を長い時間をかけて自らに取り込み、そこからドストエフスキー流の世界観を表現していったのです。
『吝嗇の騎士』は直接的には『未成年』に最も強い影響を与えた作品ですが、『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』にも影響を与えていると考えるとまた興味深いです。
『ボリス・ゴドゥノフ』はプーシキンの歴史観を知る上で非常に重要な作品です。
ドストエフスキーも当然この作品を熟読しており、その歴史観を彼の内に取り込んでいます。ドストエフスキーの民衆愛はこういうところからも影響を受けているのかもしれません。
イヴァン雷帝亡き後のロシアの歴史を知る上でもとても興味深い作品ですのでおすすめの作品です。
『現代の英雄』は後の作家たちに大きな影響を与えました。
特に、「しかしこのような風俗的亜種を生み出したのも、作品にそれだけ強い毒が含まれているということであって、人間の魂の暗い部分、いわゆる存在の「悪」の意味をドストエフスキイに先んじてつかまえていたこの作品は今日もその新鮮さを失っていない。」とロシア文学者川端香男里氏が述べるのは非常に重要です。
ロシア文学に特有の、人間の本質に迫るどろどろした展開はここに根があったのです。
バイロンは後の作家たちに多大な影響を与えました。プーシキンもその一人です。
そしてそのプーシキンを深く敬愛していたドストエフスキーもバイロンを読み込み、そして『オネーギン』を通してバイロン的なるものへの思索を深めていったのでありました。
こうして考えてみると改めて、あらゆるものは繋がっているのだなと感じさせられました。
『マンフレッド』は近代人の自我の悩みを描いた古典中の古典です。その迫力は今でも色あせないものがあると感じました。言っていることに全然古さを感じさせないです。
『エヴゲーニイ・オネーギン』はプーシキンの代表作であり、ロシア文学史上最高傑作の一つに数えられています。
この作品はドストエフスキーに多大な影響を与え、彼の最晩年のプーシキン講演の中心主題もこの『エヴゲーニイ・オネーギン』でした。
そしてこの作品は19世紀ロシアだけではなく、今でもロシア人に愛されています。
私の通うロシア語教室の先生も「プーシキンは私たちの全てです。彼は本当に素晴らしいです。ロシア人の心が彼の詩にあります」と仰られていました。
プーシキン講演はドストエフスキーが亡くなる前の年の出来事です。
病気が進行し『カラマーゾフの兄弟』の執筆だけでもやっとの状態で、命がけで臨んだ講演です。
おそらくこの遠征が彼の命を縮めることになってしまったのかもしれません。
ですが彼にとってプーシキンという詩人に対する思いはそれほどのものだったのです。命をかけてでも臨むべき戦いだったのです。
ロシアの国民詩人プーシキンはドストエフスキーが最も愛し、最も尊敬した文学者です。
ドストエフスキーは幼い頃から彼の詩にのめり込み、最晩年までずっと彼の作品と共にありました。
そんなプーシキンですが日本では名前は知られてはいるものの、どのような人物であるのか、どんな作品を世に残したのかとなるとほとんど知られていません。
今回の記事ではそんなプーシキンについてざっくりとお話ししていきます。
この記事では「ドストエフスキーは無神論者であり、革命思想を持った皇帝暗殺主義者だった」という説について考えていきます。
これは日本でもよく聞かれる話なのですが、これはソ連時代、ソ連のイデオロギー下で発表された論説が基になっていることが多いです。
この記事ではなぜそのようなことになっていったのかもお話ししていきます。
ドストエフスキーをはじめとしたロシア文学がなぜこうも私たちの心を打つのか。
それは彼らの人生に対する真剣さにあったのだ。
著者のヒングリーはそう述べます。
この本は19世紀のロシア社会やその文化と作家たちのつながりを解説しています。
文学論や哲学講義としてはよく出てくる19世紀ロシアですが、その社会事情や文化面はなかなか話に上ってくることがありません。そういう意味でこの本は非常に興味深い視点を与えてくれます。