フランス

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

O・ファイジズ『クリミア戦争』~ロシア・ウクライナの関係と、近代西欧情勢を学ぶのにおすすめの名著!

この作品にも本当に驚かされました。

クリミア戦争ってこんな戦争だったのかと呆然としてしまいました。

世界史の教科書でも取り上げられるこの戦争ですが、どれだけ入り組んだ背景があったか、そしてこの戦争がもたらした影響がいかに現代まで続いているかを思い知らされます。

ウクライナ情勢で揺れる世界において、この戦争を学ぶことは非常に大きな意味があると思います。

ぜひおすすめしたい作品です。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

(4)ドイツロマン主義、疾風怒濤とは~マルクス・エンゲルスら青年たちに多大な影響を与えたロマン主義の洗礼

18世紀、19世紀のドイツ思想界に絶大な影響を与えたドイツロマン主義、疾風怒濤とはいかなるものなのか。

ゲーテ、シラー、ヘーゲル、ホフマン、ベートーベン、グリム兄弟など錚々たる顔ぶれが世に現れたこの時代の特徴をこの記事では見ていきます。

マルクス・エンゲルスもこうした時代の子として生れてきています。彼らの思想背景を知る上でも非常に重要なものとなっています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

年表で見るマルクスとエンゲルスの生涯~二人の波乱万丈の人生と共同事業とは

これより後、マルクスとエンゲルスについての伝記をベースに彼らの人生を見ていくことになりますが、この記事ではその生涯をまずは年表でざっくりと見ていきたいと思います。

マルクスとエンゲルスは分けて語られることも多いですが、彼らの伝記を読んで感じたのは、二人の人生がいかに重なり合っているかということでした。

ですので、二人の辿った生涯を別々のものとして見るのではなく、この記事では一つの年表で記していきたいと思います。

おすすめマルクス・エンゲルス伝記

ウルリケ・ヘルマン『スミス・マルクス・ケインズ よみがえる危機の処方箋』~古典経済学の流れを知るのにおすすめ!

マルクス以前とマルクスはどこが違うのか。マルクス以後とマルクスは何が違うのか。

この本はそうしたことを比べながら見ていくことができるので非常にわかりやすいです。やはり比べてみて初めて見えてくることもありますよね。

マルクスのことを歴史の流れ、時代背景と絡めながら見ていけるこの本は素晴らしいです。非常に広い視野で書かれた逸品です。

これはぜひぜひおすすめしたい1冊です。マルクスだけでなく、アダム・スミスやケインズを学びたい方にもおすすめです。

おすすめマルクス・エンゲルス伝記

ジャック・アタリ『世界精神マルクス』~フランス人思想家による大部の伝記

ジャック・アタリはフランスのジャーナリストで、ミッテラン政権のブレーンもこなしたフランス社会党党員として知られています。
著者は立場的には「私はマルクス主義者」ではないと言いつつも、マルクスのことが大好きなのは伝わってきます。マルクスをかなり評価して書かれた伝記です。何事も完全な中立は難しいことではありますが、マルクス擁護的な雰囲気を感じます。中立で歴史的事実に基づいているというポーズで、結果的にマルクスを弁護し、かなり讃美する形になっているなというのが私の感想です。

クラシック・西洋美術から見るヨーロッパ

『もっと知りたいベラスケス 生涯と作品』~代表作『ラス・メニーナス』で有名!印象派画家マネが『画家たちの画家』と絶賛したスペインの巨匠

後に世界を席巻するフランス印象派の成立にスペインの宮廷画家ベラスケスの影響があったというのは非常に興味深かったです。

この本ではそんなベラスケスの作品をたっぷり味わうことができます。解説もわかりやすく、当時の時代背景も学ぶことができるのでとてもありがたい入門書でした。

クラシック・西洋美術から見るヨーロッパ

川瀬佑介著、マンガにしうら染『マンガで教養 はじめての西洋絵画』時代背景と絵画の見方も知れるおすすめ入門書!

この本はタイトルにもありますように「マンガ」でわかりやすく西洋絵画を学べる1冊です。

ですが入門書といって侮るなかれ。この本の解説はかなり充実しています。私は色々な入門書を読み比べてみたのですがこの本はその中でも特におすすめしたい1冊です。

絵画の面白さや魅力を知るのに最適なガイドブックです!

クラシック・西洋美術から見るヨーロッパ

高階秀爾『近代絵画史』~ロマン派絵画とは何かを知るのにおすすめの解説書!

この作品はロマン派絵画についての解説が非常にわかりやすかったのが印象的でした。

文学や音楽の時もそうでしたが、ロマン派というジャンルはわかるようでわからない、何とも難しいジャンルであるなというのが私のイメージでしたが、この本ではなんとユゴーの言葉を用いてそんなロマン派美術を解説します。

これは非常に興味深い解説でした。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

小針由紀隆『クロード・ロラン 十七世紀ローマと理想風景画』~ドストエフスキーも愛したアルカディア(理想郷)絵画の大家

この本は17世紀以降のヨーロッパの絵画界に巨大な影響を与えた巨匠クロード・ロランの作品の魅力に迫る作品です

クロード・ロランは17世紀にイタリアで活躍した画家で、後のヨーロッパ美術界に決定的な影響を与えた存在です

クロード・ロランはドストエフスキーも好んでいた画家なので私個人としても彼のことを学べたのは非常に興味深かったです

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

近藤昭『絵画の父プッサン』~フランスアカデミーの規範となった理想風景画の大家の伝記

1600年代のイタリア絵画のことを知れる本すらそもそも貴重な中で、プッサンの生涯と時代背景も学ぶことができるこの本は非常に興味深かったです。

この本を読んでいて気づくのは著者のプッサンへの愛です。この本はそんな著者の並々ならぬプッサン愛も感じられる作品となっています。ぜひおすすめしたい一冊です。