トルストイ

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『幼年時代』あらすじと感想~ロシア文壇を驚かせたトルストイのデビュー作!

この作品はトルストイ文学の原点であり、ここで駆使されたトルストイの文学的手法は後の作品にも貫かれています。

この作品を読めばトルストイの驚くほどの感受性、繊細さを感じることになるでしょう。

分量的にも文庫本で200ページ弱と、かなりコンパクトな作品です。文豪トルストイというと難解なイメージがあるかもしれませんが、この作品の語り口はとても読みやすいものになっています。

トルストイの特徴がどこにあるのかを知るにはこの作品は格好の入り口になります。

ロシアの巨人トルストイ

年表で見るトルストイの生涯と作品一覧~ロシアの大文豪の圧倒的スケールを体感

今回の記事ではロシアの大文豪トルストイの生涯を年表でざっくりと見ていきます。

トルストイは1828年にモスクワ南方の村ヤースナヤ・ポリャーナに大貴族の4男として生まれました。

そしてトルストイが亡くなったのは1910年のこと。享年82歳というのは当時の人にすれば驚くべき長寿です。

しかもトルストイという人間は並々ならぬカリスマです。そのスケールの大きさにはただただ驚くしかありません。あまりに波乱万丈。年表を見るだけでもきっと驚くと思います。

ロシアの巨人トルストイ

藤沼貴『トルストイ』~波乱万丈の生涯や作品解説も充実のロシアの文豪トルストイのおすすめ伝記!

この作品はロシアの文豪トルストイの生涯を知る上で最もおすすめしたい伝記です。

この本を読めばトルストイの圧倒的なスケールをまざまざと感じることになります。これは非常に面白いです。

私はこの伝記をトルストイ作品を読む時の解説書としても利用しています。

トルストイの生涯だけでなく、作品の背景や解説まで語ってくれるこの伝記は本当にありがたいです。

非常におすすめな作品です。

現代ロシアとロシア・ウクライナ戦争

富樫耕介『コーカサスの紛争』~チェチェン、ナゴルノ・カラバフ、ジョージアにおける紛争とロシアについて知るのにおすすめ

「本書は、コーカサス地域の理解にしか役に立たないのではなく、現在の国際社会において様々な地域で出現している民族や国家をめぐる問題を理解する際にも役立つことを目指している。(「はじめに」より)」

まさにこの作品は複雑なコーカサス情勢を学ぶことで「他の地域の紛争を見る眼」も養うことができる参考書です。

しかもコーカサス地方の紛争はどれもロシアと関わりの深い紛争です。

ロシア・ウクライナ戦争を考える上でも新たな視点を授けてくれるおすすめの参考書です

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

O・ファイジズ『クリミア戦争』~ロシア・ウクライナの関係と、近代西欧情勢を学ぶのにおすすめの名著!

この作品にも本当に驚かされました。

クリミア戦争ってこんな戦争だったのかと呆然としてしまいました。

世界史の教科書でも取り上げられるこの戦争ですが、どれだけ入り組んだ背景があったか、そしてこの戦争がもたらした影響がいかに現代まで続いているかを思い知らされます。

ウクライナ情勢で揺れる世界において、この戦争を学ぶことは非常に大きな意味があると思います。

ぜひおすすめしたい作品です。

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

O・ファイジズ『ナターシャの踊り ロシア文化史』~ロシアの文化・精神性の成り立ちに迫るおすすめ参考書!

ロシア的な精神とは何なのかということを学ぶのに最高の一冊!。

文化がいかにして出来上がっていくかということを考えさせられます。

私個人としては、この本を読んで特に印象に残ったのはオプチナ修道院についての記述です。

この修道院は晩年のドストエフスキーが訪れた、ロシアのとても名高い修道院で、あのトルストイも何度も足を運んでいます。

この本はドストエフスキーのキリスト教理解を学ぶ上でも非常に重要な視点を与えてくれます。

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

モンテフィオーリ『ロマノフ朝史1613-1918』~ロシアロマノフ王朝の歴史を学ぶのに最高の1冊!

私にとってはモンテフィオーリは絶大な信頼を寄せうる歴史家なのですが、今作も安定のモンテフィオーリクオリティーでした。「素晴らしい」の一言です。

ロマノフ王朝の始まりからいかにしてロシアが拡大し、力を増していったのかをドラマチックにテンポよく学ぶことができます。

それぞれの皇帝ごとに章立ても進んでいくので時代の流れもとてもわかりやすいです。

ロシアという国がどんな歴史を経て今に繋がっているかを学ぶのにこの本は最適です。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

年表で見るマルクスとエンゲルスの生涯~二人の波乱万丈の人生と共同事業とは

これより後、マルクスとエンゲルスについての伝記をベースに彼らの人生を見ていくことになりますが、この記事ではその生涯をまずは年表でざっくりと見ていきたいと思います。

マルクスとエンゲルスは分けて語られることも多いですが、彼らの伝記を読んで感じたのは、二人の人生がいかに重なり合っているかということでした。

ですので、二人の辿った生涯を別々のものとして見るのではなく、この記事では一つの年表で記していきたいと思います。

哲学者ショーペンハウアーに学ぶ

ショーペンハウアーおすすめ4作品と解説記事一覧~仏教にも影響を受けたドイツの厭世思想の大家

この記事ではショーペンハウアーのおすすめ作品を4本と、番外編ということで解説記事と参考記事を6本紹介していきます。

彼の本を読み、考え、記事にするのはなかなかに厳しい時間でした。普段の数倍疲労感がたまり、気持ちも落ち込みました。

しかしだからこそショーペンハウアーの悲観主義を乗り超えねばならぬとも感じました。ドストエフスキーや、チェーホフ、ゾラはその偉大なる先達なのだと改めて感じたのでありました。あの時代の文豪たちがなぜあそこまで本気で「生きること」について思索し続けていたのかが少しわかったような気がしました。

クラシック・西洋美術から見るヨーロッパ

『レーピンとロシア近代画家の煌めき』~ドストエフスキーも生きたロシア19世紀絵画のおすすめガイドブック

この本は19世紀ロシアを代表する画家レーピンを中心に、この時代のロシア絵画界の全体像を眺めることができるおすすめのガイドブックです。

そしてこの本のありがたいのは当時のロシアの時代背景も知れる点です。これらの画家がどのような社会に生き、何を求めて絵を描き続けたのか、闘い続けたのかを知ることができます。とてもおすすめな1冊です!