マルクス主義

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

W・シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史』~鉄道の発明は人間の意識を変えた!仏文学者鹿島茂氏も絶賛の名著!

当ブログでもすでにお馴染みのフランス文学者鹿島茂先生が「メチャンコにおもしろい」と大絶賛しているのがこの本です。これは面白いに違いない!

私はわくわくしながらこの本を開いてみたのですが、やはり鹿島先生はすごい!この本は本当に「メチャンコにおもしろい」です。

鉄道が生まれたということは単に便利な移動・輸送手段ができたという話ではなく、人間の価値観、世界観を根本から変えてしまったのだということがこの本からわかります。

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

マルクスの誤算?ヴィクトリア朝ロンドン市民の生活とは!19世紀のロンドンに思う

ヴィクトリア朝のロンドンはあのマルクスがいた時代になります。マルクスはまさしくこの時代のロンドンで生活し、人々の姿を見、大英博物館の図書室にこもって研究に没頭していたのでありました。

マルクスはどんな世界を見て『資本論』を書いていたのか、そして彼と同時代人のロンドン人はどんな生活をしていたのか、そうした面からも『ヴィクトリア朝英国人の日常生活 貴族から労働者階級まで』は私にってものすごく興味深いものでありました。

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

『ヴィクトリア朝英国人の日常生活 貴族から労働者階級まで』~19世紀後半のロンドン市民の生活を知るのにおすすめ!

この本ではヴィクトリア朝の人々の日常生活が描かれます。100年以上も前のロンドン市民がどんな生活を送ってたかがかなり詳しく語られます。しかも日常生活に密着していますので小説や映画などでもなかなか見られない部分まで知ることができます。

意外な発見がたくさんあります。これは面白いです!

19世紀後半のロンドン市民の生活を知れるおすすめの1冊です!

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

ヘンリー・メイヒュー『ヴィクトリア時代 ロンドン路地裏の生活誌』~ロンドンの下層民の生活を取材したルポ作品!

この本はイギリスヴィクトリア朝、特に1800年代半ばのロンドンの下層民の生活に密着し、彼らがどんな生活をしているのかを描いた作品です。まるで小説のように描かれたこの作品を読んでいると、彼らが当時のロンドンでどんな生活をしていたかが目の前に浮かんでくるかのようです。イラストも豊富な点もありがたいです。

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

松村昌家『幕末維新使節団のイギリス往還記―ヴィクトリアン・インパクト』~幕末明治の日本人が見たイギリスとは!

この作品では、幕末維新期の使節団から見たヴィクトリア朝、万国博覧会を見ていくことになります。鎖国していた日本から飛び出て、初めて見るヨーロッパの機械文明を見た我らが使節団はどのような反応をしたのでしょうか。普通のイギリス史とは違った視点から見るヴィクトリア朝をこの本では知ることができます。

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

松村昌家『大英帝国博覧会の歴史 ロンドン・マンチェスター二都物語』~万博とマンチェスターのつながりを知れる1冊!

この本はロンドン万博とマンチェスター名宝博のつながりを大きな視点で見ていき、さらにはそこから日本とのつながりも見ていく作品になります。

産業革命の悲惨な結果として見られがちなマンチェスターですが、実はこのマンチェスター名宝博こそ、国民の生活向上を目指す運動とも関わってくるものでした。

マルクスは1849年から、エンゲルスに関してはそれよりもはるかに長くイギリスに滞在しています。彼らの思想が生まれてくる背景にはイギリスの社会情勢があります。そうしたイギリスの社会事情を知る上でもこの本は非常に参考になりました

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

松村昌家『十九世紀ロンドン生活の光と影―リージェンシーとディケンズの時代』~ヴィクトリア朝繁栄の背景を知るのにおすすめ!

この本で語られるリージェンシー時代は1811年から1820年までの10年という短い期間のことですが、この時代が後のヴィクトリア朝につながる重要な時期であると著者は述べます。

たった一本の路地を隔てることによって世界が変わっていく。光と闇が同居するような、そんな矛盾をはらんだ街が世界の大都市ロンドンでした。

この本ではそうしたリージェンシー時代からヴィクトリア朝初期に至るロンドンの時代背景を見ていくことができます。

この本は19世紀前半から中頃のロンドンを知るのに最適な1冊です。非常に興味深い内容が満載でした。おすすめです!

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

海野弘他『レンズが撮らえた19世紀ヨーロッパ』~19世紀西欧を写真で概観するおすすめガイドブック!

この本では同時代の国家間のつながりはどのようなものだったのか、それぞれの国の特徴はどのようなものだったのかということを知ることができます。しかも写真が大量にありますのでとてもイメージしやすいです。

そしてこの本のタイトルにもありますように、カメラと写真技術そのものの歴史も知ることができます。カメラの技術が発明されたのが1839年で、そこからあっという間にその技術は進歩し1840年代にはかなり性能のよいカメラ技術も出てきます。

これは刺激的な1冊です!

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

『写真で見る ヴィクトリア朝ロンドンの都市と生活』~ディケンズも見た19世紀後半のロンドンを知るのにおすすめ!

この本では19世紀中頃から後半にかけてのロンドンの姿を大量の写真で見ることができます。
この本の特徴は19世紀イギリスの偉大な文豪ディケンズと絡めてロンドンの街が語られる点にあります。
たくさんの写真と一緒にディケンズ作品との関わりも解説されていきますのでディケンズファンにはたまらない構成となっています。

産業革命とイギリス・ヨーロッパ社会

田中亮三、増田彰久『イギリスの近代化遺産』~イギリス産業革命の歴史的スポットを知るのにおすすめ!

この本の特徴はまずその美しい写真にあります。見開き一杯に写真が掲載され、そこに解説も添えられています。

イギリスの産業革命の遺産を満遍なく学べるのもこの本のありがたい所です。

この本の後半ではイギリスの産業革命についてのわかりやすい解説が説かれます。これまで産業革命について知識がなかった人でも楽しく読めるような、とても丁寧な解説です。これも非常にありがたい点でした。

この本は産業革命時代の遺産を素晴らしいビジュアルと共に学べる1冊です。