(26)アルメニア最後の目的地アフタラ修道院に感動~しかし思わぬ事態に笑わずにはいられなかった
アルメニア滞在最終日。私はジョージアへ向かう帰路、いくつかの修道院を巡りました。
そしてその中でも最後に訪れたアフタラ修道院が私の心を揺さぶりました。
なぜこの修道院にこんなにも心惹かれたのだろうか。
よくよく考えてみるとまさかの事態に私は笑うしかなかったのでした。
アルメニア滞在は私にとって強烈な印象を残しました。苦しかったですが、来てよかったと心の底から思えます。
アルメニア滞在最終日。私はジョージアへ向かう帰路、いくつかの修道院を巡りました。
そしてその中でも最後に訪れたアフタラ修道院が私の心を揺さぶりました。
なぜこの修道院にこんなにも心惹かれたのだろうか。
よくよく考えてみるとまさかの事態に私は笑うしかなかったのでした。
アルメニア滞在は私にとって強烈な印象を残しました。苦しかったですが、来てよかったと心の底から思えます。
アルメニア滞在の3日目、私はノアの箱舟の聖地アララト山や世界遺産エチミアジン大聖堂を訪れました。
しかし実はその前日の夕方から私の身体に異変が生じ、エチミアジンの辺りで完全にダウンしてしまったのです。
これは単に体調が悪くなったで済まされる話ではありません。私とアルメニアという国についての根本問題がそこに横たわっていたのでありました。
私の身に何が起こったのか、この記事でお話ししていきます。
はるばるジョージアまでやって来た私でしたが、せっかくここまで来たのだからコーカサス山脈に行く前にどうしても行きたい場所がありました。
それが隣国アルメニアでした。
最古のキリスト教国アルメニア、時が止まったかのような修道院、そして今なお旧ソ連の空気が残る国・・・
知れば知るほど興味深い国です。この記事ではそんなアルメニアについてお話ししていきます。
私がジョージアにやって来たのはトルストイを学ぶためであることを前回の記事でお話ししました。
ですが、せっかくジョージアに来たのならどうしても行きたい場所がありました。
それがスターリンの生まれ故郷ゴリという町です。
この記事ではスターリンの若き時代やスターリン博物館を訪れた私の体験をお話ししていきます。
ソ連時代のことは現代を生きる私たちにはなかなかイメージしにくいかもしれません。同時代を生きていた人にとっても情報が制限されていたため限られた範囲でしかその実態を知ることができませんでした。
そんな中ソ連政権下でタブー視されていた宗教については特に秘密にされていた事柄だと思います。
ソ連が崩壊した今だからこそ知ることができるソ連とロシア正教の関わり。
そのことを学べるこの本は非常に貴重な一冊です。
ドストエフスキーを知る上でもこの本は非常に大きな意味がある作品だと思います。
「文学者の任務は答えを与えることでなく、問いを与えるところにある」とルカーチは述べます。そしてそれに最も成功した人物の一人としてドストエフスキーを挙げるのでした。
たしかにドストエフスキーは答えを与えてくれません。読者を混沌に叩き込むがごとく複雑怪奇な世界に私たちを引きずり込みます。
ですがそれこそドストエフスキーの最大の魅力でもあります。
訳者あとがきにもありますようにたしかに問題がある作品であるかもしれませんが、この作品で説かれていることはドストエフスキーをまた違った視点から見られるいい機会になったのではないかと思います。
この作品はタイトルにも書きましたようにロシアにおけるキリスト教の歴史や思想の概略を示してくれる作品となっています。
そしてこの本で一番ありがたかったのはザドーンスクの聖ティーホンについての解説の存在です。
この人物はドストエフスキーの『悪霊』に出てくる主教ティーホンと『カラマーゾフの兄弟』のゾシマ長老の造形に大きな影響を与えた人物として知られています。
この作品ではドストエフスキーについても語られますしトルストイやゴーゴリなどロシア文学を代表する人物達とキリスト教の関係を知ることができます。
エルベ河畔の宝石箱と謳われたドレスデン。この本ではその古都への爆撃について詳しく語られます。
ドレスデンが爆撃されるまでの英米首脳部の葛藤、兵士たちの精神状況、そしてドレスデンに生きていた人たちの生活。そして爆撃が始まってからの地獄絵図・・・
これは恐るべき作品です。
正直、私は怖いです。歴史を学べば学ぶほど恐怖を感じています。この先、私たちの生きる世界がどうなるのか、改めてこの本を読んで恐れを感じたのでありました。
原爆や大空襲を経験した日本にとってもこの本で提起されている問題は重要な意味を持っているのではないでしょうか。
マルクス・エンゲルスによって「空想的社会主義者」のレッテルを張られたサン=シモン、オーウェン、フーリエ。この本はそんな三人がはたして本当に空想的な社会主義者だったのかということを見ていく作品になります。
上の本紹介にもありますように「空想的でも社会主義でもない」その実態を知ることができる刺激的な作品です。
ハヴェルの作品はプラハの春以後の抑圧体制を痛烈に批判していますが、それはこの時代だけでなく現代にも通ずる批判です。人間はいつどこであってもこうなりうる。そうならないために私たちは何をすべきなのかということを問いかけてきます。
これもまたものすごい作品でした。ハヴェル作品はどの作品も強烈です。ぜひ日本でももっと知られてほしいなと心の底から思います。
ぜひぜひおすすめしたい作品です。