イギリス文学

オセロー名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『オセロー』あらすじと感想~勇将オセローの嫉妬と激情の悲劇!イアーゴーの巧みな騙しのテクニック

この作品はオセローが主人公ではありますが、実はイアーゴーの方が出番が多く、しかも生き生きと描かれます。イアーゴーがタイトルでもいいくらい彼の奮闘ぶり、策の鮮やかさが描かれています。

『アラジン』のイアーゴもそうですが、人を騙す悪役ではあるのですがなぜか憎めない不思議な魅力があります。そんなイアーゴーの立ち回りもぜひ楽しんでみてください。

個人的にこの作品は大好きな作品です。人間の狂気、混沌を覗くかのような感覚を味わうことが出来ます。シェイクスピア作品でも屈指のおすすめ作品です。

ロミオとジュリエット名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『ロミオとジュリエット』あらすじと感想~圧倒的スピード感で進展する恋!恋愛劇の王道!

『ロミオとジュリエット』は悲劇的な純愛のドラマというイメージがかなり根強くありましたが、ロミオが実はその直前まで他の女性を狂うほど熱愛していたという事実はなかなかに衝撃的でした。読んでみてびっくりでした。

そういう発見があるという意味でもこの作品を読んでみるのはとても面白いです。もちろん、恋愛悲劇という本筋もさすがはシェイクスピア。傑作と言われるだけあります。物語の展開に引き込まれ、ぐいぐい読まされてしまいます。

シェイクスピアの中でも随一の知名度を誇る『ロミオとジュリエット』、とてもおすすめな作品です。

ハムレット名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピア『ハムレット』あらすじと感想~名言「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」を生んだ名作

シェイクスピアの演劇というと小難しいイメージもあるかもしれませんが、実際はまったくそんなことはありません。現代人たる私たちが見てもとても楽しめる作品です。その中でも『ハムレット』は特にドラマチックで感情移入しやすい作品となっています。

シェイクスピアの演劇はカッコいい言葉のオンパレードです。

このセリフの格好良さ、心にグッとくる響きがなんともたまりません。

これは「読んでみればわかる。舞台を観ればわかる」感覚ですのでぜひぜひおすすめしたいです。

阿刀田高名作の宝庫・シェイクスピア

阿刀田高『シェイクスピアを楽しむために』~難しそうなシェイクスピア作品が一気に身近になるおすすめ入門書!

シェイクスピア作品は名作揃いでありますが、読むときにはあらかじめある程度の知識が必要です。

そこでおすすめなのが今回紹介する阿刀田高氏の『シェイクスピアを楽しむために』という本です。

この本を読めば早くシェイクスピア作品を読みたくなりうずうずしてきます。それほどシェイクスピアの作品を魅力たっぷりにお話ししてくれます。

私自身もこの本にとても助けられました。

ぜひシェイクスピアを読む前にこの本を読んでみてください。物語の楽しみが何倍にもなること請け合いです。

イギリス・ドイツ文学と歴史・文化

バイロン『マンフレッド』あらすじと感想~「バイロン的」とは?プーシキンの『オネーギン』とのつながり

バイロンは後の作家たちに多大な影響を与えました。プーシキンもその一人です。

そしてそのプーシキンを深く敬愛していたドストエフスキーもバイロンを読み込み、そして『オネーギン』を通してバイロン的なるものへの思索を深めていったのでありました。

こうして考えてみると改めて、あらゆるものは繋がっているのだなと感じさせられました。

『マンフレッド』は近代人の自我の悩みを描いた古典中の古典です。その迫力は今でも色あせないものがあると感じました。言っていることに全然古さを感じさせないです。

大いなる遺産イギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ晩年の傑作『大いなる遺産』あらすじと感想~巨万の富が少年の人生を狂わせる!?

この物語は少年ピップの成長物語です。貧しいながらも人間味ある生活をしていたピップはふとしたことからお金持ちの令嬢エステラに恋をします。

エステラへの恋は贅沢な暮らしへの憧れへとつながり、やがてピップに貧しい生活を捨てさせることになります。

しかし謎の遺産を相続することになりお金持ちになったピップは次々と謎の出来事に巻き込まれ、彼の「大いなる遺産」はますます謎めいたものとなっていきます。

「大いなる遺産」とは一体何なのか。誰からの遺産なのか。そしてピップはどうなってしまうのか。最後の最後まで息をつかせぬストーリ―で私たちを楽しませてくれます。

二都物語イギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ屈指の人気作『二都物語』あらすじと感想~フランス革命期のロンドンとパリを描く!

この作品は展開が早く、またそれぞれの登場人物もキャラが際立っていて読みやすいです。

解説でも、

「『二都物語』は、そうした〝ダーク〟ディケンズ全開の一篇で、二十を超える作品のなかでも傑出したエンターテインメントだ。二作しかない歴史物のひとつだが、『クリスマス・キャロル』とともにもっともよく知られ、小説として世界歴代トップクラスのべストセラーでもある。」と紹介されている名作です

デイヴィッドイギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』あらすじと感想~ドストエフスキーも愛したミコーバー夫妻とは

この作品はディケンズの自伝的な要素をはらんだ彼の代表作であり、サマセット・モームの「世界の十大小説」にも選ばれている名作です。

ドストエフスキーもこの作品を愛読し、特にそのキャラクター、ミコーバーを自分に当てはめて奥様にジョークを語るなど、普段の生活からその影響は大きかったようです。

この記事ではそんなミコーバーとドストエフスキーの関係についてお話ししていきます。

クリスマス・キャロルイギリスの文豪ディケンズ

ディケンズの代表作『クリスマス・キャロル』あらすじと感想~ディズニーでも映像化された作品!

おそらくディケンズの作品で最も知名度があり、そして現代でも最も親しまれているのがこの『クリスマス・キャロル』なのではないでしょうか。

ディズニーでも映像化されたりと、小説以外の場でも親しむことが多い作品です。

そしてイギリスでディケンズが「クリスマス・ファーザー」と呼ばれているのは初めて知りました。クリスマスの宴をイギリスに復活させた人物こそこのディケンズだったとは驚きでした。

骨董屋イギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ『骨董屋』あらすじと感想~ドストエフスキー『虐げられた人びと』に強い影響!

『骨董屋』の主人公たるネルは、ドストエフスキーの『虐げられた人びと』でもネリーという名前で登場します。もちろん、そっくりそのまま同じ境遇、性格ではありませんが『骨董屋』に強いインスピレーションを受けているのは否定できません。

また、この作品はキリスト教作家ディケンズという側面が強く出てきた作品でもあります。ドストエフスキーはディケンズのそのような側面も尊敬していたそうです。