彫刻

『ローマ旅行記』~劇場都市ローマの魅力とベルニーニ巡礼

(17)ベルニーニ『プロセルピナの略奪』~驚異の肉感!信じられない超絶技巧に驚愕!ボルゲーゼ美術館所蔵の初期の傑作!

『ベルニーニ』の著者石鍋真澄に絶賛されていた彼の超絶技巧を私も間近で体感してきました。

著者が「そこには見る者を恍惚とさせる「技巧」がある」と述べるように、恍惚とせずにはいられません。「嘘でしょ!?」と思うほどの質感でした。指が食い込む肌の柔らかさに注目してください。これが本当に石なのかと目を疑いました。

ベルニーニは単に独創的なだけではありません。それを実現する超絶技巧があったからこそその独創性が生かされています。発想だけでは足りないのです。それだけでは単なる空想で終わってしまいます。確かな技術、いや圧倒的な技術という裏付けがあるからこその独創性なのだということを実感しました。

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(16)ローマ・ボルゲーゼ美術館でベルニーニの初期作品やカラヴァッジョの名画を堪能!

この記事ではベルニーニの最初のパトロン、シピオーネ・ボルゲーゼの美術館であるボルゲーゼ美術館をご紹介します。

ここにはベルニーニの初期の作品がずらりと展示されています。彼の芸術家としてのスタートを学ぶのにこれに勝る場所はありません。若くしてすでに天才のきらめきを見せるその作品たちに私もただただ驚くしかありませんでした。

またこの美術館はカラヴァッジョのコレクションでも有名です。それらの名画もこの記事では紹介していきます。

『ローマ旅行記』~劇場都市ローマの魅力とベルニーニ巡礼

(15)モーツァルト級の才能と驚異の頭脳を発揮する神童ベルニーニ~16世紀ローマの特殊な社会状況も紹介

ベルニーニの神童ぶりには驚くしかありません。ベルニーニはこの時代には珍しい長寿の人生を送りました(これもくしくもミケランジェロとも同じだ)。

そしてその長い人生の始まりからしてすでに傑出した才能を示していました。

審美眼の鋭いパトロン、ボルケーゼの目に留まったというだけでも驚異的なことです。しかも彼の手引きで様々な有力者に出会っても全く物怖じせずやり取りができてしまうその機知。末恐ろしい子どもです。

ベルニーニがいかに飛び抜けた存在だったかがこの記事で伝わることでしょう。

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(14)ローマバロック芸術の王ベルニーニとは!ローマの美の鍵はこの男にあり!この旅行記の主役をいよいよご紹介!

これより先バロックの天才ベルニーニの作品とその美の秘密についてじっくりと見ていきます。

芸術とはそもそも何なのか。なぜ私はこんなにもローマに惹き付けられるのか。その鍵がベルニーニにある。そしてそれを確かめんがために私はローマでベルニーニ詣でを決行したのでありました。

ベルニーニについて知ればもっともっとローマが楽しくなるのは間違いありません。現に私は今回のローマが楽しくて楽しくてなりませんでした。ローマはこんなにも奥深い所だったのかと驚嘆せずにはいられませんでした。

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(13)関係者以外立入禁止のバチカン市国内部を特別に見学!サン・ピエトロ大聖堂の貴重な裏側も!

バチカン市国といえば世界最小の国家として有名です。その中にはサン・ピエトロ大聖堂やバチカン美術館という言わずもがなの大建築がありますが、バチカン市国には国家としての機構も当然あります。銀行や郵便局、裁判所などなど様々な施設が領内に存在します。ただ、大聖堂や美術館以外のエリアは関係者以外は立ち入り禁止のため、それらを目にすることは一般観光客にはできません。

ですが、なんと!そこに私は入場できることになったのでした!

この記事ではそんな私の体験をお伝えします。普段見ることのできないバチカンの姿を皆さんにご紹介します。

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(11)美しすぎるサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂を訪ねて~現存するローマ最古のバシリカ様式と聖母信仰

サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂は単なる古の歴史建造物としてではなく、今も生きた信仰の場として大切にされています。

私もここに足を踏み入れた瞬間驚きで一瞬息が止まってしまいました。こんなに美しい場所だとは想像もしていませんでした。整然とした列柱、聖堂内のシンプルな構造、さらに天井や柱の上の四角い装飾にいたるまで非常に美しいです。

この聖堂はテルミニ駅からかなり近いです。来ようと思えばアクセスは容易なのでローマ滞在の折にはぜひ訪れてみてほしい場所です。非常に素晴らしい聖堂なのは間違いありません。

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(10)サン・カリストのカタコンベを訪ねて~カタコンベの歴史と死と祈りの街としてのローマを考える

「ローマは死の思い出に満ち満ちている」 「実際、ローマは墓の都市だといっていいだろう。そしてキリスト教も「死の宗教」であり、「死への勝利の宗教」である。」 キリスト教の街ローマを考える上でやはり「墓」という存在は大きな意味を持ちます。 サン・ピエトロ大聖堂もそもそもの始まりは聖ペテロの墓です。 ローマという街は墓を中心として発展を続けてきた歴史があります。この記事ではそんな「墓の都市」ローマについて考えていきます。

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(8)ミケランジェロ・ベルニーニも絶賛したパンテオン!ローマ建築最高峰の美がここに!

あのミケランジェロとベルニーニが褒め称えたパンテオン。ミケランジェロはサン・ピエトロ大聖堂のドームを設計し、ベルニーニは小パンテオンとも言える傑作サン・タンドレア・アル・クイリナーレ聖堂を生み出しています。

古代ローマ建築の頂点パンテオンはルネサンスにも絶大な影響を与えていました。

ローマ帝国の叡智の結晶たるパンテオン。西暦125年頃からずっとこの姿を保っているというのは驚異的としか言いようがありません。あのコロッセオですらもはや廃墟のような姿です。それに対してここは完全に現役のままです。ローマ帝国の技術力には唖然とするしかありません。パンテオンが言語に絶する名建築なのは間違いありません。

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(3)ローマの老舗カフェ・グレコへ~ゲーテやアンデルセン、メンデルスゾーンも通った芸術家たちの聖地

ローマのスペイン広場近くにあるカフェ・グレコはあのゲーテやアンデルセン、メンデルスゾーンやベルリオーズなど数え切れないほどの著名人が時を過ごした名店で、文学や絵画、音楽好きにはたまらない聖地となっています。

さすが200年以上の歴史を持つ老舗。ノスタルジーを感じるにも最高です。

私もローマ滞在中何度もここへ足を運びました。何度来てもわくわくする空間です。憧れの偉人たちがここにいたのだという思いに毎回興奮していました。

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(2)文豪たちの宿泊地だったローマスペイン広場をご紹介!ベルニーニの傑作「バルカッチャ」の噴水に夢中

今回の記事では『ローマの休日』でもお馴染み、スペイン広場をご紹介します。

この場所もポポロ門、ポポロ広場と同じくゲーテやスタンダールをはじめとした18、19世紀の文豪達にとって非常に大きな意味を持つ場所でした。

ここはいつも観光客でごった返しています。国際都市ローマの雰囲気を感じるには今もここがベストなのではないでしょうか。