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レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

ソ連の独裁者スターリンとは~その人物像と生涯を学ぶ「スターリンに学ぶ」記事一覧

レーニンに引き続きスターリンも学んできましたが、この二人の圧倒的なスケールには驚かされるばかりでした。

中学、高校と世界史は一応習います。ですが実際にはロシア帝国時代やソ連時代のことはほとんどわからないに等しい状況です。私もここで学ぶまでほとんど何も知りませんでした。

スターリンがこれほどまでの規模で粛清をしていたということすら知りませんでした。

そして、レーニン・スターリンというカリスマ2人によってソ連が形作られ、その後の世界を形成していった流れをここで知ることができました。

歴史を学ぶことは単に過去の出来事を眺めることではありません。そこで学んだことをものさしに今を見ることに意味があります。

スターリンを学ぶことも非常に興味深い読書となりました。

レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

ソ連の革命家レーニンとは「レーニンに学ぶ」記事一覧

16回にわたって『レーニン 権力と愛』を読んできました。

私自身、この本を読んでぎょっとすることばかりで、思わず声を出してしまうくらい夢中になって一気に読んでしまいました。こんなに刺激的な本はなかなかありません。

そして何より、レーニンは名前は知ってはいても日本においてはかなりマイナーな存在です。私もソ連史を学ぶまでほとんど彼のことを知りませんでした。

しかしこの本を読んで、レーニンを学ぶことは現代を学ぶことに直結することを痛感しました。

レーニンの政治手法は現代にも通じます。この本ではそんなレーニンの恐るべき政治的手腕を見てきました。彼のような政治家による恐怖政治から身を守るためにも、私たちも学んでいかなければなりません。

ドストエフスキー論

ジイド『ドストエフスキー』~ノーベル賞フランス人作家による刺激的なおすすめドストエフスキー論

『ソヴェト旅行記』と同じく新潮社版のジイド全集は旧字体で書かれているので一瞬面を食らうのですが、読み始めてみるととジイドの筆が素晴らしいのかとても読みやすいものとなっていました。

そして何より、ドストエフスキーに対する興味深い見解がいくつもあり、目から鱗と言いますか、思わず声が出てしまうほどの発見がいくつもありました。今まで疑問に思っていたことや、かゆいけど手が届かなかった微妙なところをとてもわかりやすく解説してくれます。

フランス人作家ということでバルザックなどフランス文学との対比によってドストエフスキーを語ってくれるのも非常にありがたかったです。

この本は本当にすごいです。出版は1923年ということで、ドストエフスキー論の古典として有名な本ですがその内容は全く古びていません。

レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

ジイド『ソヴェト旅行記』~フランス人ノーベル賞文学者が憧れのソ連の実態に気づいた瞬間

憧れのソ連を訪問し、どれほどこの国は素晴らしいのかと期待していたジイドでしたが、そこで彼は現実を知ってしまうことになります。その心情を綴ったのがこの『ソヴェト旅行記』という本になります。

ジイドの『ソヴェト旅行記』は非常に興味深い本でした。この記事ではその一部をご紹介していきますが、本当はもっともっと紹介したい箇所があります!それほど面白いです!

ぜひ皆さん自身で手に取ってみてください。ものすごく面白い本ですのでとてもおすすめです。

ドストエフスキーとも非常に関係の深い内容となっていますので、ドストエフスキーファンにもぜひおすすめしたい作品です。

レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

『共食いの島 スターリンの知られざるグラーグ』~人肉食が横行したソ連の悲惨な飢餓政策の実態

この本ではこうした人肉食が起こるほどの飢餓がなぜ起きたのか、なぜロシアがこれほどまでに無秩序な無法地帯になってしまったのかが語られます。
この本はかなりショッキングな内容の本ですが、大量殺人の現場で何が起きていたのか、モスクワとシベリアの官僚たちのやり取り、ずさんな計画を知ることができます。

そして何より絶望的な飢餓の状況で人間はどうなってしまうのかということ。

ロシアを知るだけではなく、人間の歴史を知る上でも非常に重要な示唆が詰まった本となっています。とてもおすすめです。

レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

(9)時代が味方したスターリン~スターリンはスターリンのみにあらず

スターリンその人に才能があったことは確かですが、時代がそれを求めていなければ表舞台に上がることなく消えていくのが定めです。スターリンが登場したのはまさにスターリンがその力を発揮するのにもっとも適したタイミングだったのです。

革命の暴力的な状況はスターリンをロシアの巨大な指導者へと成長させていく場となりました。そのような状況があったからこそスターリンが生まれ、スターリンがいるからこそ暴力的な支配構造がどんどん確立していく相互作用が生まれたのでありました。

レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

(8)ギャングの統領として圧倒的なカリスマを見せるスターリン~ジョージア裏社会のボスとしての姿とは

秘密警察に追われ、地下に潜伏した「ソソ」ことスターリン。

彼はその類まれなカリスマと指導力でいつしかギャングの統領のような立場になっていました。

スターリンはグルジアの武装組織を指導するまでになっていました。そして単に武装勢力を指導するだけでなく、地域の有力者たちとのつながりまで獲得します。ここまで来ると単に強いだけではなく、圧倒的なカリスマと交渉能力、世の中を読む力がないとできません。この時すでにスターリンは後の姿の片鱗を見せ始めていたのでありました。

レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

(7)スターリンの故郷ゴリの驚くべき荒くれっぷりと読書家スターリンの誕生 

スターリンはグルジア(ジョージア)のゴリという街に生まれました。

このゴリという街がとにかく強烈です。その強烈っぷりはこの記事で詳しく見ていきますが、とてつもない荒くれものたちの巣窟だったのです。

そんな荒くれものの巣窟に育ったスターリンでありますが驚異の読書家ぶりを発揮しています。この時の読書がスターリンの生涯に大きな影響を与えることになりました。この記事ではそんなスターリンの読書についてもお話ししていきます。

レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

(6)スターリンの波乱万丈の青年期~驚くべき力を秘めたカリスマとしての姿がここに

スターリンは若い時から圧倒的な力を持っていました。育ちのいいエリート政治家ではなく、アンダーグラウンドで名の知れたギャングのトップという存在でした。こうした闇の世界でも生き残ることができる強さが混沌としたロシア革命期においてレーニンから信頼を受ける大きな要因となったのでした。