資本主義

ディストピア・SF小説から考える現代社会

長谷敏司『メタルギアソリッド スネークイーター』あらすじと感想~MGSの前史。ビックボスの物語はここから始まる

今作の主人公ネイキッド・スネークは後にビックボスと呼ばれ、メタルギアシリーズにおいて決定的な役割を演じます。

メタルギアシリーズの根幹をなすこの人物は何者なのか。そもそも「スネーク」という存在とはいかなるものなのか。

この作品を読めば冷戦時代の雰囲気も感じることができます。

名作中の名作です!いや~素晴らしい!おすすめです!

ディストピア・SF小説から考える現代社会

野島一人『メタルギア・ソリッド・サブスタンスⅡ マンハッタン』あらすじと感想~迫りくるAI支配!私たちの現在を問う恐るべき作品!

この本はすごいです・・・!

メタルギアシリーズの中で私が最も強烈なインパクトを受けたのがこの作品です。シナリオがあまりにえげつない・・・!

この作品で語られるメッセージはあまりに強烈です。

こんなに恐ろしい作品はなかなかありません。

ゲームをプレイしたことがない方にもぜひこの作品は見て頂きたいものとなっています。

ディストピア・SF小説から考える現代社会

野島一人『メタルギア ソリッド サブスタンスⅠ シャドーモセス』あらすじと感想~20世紀最高のシナリオを小説化!

この作品は20世紀最高のシナリオと称えられたゲーム『METAL GEAR SOLID』のノベライズ作品です。

『メタルギア』シリーズは小島秀夫監督の下制作されたゲームで、そのシナリオは冷戦や反戦、反核をテーマに描かれています。単なるゲームの域を完全に超えています。この作品の持つシナリオの奥深さ、メッセージ性に私は痺れました!

ディストピア・SF小説から考える現代社会

『METAL GEAR SOLID naked』~MGS制作陣の声を聞けるおすすめ作品

今回紹介する『 METAL GEAR SOLID naked』 という本はメタルギアシリーズ制作の舞台裏を知ることができる作品となっています。 監督の小島秀夫氏がどのような経緯でこの作品を生み出したのか。そしてこの作品に込められた思いはどのようなものだったのかを知ることができます。これはファン必見の一冊です。

ディストピア・SF小説から考える現代社会

オーウェル『一九八四年』あらすじと感想~全体主義・監視社会の仕組みとはー私たちの今が問われる恐るべき作品

『一九八四年』は非常に恐ろしい作品です。ですがこれほど重要な作品もなかなかありません。現代の必読書の一つであると私は思います。

私はコロナ禍が始まった頃から特にオーウェル的世界に対し恐怖を感じています。この作品は「今私たちはどのような世界に生きているか」を問うてくる恐るべき作品です。今だからこそ特に大事にしたい名作です

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

E・ヴォルフルム『ベルリンの壁 ドイツ分断の歴史』~ベルリンの壁の歴史を学ぶのにおすすめな一冊!

この本はベルリンの壁や東西冷戦をまったく知らない人にもわかりやすく書かれた本です。

ですが入門書とあなどるなかれ。この本は私たちをより深いところまで連れて行ってくれます。単に歴史の流れをたどるだけでなく、なぜそうなったのか、そして今現在世界中で何が起こっているのかということまで考えさせてくれます。

この本はベルリンの壁の歴史を学ぶには非常におすすめです。図や写真も豊富で当時の様子もイメージしやすく、とても読みやすい本となっています。ぜひおすすめしたい一冊です。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

V・セベスチェン『ハンガリー革命 1956』~世界に衝撃を与えた冷戦下東欧の大事件について知るのにおすすめ!

ヴィクター・セベスチェンの本の特徴は物語的な語り口にあります。単なる出来事の羅列ではなくそこに秘められたストーリーや深い分析で読む者をぐいぐい引き付けていきます。とにかく面白い!これに尽きます。

そんなヴィクター・セベスチェンの作品ですからこの本も間違いありません。ものすごく面白いです。

この作品ではハンガリーの緊迫した状況や、革命の経過がドキュメンタリー調で展開されます。読んでいてまるで映画を観ているような緊迫感、臨場感があります。そして写真も豊富で、当時の様子がよくわかります。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

『鉄のカーテン 東欧の壊滅1944-56』~戦後のソ連体制下の東欧を知るのにおすすめ!

この本を読んで驚かされたのはソ連の支配が戦後一瞬で完了したのではなく、さぐりさぐりで様々な過程を経て進んでいったということでした。

ソ連が東欧各地を実効支配しそれで鉄のカーテンが完成という単純な話ではなかったのです。

ここまで紆余曲折があって統治をしていたとは思ってもいませんでした。この本では非常に興味深い事実が次々と出てきます。

ソ連がどのように他国を支配下に置いていったかということを知るには素晴らしい1冊です。とてもおすすめです。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

ベン・ステイル『マーシャル・プラン 新世界秩序の誕生』~戦後ヨーロッパ復興の裏側を知れる刺激的な作品

この本を読んでマーシャルプランというものがいかに入り組み、混沌としていたのかがわかりました。

「荒廃した戦後ヨーロッパがアメリカのおかげで経済復活を果たした」と言葉で言うのは簡単ですが、これがどれだけ山あり谷あり、大国同士の老獪な駆け引きありのとてつもないやり取りのもとなされていたというのは驚きでした。単にアメリカが莫大な資金を援助したで済む話ではなかったのです。

敵対するソ連がそれに反発するのはもちろんですが、資金を受け取る側のヨーロッパ諸国も「はいはい、そうですかありがたく頂戴します」とはならないというのが妙味です。特にかつての覇権国家イギリスとフランスの対応はかなり老獪です。さすがそれまで世界を支配していたというだけあり外交的な駆け引きの強さは並大抵ではありません。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

O.A.ウェスタッド『冷戦 ワールドヒストリー』~冷戦時代の世界を網羅したおすすめ通史

この本を読んでいて驚いたのは冷戦が本格的に始まる第二次世界大戦後からソ連の崩壊に至るまで、それこそ世界のどこかで絶え間なく争いが起きているということでした。しかもその争いというのもいつ全面戦争になってもおかしくないほど危険なものだったということです。

冷戦といえばキューバ危機を思い浮かべていた私にとって、この事件の他にも全面戦争の危機が何度も何度もあったというのは本当に驚きでした。

第二次世界大戦の後は戦争が終わり、世界は平和だったと日本では考えがちですがまったくそんなことはなく、たまたま日本が戦場になっていないというだけの話で、世界中危険な空気があったということを思い知らされました。