お釈迦様のことばに聴く―中村元訳『ブッダのことば』より 

仏教コラム

皆様こんにちは。2020年もいよいよスタートしましたね。

私、釈隆弘も新年ということで新たな試みをこのブログで始めていきます。

それがタイトルにありますように、「お釈迦様のことばに聴く」という連続記事でございます。

これから読んでいきたいと考えておりますお経は岩波文庫から出版されております中村元訳の『ブッダのことば(『スッタニパータ』)というお経でございます。

画像にもありますように、このお経は数多い仏教経典の中でも最古の部類に入るお経です。

これはどういうことを意味するかと申しますと、「仏教の教えの根本がここにある」ということを意味します。

と言いますのも仏教は今からおよそ2500年前、お釈迦様によって説かれた教えです。

最古のお経のひとつであるこの『ブッダのことば(『スッタニパータ』)』はお釈迦様が存命当時実際に説かれていた教えに最も近いとされています。

実はお釈迦様が存命当時は、お経を文字にして残すということはまだされていませんでした。

当時はお釈迦様が仰られた教えを詩や韻文の形で暗唱するという形式を取っていたのです。そうして脈々と弟子たちの間に相続されてきたと言われています。

しかしお釈迦様が亡くなられた後しばらくして、その教えを後世にどのように伝えるべきか、またどのように誤りなく正確に伝えることができるかということが問題になってきました。

そこで名だたるお弟子さんたちが結集してお釈迦様の教えを正式にお経として編纂する作業が行われるようになっていったのです。

そうして出来上がったお経のひとつがこの『スッタニパータ』(日本語訳にすると『ブッダのことば』)なのです。

つまり、お釈迦様が語られた教えを編纂し、お経という形で出来上がった最初期のものがこの『ブッダのことば』ということになります。

『ブッダのことば』がお釈迦様が実際に説かれたものに最も近いと言われるのもここにその所以があります。

そしてこのお経が仏教の基本を形作り、そこから時代を経て新たな教えが生まれ、長い時間をかけて私たちが住む日本にも伝えられてきたのです。

日本に天台宗や真言宗、禅宗や浄土真宗などたくさんの宗派があるのはそのためです。

お釈迦様の教えが時代を経て、それぞれの地域や文化に合った教えへと変化していき、それぞれの宗派へとなっていったのです。

仏教はそういう意味ではものすごく柔軟な思想を持った教えであると言えましょう。

これは一神教の宗教と比べてみても非常に面白い題材であります。

さて、何はともあれこのお経のことばを聴くことは仏教の思想を学ぶ上では非常に重要な機会を与えてくれることでしょう。

・・・とはいえこのお経のすべてをここに紹介し、なおかつ私がそれを全て解説していくというのはあまりに荷が重いものになってしまいます。専門の仏教学者ではない私がそれをしてしまうのはあまりに畏れ多い話でございます。残念ながら私の手には負えません。

と、いうわけで私も皆様と同じく一読者としてこのお経とブログで向き合っていきたいと思います。

お経を読んでいく中で私が気になったところ、気に入ったところをこのブログで紹介し、それについて私の思う所をお話ししていく、そんなスタイルで進めていきたいと考えています。

シンプルだけれども心に響く深い味わいがある、そんなお経がこの『ブッダのことば』です。

有名な「犀の角のようにただ独り歩め」という言葉も実はこのお経で説かれています。

意外な発見もきっとあることと思います。

さあ、次の記事からじっくりとこのお経を味わって参りましょう。

続く

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