中国

スリランカ、ネパール、東南アジアの仏教

仏教国スリランカを知るためのおすすめ本一覧~仏教・歴史・文学など、知られざる魅力をご紹介!

私はスリランカの仏教を学び、衝撃を受けっぱなしでした。まさかと思うことがどんどん出てきます。私の仏教観を根底から覆したと言ってもよいでしょう。

スリランカは面白い!私はまさにこの国の仏教やその歴史、文化にすっかり夢中になってしまいました。この記事ではそんなスリランカについてのおすすめ本を紹介していきます。

仏跡仏教コラム・法話

【仏教講座・現地写真から見るブッダ(お釈迦様)の生涯】記事一覧~目次としてご利用ください

この連載記事を読めばブッダの生涯だけでなく当時のインド社会の雰囲気も感じて頂けることでしょう。これはきっと皆さんにとっても刺激的な体験になると思います。

「宗教や仏教を学ぶ」と言いますと肩肘張ったものになってしまうかもしれませんが、ぜひ気楽にブッダという一人の偉人の生涯に触れて頂けたらなと思います。

インド仏教コラム・法話

(25)ブッダ死去後の仏教の歴史を極簡単に解説~仏教教団の歩みと伝播。日本伝来についても一言

今回の記事では全21回の連載記事のまとめも兼ねてブッダ死去後の仏教の歩みについて極々ざっくりとお話ししていきます。世界にまたがる2000年以上の歴史をほんの1ページでまとめるというのはあまりに無謀なことではありますが、仏教の流れを知る上でもきっとお役に立てるのではないかと考えています。

インド仏跡インドにおける仏教

インド仏教をもっと知りたい方へのおすすめ本~入門から専門書まで私がぜひおすすめしたい逸品を紹介します

この記事ではブッダやインドの仏教を知る入門書としておすすめの作品を紹介し、その後はもっと仏教を知りたい方におすすめの参考書を厳選してご紹介していきます。

私のチョイスする参考書は仏教書としては一風変わったラインナップになりますがきっと皆さんの新たな発見のお役に立てるのではないかと確信しております。

仏教の思想8中国仏教と思想・歴史

『仏教の思想8 不安と欣求〈中国浄土〉』~曇鸞、道綽、善導の思想と生涯、時代背景も知れるおすすめ参考書!

本書では曇鸞、道綽、善導の思想だけでなく彼らの生涯や時代背景も知ることができます。当時の中国の政治情勢あってこその仏教ということがよくわかります。度重なる戦乱や仏教弾圧の中で中国浄土教が発展し、善導の時代には繁栄極める国際都市長安の繁華街で善導浄土教が支持を受けていくという流れは非常に興味深かったです。やはり歴史に名を残す偉人たちと時代背景のつながりというのは面白いです。浄土真宗僧侶としてはどうしても親鸞や法然と向き合う時間が長くなってしまいがちですが、その源流を辿るというのもやはり大きな意味を感じます。源流を辿るからこそ親鸞の特徴や独自性が見えてくるというものです。

そういう意味でも本書は親鸞を学ぶ上でも非常に貴重な作品ということができるでしょう。

仏教の思想5日本仏教とその歴史

『仏教の思想5 絶対の真理〈天台〉』~法華経の思想や中国、日本の天台の流れを知れるおすすめ解説書!

天台といえば私たち日本人は比叡山延暦寺の最澄が開いた天台宗をイメージしますが、その源流は紀元1世紀から2世紀にかけてインドで生まれた『法華経』にあります。『法華経』の教えはインドから中国を経て日本に伝えられました。

本書ではそんな『法華経』の歴史や思想内容について知れるおすすめ作品です。

また、本書では時代背景なども絡めて語られますので、大きな視点から天台仏教を見ていけるのも魅力です。日本仏教の基礎を考える上でも天台宗や法華経を学ぶことは非常に重要であると私も思います。本書はその入り口として最適の一冊です。ものすごく面白いです。

ラジオの戦争責任スリランカ、ネパール、東南アジアの仏教

坂本慎一『ラジオの戦争責任』~メディアが煽るナショナリズム。戦争のメカニズムを学ぶためにも非常におすすめ!

かつて日本でもラジオにおいて仏教学者や演説、説法の達人が仏教を語り多くの人に強い影響を与えていたというのは驚きでした。

また、松下幸之助についての驚きの事実や、政治家松岡洋右の圧倒的な演説力、玉音放送を手掛け戦争を終結させた影の立役者下村宏の偉業など次から次へと驚異の事実をこの本では目にしていくことになります。

とにかく読んでみて下さい。それも一刻も早く!これほどの本に出会えるのはそうそうありません。世界が非常に不安定になっている今こそ読むべき名著中の名著です。

大唐西域記インドにおける仏教

玄奘『大唐西域記』~『西遊記』のモデルになった玄奘三蔵のインド求法の旅!

今作『大唐西域記』はあの『西遊記』のモデルとなった作品です。

「三蔵法師=玄奘」というくらい日本で有名な高僧ですが、彼が世界的に有名になったのは三蔵(経、律、論という経典群)を求めて中国からはるばるインドへ旅し、大量の経典を無事中国へもたらしたという偉業にありました。

本作『大唐西域記』はそうした玄奘の旅路が記された書物になります。

ただ、この本を読み始めてすぐに気づくのですが、その語りがあまりに淡白・・・

私達がイメージする刺激的な冒険譚とはかなり趣が異なるのです・・・

高僧法顕伝スリランカ、ネパール、東南アジアの仏教

『高僧法顕伝(仏国記)』~中国僧による最古のインド旅行記録!スリランカにも来島した法顕の過酷な求法の旅とは

今回私が法顕のこの作品を読もうと思ったのは、彼が400年代初頭にスリランカを訪れていたということに興味を持ったからでした。

『法顕伝』は非常に簡潔に書かれていながらも彼の人柄が見えてくるような素晴らしい紀行文です。前半の壮絶な旅路を終えると、今度は私達もよく知るインドの仏跡がどんどん出てきてわくわくしてきます。

法顕の旅は10年以上にも及ぶ長旅でした。帰国した頃にはほとんど80歳という驚異のバイタリティーです。信じられません!やはり世界史に名を残す偉人はスケールが違います。

内戦終結後のスリランカ政治スリランカ、ネパール、東南アジアの仏教

荒井悦代『内戦終了後のスリランカ政治』~中国と関係を深めたラージャパクサ政権の仕組みとその後の流れを知るのにおすすめ

本書では1983年から2009年にかけて起きたスリランカでの内戦が終わってから2016年までの政治状況を知ることができます。

特に、本書の主要人物であるラージャパクサ大統領はほとんど独裁レベルで国を支配した政治家でその一族や側近は莫大な富と権力を手にすることになりましたが、この人物についての詳しい解説を聴けるのはとてもありがたいものがありました。まさにこの人物こそ2022年のスリランカの暴動で国外逃亡することになったあの人物です。ニュースでも2022年のスリランカの暴動はよく取り上げられていたことを私も記憶しています。