ローマ

ドストエフスキー、妻と歩んだ運命の旅~狂気と愛の西欧旅行

(22)フィレンツェでのドストエフスキーの日々~ゆかりの地や彼お気に入りのラファエロ作品『小椅子の聖母』などをご紹介!

夫妻はバーデン・バーデン・ジュネーブ・ヴヴェイでどん底を見た。そんな彼らに恐いものはもう何もない。這い上がるしかないのだ。

悲しみや苦しみを分かち合い、今や二人は強固な絆で結ばれた。彼らの復活はいよいよここから始まっていく。自分たちをミコーバー夫妻になぞらえたフィレンツェでの生活はこの旅の大きなポイントになったのではないでしょうか。

あぁ、美しきフィレンツェ!できるなら私ももっともっとゆっくり滞在したかった!さすがは花の都。この街の芸術には感嘆させられっぱなしでした。

ドストエフスキー夫妻にとってもこの街での滞在はかけがえのない日々だったと私は信じたい。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

『古代ローマ軍の土木技術 街道・水道・運河などの建築技術をイラストで再現』~ローマ帝国の驚異の建築術を知るのにおすすめ!

この作品は古代ローマ時代の驚異の建築技術について知ることができる作品です。タイトルにもありますようにイラストが多数掲載されていますので視覚的にもイメージしやすく、とてもわかりやすい作品となっています。

ローマの驚異的な建築物がどのようにして作られたのか、またそれらを担った人的システムはどうなっていたのかを知れるおすすめの作品です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

ドストエフスキー論

藤澤房俊『「イタリア」誕生の物語』~ドストエフスキーがなぜ妻とローマに行かなかったのかを知るために読んだ1冊!

ドストエフスキー夫妻はイタリアにも長期滞在しました。ですが私はこれまでずっと気になっていたことがありました。それが「なぜドストエフスキーはローマに行かなかったのだろうか」ということです。

せっかくイタリアまで来てローマに行かないというのはよくよく考えてみれば不思議ですよね。

この本のおかげでドストエフスキーが避けたローマ周辺の政治状況を知ることができました。私にとって非常にありがたい1冊でした。

イタリアという国について知る上でもこの本は非常に興味深い内容が満載でした。ぜひおすすめしたい作品です。

名作の宝庫・シェイクスピア

佐藤猛『百年戦争 中世ヨーロッパ最後の闘い』~シェイクスピア史劇の時代背景を知るのにおすすめの参考書

今回ご紹介する『百年戦争 中世ヨーロッパ最後の闘い』はシェイクスピアの『リチャード二世』の時代背景を知る上でとても参考になる作品です。

この本は薔薇戦争に先立つ百年戦争について学ぶのに非常におすすめな参考書です。

百年戦争といえばあのジャンヌ・ダルクが活躍した戦いです。

この本を読めばシェイクスピア史劇をより楽しめること間違いなしです。ぜひおすすめしたい作品です。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

菊池良生『傭兵の二千年史』~世界の歴史の見え方が変わる名著!サッコ・ディ・ローマを学ぶ過程で見つけたおすすめの逸品!

この作品の素晴らしいところは傭兵のそもそもの始まりから歴史を見ていける点にあります。

古代ギリシャからの歴史の変遷を「傭兵」という観点から見ていく本書は非常に刺激的です。

人間ははるか昔から戦争を繰り返してきました。しかしその戦争を戦っていたのは誰だったのか。もちろん、その主役は王侯貴族だったかもしれません。しかしひとりひとりの兵士はどこからやって来たのか。そしてどのようなシステムで戦争は行われてきたのか。

一度知ってしまえば世界の見え方が全く変わってしまう恐るべき名著です!

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(24)ホルウィラップ修道院からノアの箱舟の聖地アララト山を一望!聖書の世界に思いを馳せる

アルメニア滞在3日目はあのノアの箱舟が漂着したとされる、『旧約聖書』の聖地アララト山に向かいました。

このアララト山を最も美しい姿で見られることで有名なホルウィラップ修道院から私はその景色を眺めることになりました。

アルメニア人にとってのアララト山、キリスト教についてこの記事でお話ししていきます。

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(12)ルーブルの至宝『サモトラケのニケ』が素晴らしすぎた件について~ぜひおすすめしたいヘレニズム彫刻の傑作!

ルーブルの至宝『サモトラケのニケ』。 この作品は1863年にエーゲ海のサモトラケ島で発見された彫刻で、「ニケ」というのは「女神」を意味する言葉です。 そしてこのニケはヘレニズム期の紀元前190年頃に制作されたと考えられています。 この彫刻は私がパリで最も強烈な印象を受けた芸術作品になりました。あまりの美しさに完全に魅了されてしまいました。 この記事ではそんなニケの魅力についてお話ししていきます。

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(11)ルーブル美術館でドストエフスキーが愛した理想風景画家クロード・ロランを発見。同時代の天才プッサンと共にご紹介

パリといえばやはりルーブル美術館を思い浮かべる方も多いと思います。

ですが、ドストエフスキーに関心を持っている私にとっては実はこの美術館はノーマーク。正直、特にこれといってものすごく見たい作品があるというわけでもなかったのです。「有名なルーブルだし、せっかくだし行っておきますか」くらいのものだったのでした。

しかし実際にここを訪ねてみて、そんな軽率なことを思っていた自分を大いに恥じることになりました。この美術館はやはり評価されるべくして評価されている素晴らしい美術館でした。今さら私がこんなことを言うのもおこがましい話ではありますがあえて言いましょう。「やっぱりルーブルはすごかった!」と

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(9)サクレクール寺院からパリを一望~ゾラ後期の傑作小説『パリ』ゆかりのモンマルトルの丘に立つ巨大な教会

前回の記事ではエミール・ゾラの『ルーゴン・マッカール叢書』ゆかりの地をご紹介しました。

そして今回の記事では『ルーゴン・マッカール叢書』を書き上げたゾラが満を持して執筆した「三都市双書」の最終巻『パリ』の主要舞台となったサクレクール寺院をご紹介していきます。

パリを一望できる絶景スポットとして有名なこの教会ですが、ゾラファンからするとまったく異なる意味合いを持った場所となります。この教会に対してゾラは何を思ったのか、そのことをこの記事で紹介していきます。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

宮下規久朗『ヴェネツィア 美の都の一千年』~観光ガイドにもおすすめ!歴史と美術の流れを知るのに便利な1冊!

ヴェネツィアは言わずと知れた美の都ですよね。私も一度は訪れてみたいと思っていた場所です。

この街と文学のつながりといえばやはりシェイクスピアの『ヴェニスの商人』やトマス・マンの『ヴェニスに死す』も有名です。

そして我らがドストエフスキーもこの街を奥様と一緒に訪れていて、ヴェネツィアの美しさを絶賛しています。

そしてそんなヴェネツィアの歴史や文化を知るのに今作『ヴェネツィア 美の都の一千年』は非常におすすめな参考書となっています。