(65)エンゲルスの『反デューリング論』から生まれた『空想から科学へ』~空想的社会主義者という言葉はここから
誰も読まない、いや読めない難解な『資本論』を一般の人にもわかりやすく広めたことの意義はいくら強調してもし足りないくらい大きなものだと思います。
難解で大部な『資本論』、簡単でコンパクトな『空想から科学へ』。
この組み合わせがあったからこそマルクス主義が爆発的に広がっていったということもできるかもしれません。
誰も読まない、いや読めない難解な『資本論』を一般の人にもわかりやすく広めたことの意義はいくら強調してもし足りないくらい大きなものだと思います。
難解で大部な『資本論』、簡単でコンパクトな『空想から科学へ』。
この組み合わせがあったからこそマルクス主義が爆発的に広がっていったということもできるかもしれません。
これまで当ブログではトルストイの宗教的著作についていくつか紹介してきました。
そして今回ご紹介する『芸術とはなにか』もその流れにある作品になります。
この作品ではトルストイが思う「芸術とは何か」ということだけでなく、「芸術とはいかにあるべきか」ということが熱く語られます。
この記事ではトルストイが考える「よい芸術」とは何かということを見ていきます。
宗教的転機を迎えた晩年のトルストイの特徴を知る上で非常に重要な作品となっています。
この作品は非暴力主義を掲げるトルストイがロシア帝国や教会のあり方について徹底的に批判を述べたものになります。 ですので、当然検閲を通るはずもなく当局から発禁処分とされ、国内で出版されることもありませんでした。 ここまで当ブログでもトルストイの宗教的著作をご紹介してきましたが、彼の宗教信仰の中心は非暴力主義にあります。そんなトルストイにとって当時の暴力的な国家体制のあり方は到底容認できるようなものではありませんでした。
この記事ではそんなトルストイの非暴力主義と体制批判について見ていきます
エンゲルスの『反デューリング論』はマルクス主義が広まる上でとてつもないインパクトを与えることになりました。
ですが、それに対して近年は「エンゲルスはマルクスを歪めて広めた。その後のマルクス主義が起こした出来事はエンゲルスがその原因である」という批判が強くなります。
はたしてエンゲルスは本当にマルクスを歪めたのか。それともマルクスの難解(理解不能)な思想を見事に噛み砕き解説したのか。これは非常に大きな問題です。
そのことについてこの記事では考えていきます
エンゲルスはかつて経済学と人間の歴史にヘーゲルを適用したように、今度は科学技術にまでもヘーゲルの弁証法を適用しました。
イデオロギーは科学にも適用できるのです。科学と言えば数式のような客観的なデータを連想しますが、それをもイデオロギーの世界観の下構築できるというのは驚きしかありません。
しかもそれらが大真面目に話されていたというのですから、それこそ別世界です。
共産圏の科学の枠組みにさえ影響を与えたエンゲルス、恐るべしです。
この作品は嫉妬に狂った夫が不倫疑惑の妻を殺してしまうという筋書きなのですが、これがとにかくやりきれない小説なんです・・・
この悲劇的な作品は、いかにして生まれてきたのか
それには、実はトルストイ自身の家庭崩壊や理想と現実との乖離が大いに関係していたのでありました。
この記事では作品だけでなくトルストイの悲劇的な家庭生活についてもお話ししていきます
この作品を読んでいて私が感じたのは仏教的なエッセンスがかなり感じられる点です。
トルストイはショーペンハウアーに傾倒していた時期があり、その関係で仏教や老子の思想も研究しています。
「死とは何か」「命とは何か」「生きるとは何か」を考える際に、やはり仏教は大きな問いを私たちに投げかけます。トルストイも仏教から感じたものが大きかったのであろうことがこの作品を読んでいてとても感じられました。
この作品は文庫本で250ページほどという分量ですがものすごく骨太な作品です。
後に数え切れないほどの人たちに影響を与えることになった大人物マルクスの葬儀に参列したのはたったの11人・・・
これには私も驚きました。
ですが逆に言えば、ほとんど世に知られていない、あるいは評価されていなかったマルクスがここからいかにして世界中に旋風を巻き起こしていったのかというのは気になるところでありますよね。
となると、ここからあの男がいよいよ存在感を増してくることになります。
エンゲルスの働きがここからいよいよ大きなものとなっていくのでした。
1881年、マルクスは妻の最後を看取ることもできず、自身も病気と闘っていました。世界を動かした巨人マルクスも、晩年は病気に苦しめられ、執筆もほとんど捗ることがありませんでした。
そしてマルクスは『資本論』第2巻、3巻を完成させることなく1883年に亡くなります。
ですがマルクスが死しても、マルクスの物語は終わりません。むしろ、死して後、彼の思想はより巨大なものとなって世界中に大きな影響を与えることになります。そこにいたのはやはりあの男、エンゲルスでした
この本はメンデルスゾーンの宗教曲を楽しむための格好の解説書となっています。正直私は音楽家ではないので細かい音楽理論はわかりません。ですがそれでも楽しくこの本を読むことができました。
タイトルをパッと見ると難しそうな本だなと思ってしまうかもしれませんが読んでびっくりの読みやすさです。
メンデルスゾーンについてもっと知りたい方にぜひともおすすめしたい作品です。