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石野明子『五感でたのしむ!輝きの島スリランカへ』概要と感想~魅力満載の観光地としてのスリランカを知るのにおすすめのガイドブック!

スリランカ
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石野明子『五感でたのしむ!輝きの島スリランカへ』概要と感想~魅力満載の観光地としてのスリランカを知るのにおすすめのガイドブック!

今回ご紹介するのは2019年にイカロス出版株式会社より発行された石野明子著『五感でたのしむ!輝きの島スリランカへ』です。

早速この本について見ていきましょう。

私だけの輝く宝物を見つけに
インド洋に浮かぶ、セレンディピティの国へ!

悠久の世界遺産やバワ建築をこの目で見て、
香り高い紅茶とスリランカ・カレーを味わって 、
豊かな自然と伝統のアーユルヴェーダに癒される。
心と身体のアドベンチャーがいっぱい詰まった、
今注目の国、スリランカ。
12年前に新婚旅行で訪れて以来この国に惚れこみ、
ついに夫と1歳の娘を連れて移住してしまった
フォトグラファーの著者が、まだまだ知られていない
この国の魅力を、美しい写真とともにたっぷりご紹介します。
スリランカに行く予定のある人にも、いつか行きたい人にも、
ただ興味がある人にも、読んで楽しめて役に立つ、
スリランカの素敵を詰め込んだ一冊です。

Amazon商品紹介ページより

本書『五感でたのしむ!輝きの島スリランカへ』は観光地としてのスリランカを知るのにおすすめのガイドブックです。この本を読めばスリランカに行きたくなること間違いなしです。魅力あふれるスリランカの名所やグルメなどを楽しく見ていくことになります。

著者は本書について「はじめに」で次のように述べています。

世界で一番読まれているガイドブックで「2019年 行くべき国第1位」に輝いたスリランカ。でも日本ではスリランカの情報は本当にひと握り。かつてはセイロンと呼ばれていたことから、なんとなくセイロンティー、紅茶の国というイメージはあるのではないでしょうか。

でも小さな島国ながら、スリランカの魅力は紅茶だけではありません。スリランカの言葉シンハラ語で「スリ」は「輝く」、「ランカ」は「島」を意味します。豊かな自然、伝統医療のアーユルヴェーダ、新旧含めた素晴らしい建築群、奥深い食文化、目が合えばにっこりと恥ずかしそうにほほえむ人びと……ここには書ききれないほどのキラキラ輝く魅力がいっぱいつまった宝箱の島、それがスリランカです。

2009年に長く続いた内戦が終わりを告げ、スリランカはさらにその輝きを増しています。12年前にはじめて私が訪れたときから変わらない、謙虚な人びとがつむぎだす古きよきスリランカ。そしてそれとは対照的に、世界から流れ込む新しいカルチャーを吸収して独自に進化していく新しいスリランカ。そのどちらも世界中の人びとを引きつけてやみません。

私ひとりではスリランカの魅力すべてを紹介しきれませんが、私から見えるスリランカの輝きを、たくさんの人に届けたいと思っています。

イカロス出版株式会社、石野明子著『五感でたのしむ!輝きの島スリランカへ』P2

私もこの箇所を読んで驚いたのですが、スリランカが「2019年 行くべき国」になっていたのですね!

ですが、たしかにこの本を読んでいるとそれもわかる気がします。北海道の約八割ほどの大きさの国土に様々な気候や豊かな自然が存在し、さらには世界遺産級の遺跡がコンパクトにまとまっているという奇跡的な国土環境。しかも都会のコロンボでは現代的な文化も発達し、食事やファッション、リラクゼーションも魅力的。

これは「2019年 行くべき国」に選ばれるのも納得です。

しかも本書ではそんな魅力的なスリランカを素晴らしい写真と共に見ていくことになります。

各地の名所や宿、グルメ、アクティビティが魅力たっぷりに紹介されます。ま~とにかく写真が素晴らしい!著者の石野明子氏は日本大学芸術学部で写真を学び朝日新聞社出版写真部の嘱託としても在籍されていたそうです。なるほど、だからこそのこの写真のクオリティなのですね。

それにしてもこの写真の素晴らしさたるや!ただ単に写真が上手というだけでなくスリランカへの愛も感じます。レイアウトも綺麗で見やすく、読んでるだけでワクワクしてきます。

これはぜひぜひおすすめしたいガイドブックです。

そして最後にぜひ一言申し上げたいことがあります。

私はこれまでスリランカを仏教という観点から学んできました。

そしてスリランカ仏教を学んでいる内に内戦のことにも強い関心を持つようになり、植民地や世界貿易、ナショナリズムという観点からもスリランカを見ていくことになりました。

つまり、私にとってスリランカという国はとにかく重いのです。

ですが、この本を読んでふと思いました。

「こんなに真面目くさってスリランカに行く人間ははたしてどれだけいるのだろうか・・・」と自分が笑えてきました。

スリランカは魅力的な国です。この本を読む前から私も感じていましたが、この本を読んで改めて観光地として素晴らしいポテンシャルを秘めた国であることを実感しました。

私は私で自分の目的のために全身全霊を尽くす所存です。当ブログで紹介した本だけを見ると「スリランカは大変そうな国だな・・・」と思う方もおられるかもしれませんが、もちろんスリランカはそれだけではありません。この本では非常に軽やかで魅力的なスリランカを紹介しています。

方向性は違うかもしれませんが、私としましてもスリランカという国がもっと日本に親しみ深い存在となることを願っています。

いつもとは違った視点からスリランカを見れたこのガイドブックは私にとっても快い刺激を与えてくれたありがたい一冊となりました。

ぜひ皆さんにもおすすめしたい一冊です。

以上、「石野明子『五感でたのしむ!輝きの島スリランカへ』~魅力満載の観光地としてのスリランカを知るのにおすすめのガイドブック!」でした。

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この記事を書いた人

真宗木辺派函館錦識寺/上田隆弘/2019年「宗教とは何か」をテーマに80日をかけ13カ国を巡る。その後世界一周記を執筆し全国9社の新聞で『いのちと平和を考える―お坊さんが歩いた世界の国』を連載/読書と珈琲が大好き/

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