インド仏教をもっと知りたい方へのおすすめ本~入門から専門書まで私がぜひおすすめしたい逸品を紹介します
この記事ではブッダやインドの仏教を知る入門書としておすすめの作品を紹介し、その後はもっと仏教を知りたい方におすすめの参考書を厳選してご紹介していきます。
私のチョイスする参考書は仏教書としては一風変わったラインナップになりますがきっと皆さんの新たな発見のお役に立てるのではないかと確信しております。
この記事ではブッダやインドの仏教を知る入門書としておすすめの作品を紹介し、その後はもっと仏教を知りたい方におすすめの参考書を厳選してご紹介していきます。
私のチョイスする参考書は仏教書としては一風変わったラインナップになりますがきっと皆さんの新たな発見のお役に立てるのではないかと確信しております。
本書では曇鸞、道綽、善導の思想だけでなく彼らの生涯や時代背景も知ることができます。当時の中国の政治情勢あってこその仏教ということがよくわかります。度重なる戦乱や仏教弾圧の中で中国浄土教が発展し、善導の時代には繁栄極める国際都市長安の繁華街で善導浄土教が支持を受けていくという流れは非常に興味深かったです。やはり歴史に名を残す偉人たちと時代背景のつながりというのは面白いです。浄土真宗僧侶としてはどうしても親鸞や法然と向き合う時間が長くなってしまいがちですが、その源流を辿るというのもやはり大きな意味を感じます。源流を辿るからこそ親鸞の特徴や独自性が見えてくるというものです。
そういう意味でも本書は親鸞を学ぶ上でも非常に貴重な作品ということができるでしょう。
天台といえば私たち日本人は比叡山延暦寺の最澄が開いた天台宗をイメージしますが、その源流は紀元1世紀から2世紀にかけてインドで生まれた『法華経』にあります。『法華経』の教えはインドから中国を経て日本に伝えられました。
本書ではそんな『法華経』の歴史や思想内容について知れるおすすめ作品です。
また、本書では時代背景なども絡めて語られますので、大きな視点から天台仏教を見ていけるのも魅力です。日本仏教の基礎を考える上でも天台宗や法華経を学ぶことは非常に重要であると私も思います。本書はその入り口として最適の一冊です。ものすごく面白いです。
『バガヴァッド・ギーター』は文庫本で140ページほどとかなりコンパクトです。そして上村勝彦さんの訳も非常に読みやすく、巻末には50頁以上も解説が付されていますのでこれはありがたいです。
この本では大乗仏教の教えと非常に近い思想がどんどん語られます。
やはり仏教もインドの思想や文化の枠組みの中で生まれたのだなということを強く感じました。もちろん、それはインド神話から仏教への一方通行ということではなく、お互いが影響し合ってのことだと思います。
仏教を学ぶ上でもこれは大きな意味がありました。いや、仏教だけに収まらず、宗教、人間そのものにも目を開かせてくれる珠玉の聖典でした。インド思想、インド文化にますます惹かれている自分を実感しています。
この本は「僧侶としてのあり方に悩む方」にぜひおすすめしたい作品です。
文献に書かれた教義だけが仏教なのではなく、そこに生きる人々と共に歩んできたのが仏教なのだというのがよくわかります。私自身、この本にたくさんの勇気をもらいました。仏教は現代においても必ずや生きる力に繋がるのだということを私は感じています。
僧侶以外の方でも、仏教における儀礼の意味に興味のある方には多くの発見がある作品です。
ぜひぜひおすすめしたい名著です。著者の信念が伝わってくる素晴らしい一冊でした。
今作では浄土経典について説かれるということで浄土真宗僧侶である私にとって非常に興味深いものがありました。
特に第二章の新田智通氏による「大乗の仏の淵源」は衝撃的な内容でした。これは仏教を学ぶ全ての人に読んで頂きたい論文です。
「シリーズ大乗仏教」は2010年代初頭当時における最新の研究が反映されています。かつては主流だった仏教理解が今や通用しなくなっているということを肌で感じた作品でした。
新田智通氏の衝撃的な論文が収録された『シリーズ大乗仏教 第五巻 仏と浄土—大乗仏典Ⅱ』は仏教を学ぶ全ての方におすすめしたいとてつもない一冊です。このシリーズの中でも圧倒的に印象に残った作品です。
本書はネパールの宗教建築に特化した作品になります。これはかなりマニアックな本です。ですがネパールの独特な宗教建築について詳しく知りたい方にはまたとない作品となっています。
ネパールの雰囲気や宗教建築はインドとも中国とも違います。
そして木がたくさん使われているというのは日本人にとって馴染みのものなのかもしれません。私もいずれネパールを訪ねる予定ですのでその時はじっくり見てきたいと思います。
写真も豊富ですので現地の様子もイメージしやすいです。
かなりマニアックな本ですがネパールの宗教や建築に興味のある方にぜひおすすめしたい一冊です。
この本はものすごく貴重な逸品です。
私たち日本人にとってネパールといえばヒマラヤ山脈というイメージが強くありますが、この国の宗教は何なのかというとほとんどわからないというのが実際のところではないでしょうか。私自身もつい最近までこの国についてほとんど何も知りませんでした。
ですが、この国の宗教事情は知れば知るほど面白い・・・!
まずこの国がヒンドゥー教が主でありながらも今なお仏教が息づいているという点。しかもこの国の仏教の中には私達日本の仏教と同じく妻帯している仏教もあるというのです。これは興味深いです。
インドともスリランカともタイとも中国とも違う独特な仏教の歴史をこの本では知ることができます!おすすめです!
この本はインドの宗教を学ぶ上で非常にありがたい参考書です。
と言いますのも、この本ではインドに多数ある宗教をそれぞれ別個に見ていくのではなく、その相互関係に着目して語っていく点にその特徴があるからです。
インド古代のバラモン教と仏教、ジャイナ教の関係。そこから時を経てヒンドゥー教とイスラム教が力を増す背景とは何だったのか。なぜ仏教は衰退したのか、そしてその姉妹宗教と言われるジャイナ教はなぜ今も生き残ることができたのか。これらを時代背景や宗教間の相互関係から見ていけるこの本は非常に貴重です。宗教は宗教だけにあらず。歴史や文化、政治経済すべてが関わります。この本ではそんな歴史のダイナミズムを感じることができる非常に刺激的な作品です。
五大長編を幅広い視点から深く鋭く論じていくこの作品は圧倒的です。 そして私はこの本を読んですぐに感銘を受けました。特に冒頭、二葉亭四迷がドストエフスキーやロシア文学について語った箇所があるのですがこれがもう素晴らしいのなんの。 この二葉亭四迷の言葉で始まった本書はまさにその言葉通りの姿勢が貫かれた素晴らしい作品です。
特にバフチンのポリフォニーについての解説は非常にわかりやすいです。
ドストエフスキーの解説などでよく目にする「ドストエフスキー小説はポリフォニーである」という、わかるようでわからない難しい概念が山城さんの解説によって非常にクリアになります。これはおすすめです