キリスト教

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」記事一覧~マルクスは宗教的な現象なのか、時代背景と思想形成から考える

今回の記事では「マルクスとエンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」シリーズと題して紹介してきた全69回の記事をまとめていきます。

これらを読めばマルクスとエンゲルスの思想が生まれてきた背景をかなり詳しく知ることができます。 そしてこれはマルクス・エンゲルスを知るだけではなく、宗教、思想、文化、政治、いや人間そのもののあり方についても大きな示唆を与えてくれることでしょう。

関連記事も合わせると70記事以上の大所帯になりますが、このシリーズの目次としてこの記事を利用して頂けましたら嬉しく思います。

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

フランス・ドゥ・ヴァール『道徳性の起源』概要と感想~宗教とは何か?人間と動物は何が違うのかを問う名著!

この作品はチンパンジーやボノボの研究を通して得た知見を基に人間の道徳性や宗教について語っていきます。

私たちの道徳はどこから生まれてきたのか。

性善説、性悪説、人間ははたしてどっちなのか。

こうした議論はこれまで、哲学的、思想的な側面から語られてきました。

しかしドゥ・ヴァールはそれらは人間だけにあるものだけではなく、動物にも存在するものであり、人間だけが特権的に善悪の基準を持っているわけではないことを語ります。

私たちの常識を覆すような驚きの事実が満載です。ぜひぜひ読んでみてください!ものすごくおすすめです!

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

マルクス『ヘーゲル法哲学批判序説』概要と感想~「宗教はアヘン」はどのような意味なのか

私たちは「宗教はアヘン」と聞くと、何やら宗教が人々を狂わせるかのような意味で受け取りがちです。ですがそういうことを言わんがためにマルクスは「宗教はアヘン」と述べたわけではないのでした。

この記事ではそんな「宗教はアヘン」という言葉はなぜ語られたのかということを見ていきます。

「宗教はアヘン」という言葉は僧侶である私にとって非常に厳しいものがありました。なぜマルクスはそのように語ったのか、何を意図して語っていたのかを知れたことはとても大きな経験となりました。

トルストイ復活ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『復活』あらすじと感想~カチューシャ物語としても有名なトルストイ晩年の大作

この作品は富裕な貴族ネフリュードフ侯爵と、かつて彼が恋して捨てた小間使いの女性カチューシャをめぐる物語です。

この作品はロシアだけでなく世界中で大反響を巻き起こし、トルストイの名を不朽のものにしました。

『復活』はとにかく宗教的で道徳的です。そして社会改良のための批判を徹底的に繰り返します。

そうした高潔な宗教的な信念が劇的な物語と絡み合いながら語られるところに『復活』の偉大さがあるように感じました。

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『シェイクスピア論および演劇論』概要と感想~シェイクスピアを心底嫌ったトルストイ。その理由とは

この論文はシェイクスピア嫌いとして有名なトルストイがその理由を上下二段組で50ページほどかけて延々と述べていくという、ある意味驚異の作品となっています。

私はトルストイと反対にシェイクスピアが大好きですので、これは逆に気になる問題でもありました。「シェイクスピアの何が気に入らないんだろう。こんなに面白いのに」と思わずにはおれません。

この記事ではトルストイがなぜシェイクスピアを嫌うのかということをじっくりと見ていきます。

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『芸術とは何か』概要と感想~晩年のトルストイの考える「よい芸術」とは何だったのかを知るのにおすすめ

これまで当ブログではトルストイの宗教的著作についていくつか紹介してきました。

そして今回ご紹介する『芸術とはなにか』もその流れにある作品になります。

この作品ではトルストイが思う「芸術とは何か」ということだけでなく、「芸術とはいかにあるべきか」ということが熱く語られます。

この記事ではトルストイが考える「よい芸術」とは何かということを見ていきます。

宗教的転機を迎えた晩年のトルストイの特徴を知る上で非常に重要な作品となっています。

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『神の王国は汝らのうちにあり』概要と感想~非暴力主義に基づいた徹底的な体制批判。当局から「最も有害」と断罪された告発の書

この作品は非暴力主義を掲げるトルストイがロシア帝国や教会のあり方について徹底的に批判を述べたものになります。 ですので、当然検閲を通るはずもなく当局から発禁処分とされ、国内で出版されることもありませんでした。 ここまで当ブログでもトルストイの宗教的著作をご紹介してきましたが、彼の宗教信仰の中心は非暴力主義にあります。そんなトルストイにとって当時の暴力的な国家体制のあり方は到底容認できるようなものではありませんでした。

この記事ではそんなトルストイの非暴力主義と体制批判について見ていきます

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『クロイツェル・ソナタ』あらすじと感想~不倫疑惑の妻を殺した夫。賛否両論を巻き起こした問題作

この作品は嫉妬に狂った夫が不倫疑惑の妻を殺してしまうという筋書きなのですが、これがとにかくやりきれない小説なんです・・・

この悲劇的な作品は、いかにして生まれてきたのか

それには、実はトルストイ自身の家庭崩壊や理想と現実との乖離が大いに関係していたのでありました。

この記事では作品だけでなくトルストイの悲劇的な家庭生活についてもお話ししていきます

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『人生論(生命論)』あらすじと感想~人はいかにして幸福な人生を送るのか。仏教とのつながりも

この作品を読んでいて私が感じたのは仏教的なエッセンスがかなり感じられる点です。

トルストイはショーペンハウアーに傾倒していた時期があり、その関係で仏教や老子の思想も研究しています。

「死とは何か」「命とは何か」「生きるとは何か」を考える際に、やはり仏教は大きな問いを私たちに投げかけます。トルストイも仏教から感じたものが大きかったのであろうことがこの作品を読んでいてとても感じられました。

この作品は文庫本で250ページほどという分量ですがものすごく骨太な作品です。

奇跡の音楽家メンデルスゾーンの驚異の人生

星野宏美『メンデルスゾーンの宗教音楽』~忘れられていたバッハを再発見したメンデルスゾーンの偉業を知るのにおすすめ!

この本はメンデルスゾーンの宗教曲を楽しむための格好の解説書となっています。正直私は音楽家ではないので細かい音楽理論はわかりません。ですがそれでも楽しくこの本を読むことができました。

タイトルをパッと見ると難しそうな本だなと思ってしまうかもしれませんが読んでびっくりの読みやすさです。

メンデルスゾーンについてもっと知りたい方にぜひともおすすめしたい作品です。