キリスト教

ヒングリーロシアの歴史・文化とドストエフスキー

R・ヒングリー『19世紀ロシアの作家と社会』~知られざるロシア社会と文学者のつながりを網羅した名著

ドストエフスキーをはじめとしたロシア文学がなぜこうも私たちの心を打つのか。

それは彼らの人生に対する真剣さにあったのだ。

著者のヒングリーはそう述べます。

この本は19世紀のロシア社会やその文化と作家たちのつながりを解説しています。

文学論や哲学講義としてはよく出てくる19世紀ロシアですが、その社会事情や文化面はなかなか話に上ってくることがありません。そういう意味でこの本は非常に興味深い視点を与えてくれます。

ロシアロシアの歴史・文化とドストエフスキー

川端香男里『ロシア その民族と心』~ロシアの精神的風土を学ぶのにおすすめの入門書!

この本では「どの項目にかんしても、他の書ではなかなか見いだせないような興味深い内容や斬新な見方が伴って」います。

ロシアに関する本には文学論や思想論はたくさんあるのですが意外とこの本のようなロシア人の素朴な生活や気候、風土からその精神に迫っていく本は数少ないです。

ロシア人の精神がどのようなところにその根っこがあるかを知るのは非常に興味深いです。ましてそこからさらにロシア文学へと絡めてお話ししてくれるので非常にわかりやすいです。

ピョートルロシアの歴史・文化とドストエフスキー

サンクトペテルブルクを作った男ピョートル大帝―ロシア版明治維新を断行した規格外の皇帝に迫る

ロシアの広大な土地を統御するにはそれほどスケールの大きな人物でなければ成り立たない。

並の人物では到底成しえないことを彼らは軽々とやってのけます。

ドストエフスキーやトルストイが活躍するロシアはこうした規格外の皇帝たちが作りあげたものなのです。

ロシアの近代化を成し遂げ、サンクトペテルブルクを作った男ピョートル大帝も非常に興味深い人物でした。

イヴァン雷帝ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

暴君!?名君!?イヴァン雷帝の混沌たる精神とは!ロシアの謎に迫る鍵!

謎の多いドストエフスキー作品を考えていく上でこの人物を知ることができたのはとてもありがたいことでした。

シンプルに読み物として、歴史物語としてもとても面白いので『イヴァン雷帝』はとてもおすすめです。彼を知ることは「かつての古い歴史」を学ぶというだけではなく、「今現在の私たちの世界」を知る手がかりになります。

それほど示唆に富んだ人物です。

ぜひイヴァン雷帝の圧倒的スケールを皆さんも体験して頂けたらなと思います。

クレムリンロシアの歴史・文化とドストエフスキー

キャサリン・メリデール『クレムリン 赤い城壁の歴史』~イデオロギーとしての「モスクワのクレムリン」とは

歴史を知ることは現在を知ることである。

その歴史がどう編纂され、どのような意図を持っているのか。

この本はクレムリンの歴史を学んでいく本ではありますが、実は現在のロシア、いやそれだけにとどまらず世界中の人間の「現在」を解き明かしていく作品となっています。これは非常に興味深いです。

この本を読むことでクレムリンを通したロシアの歴史、精神を学ぶことができます。非常にスリリングで面白い本でした。かなりおすすめです!

ロシアロシアの歴史・文化とドストエフスキー

謎の国ロシアの歴史を年表を用いてざっくり解説!

正直、ドストエフスキーを学ぶまで私はほとんどロシアのことを知りませんでした。

「極寒の薄暗いどんよりした恐い国」

そんなイメージが頭にあるだけでした。

いつ頃からロシアという国が成立し、どんな歴史を経て今に至っているかなど全く想像すらできなかったのです。いや、興味関心もなかったというのが正直なところかもしれません。

謎の国ロシア。

ですが、いざ調べてみると実はこの国の歴史は非常に面白いことがわかってきました。

大いなる遺産イギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ晩年の傑作『大いなる遺産』あらすじと感想~巨万の富が少年の人生を狂わせる!?

この物語は少年ピップの成長物語です。貧しいながらも人間味ある生活をしていたピップはふとしたことからお金持ちの令嬢エステラに恋をします。

エステラへの恋は贅沢な暮らしへの憧れへとつながり、やがてピップに貧しい生活を捨てさせることになります。

しかし謎の遺産を相続することになりお金持ちになったピップは次々と謎の出来事に巻き込まれ、彼の「大いなる遺産」はますます謎めいたものとなっていきます。

「大いなる遺産」とは一体何なのか。誰からの遺産なのか。そしてピップはどうなってしまうのか。最後の最後まで息をつかせぬストーリ―で私たちを楽しませてくれます。

二都物語イギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ屈指の人気作『二都物語』あらすじと感想~フランス革命期のロンドンとパリを描く!

この作品は展開が早く、またそれぞれの登場人物もキャラが際立っていて読みやすいです。

解説でも、

「『二都物語』は、そうした〝ダーク〟ディケンズ全開の一篇で、二十を超える作品のなかでも傑出したエンターテインメントだ。二作しかない歴史物のひとつだが、『クリスマス・キャロル』とともにもっともよく知られ、小説として世界歴代トップクラスのべストセラーでもある。」と紹介されている名作です

チェコ・オーストリア編

百塔の街プラハ~私が最もおすすめしたい街 世界一周記チェコ編一覧

チェコといえば何と言っても百塔の街プラハ。

文化の香る中世の街並みと美しきモルダウの流れ。

ここは私の旅の中で最も気に入った街です。

治安も良く、食べ物もおいしく、そして何より美しい!

どこを歩いてもうっとりするほどの景色。

街全体が博物館と呼ばれるほど、この街の景観は素晴らしいです。

チェコ編ではそんなプラハの魅力をこれでもかと紹介していきます。

デイヴィッドイギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』あらすじと感想~ドストエフスキーも愛したミコーバー夫妻とは

この作品はディケンズの自伝的な要素をはらんだ彼の代表作であり、サマセット・モームの「世界の十大小説」にも選ばれている名作です。

ドストエフスキーもこの作品を愛読し、特にそのキャラクター、ミコーバーを自分に当てはめて奥様にジョークを語るなど、普段の生活からその影響は大きかったようです。

この記事ではそんなミコーバーとドストエフスキーの関係についてお話ししていきます。