ディケンズ

白痴ドストエフスキー作品

ドストエフスキー『白痴』あらすじと感想~キリストの創造~ドン・キホーテやレミゼとの深い関係

「無条件に美しい人間」キリストを描くことを目指したこの作品ですが、キリスト教の知識がなくとも十分すぎるほど楽しむことができます。(もちろん、知っていた方がより深く味わうことができますが)

それほど小説として、芸術として優れた作品となっています。

『罪と罰』の影に隠れてあまり表には出てこない作品ですが、ドストエフスキーの代表作として非常に高い評価を受けている作品です。これは面白いです。私も強くおすすめします。

虐げられた人びとドストエフスキー作品

ドストエフスキー『虐げられた人びと』あらすじと感想~いびつな三角関係はどこへ向かう?

私個人の感想ですがこの作品は一言で言えば、「歯がゆい!」に尽きます。

典型的な「いい人」、主人公のワーニャが幼馴染で才色兼備のナターシャに恋をしています。しかしナターシャはあろうことか典型的なダメ男に恋をし、家族まで捨てて破滅にまっしぐら。

ワーニャはそんなナターシャを見捨てられず、あれやこれやと世話をしたり、恋敵との取り持ちまでさせられる始末。

「いい人」の悲哀がこれでもかと描かれています。

ツヴァイクドストエフスキー論

ツヴァイク『三人の巨匠』~バルザック、ディケンズ、ドストエフスキー、比べてわかるその特徴

この本の著者シュテファン・ツヴァイクは1881年にウィーンに生まれ、『マリー・アントワネット』や『バルザック』など世界的ベストセラーを著し、世界的な伝記作家として有名です。

「なぜドストエフスキーは難しくて、どこにドストエフスキー文学の特徴があるのか。」

ツヴァイクはバルザック、ディケンズとの比較を通してそのことを浮き彫りにしていきます。

比べてみると実にわかりやすいですね。さすが世界屈指の伝記作家です。まさに目から鱗でした。