小阪修平『思想としての全共闘世代』~60年代からの時代精神を著者個人の語りから感じることができるおすすめ作品
学生紛争とは何だったのか。
あの時代を知らない私からすれば、あまりに不思議でどう理解してよいかもわからぬ複雑怪奇な存在でした。
本書は著者の個人的な語りを通して全共闘や赤軍まで見ていきます。
全共闘や学生紛争についての入門として本書は非常におすすめです。この時代を知らない私達若い世代こそこの本を読むべきではないかと思います。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
学生紛争とは何だったのか。
あの時代を知らない私からすれば、あまりに不思議でどう理解してよいかもわからぬ複雑怪奇な存在でした。
本書は著者の個人的な語りを通して全共闘や赤軍まで見ていきます。
全共闘や学生紛争についての入門として本書は非常におすすめです。この時代を知らない私達若い世代こそこの本を読むべきではないかと思います。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
鹿島氏は、「デパートとは純粋に資本主義的な制度であるばかりか、その究極の発現」であるとします。
それはなぜかというと、「必要によってではなく、欲望によってものを買うという資本主義固有のプロセスは、まさにデパートによって発動されたものだからである」と述べます。
つまり、現在私たちが生きている資本主義のシステムはここから始まったと言えるほどデパートの誕生は大きな意味を持つものだったのです。なぜ私たちは「ものを欲しい」と思ってしまうのか。それを刺激する欲望資本主義の原点をこの本で知ることができます。
この本はビジネスのバイブルとしても非常に価値のある作品です。文化史、世界史として非常に刺激的で面白い作品ですが、さらび商売の仕組みまで学ぶこともできるというあまりに贅沢な一冊です。
この小説とこのタイミングで出会えたことに縁を感じずにはいられません。スリランカに行く前に、私はこの小説を読まねばならなかったのだと強く感じています。
日本の学生紛争について考える上でもこの作品は非常に重要な示唆を与えてくれる作品です。
小説としても非常に読みやすく、私も一気に読み切ってしまいました。さすがスリランカを代表する作家です。
スリランカについてまた新たな視点をくれた素晴らしい作品でした。
ぜひぜひおすすめしたい作品です。
この本では単に海村の人々の生活を見ていくだけでなく、政治経済、内戦、宗教、津波被害など大きな観点とも関連づけて語られていきます。
特に、スリランカの仏教を学んでいる私にとっては海村における宗教の問題は非常に強い関心がありましたのでこれはありがたい参考書となりました。
教義や歴史書を読むだけでは見えてこない生活レベルの信仰を考える上でもこの本はとても刺激的です。
そして津波被害とそこからの復興や問題点なども考えさせられるのも大きいです。ビーチリゾートとしても有名なスリランカですが本書を読めば今まで想像もしていなかった海村の存在を知ることになります。私も函館という港町に住んでいるので、海と共に生きることは全く他人事ではありません。日本の多くの方にもその感覚は通じるものがあると思います。
心霊主義といいますとオカルトチックで怪しいイメージもありましたが、実は産業革命や世界的な合理主義の流れから生まれてきたという興味深い背景を知ることができる本書は非常に刺激的です。スリランカを学ぶ上でも非常にありがたい作品でした。スリランカの仏教者ダルマパーラと神智学協会について知りたかった私にとって非常に有益な情報が満載でした。
単にオカルトと侮るなかれ。ものすごく現実的な問題が目の前に迫ってきます。これは面白いです。
労働者を搾取して成り上がった大資本家サウィマンに強く反抗する息子マーリン。彼は「あの二人はもうすでに精神的に腐敗している。今さら両親の心を改悛させる人間は周りに誰もいないからね!」と親友の医者アラウィンダに打ち明けます。彼の反抗はもはや家庭内だけの問題ではなく、コロンボ市民を巻き込む政治運動へと展開していきます。
本作ではこうした資本家と労働者のせめぎ合いや暴動も描かれます。当時コロンボで何が起きていたのかをかつてジャーナリストであったウィクラマシンハが物語にして具現化したのがこの小説です。これまで彼の三部作を読んできて感じたように、この作品でも彼の繊細な心理描写は精彩を放っています。
ウィクラマシンハの小説はスリランカの姿を知るのに最高の手引きとなります。
本書はマックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で説かれたような定説を覆した歴史学の金字塔的名著として有名な作品です。
この本のメインテーマはまさに「奴隷貿易と奴隷制プランテーションによって蓄積された資本こそが、産業革命をもたらした」という点の論証にあります。
本書もまさに巨大なスケールで歴史の流れを見ていく刺激的な作品でした。
改めて世界の複雑さ、巨大さを実感した読書になりました。
私たちの先入観を破壊する超ド級の作品です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
何も知らずに無邪気に美味い美味いと飲むことの何たる気楽さか。
そのほうが心理的負担は明らかに少ないです。
ですが全ての人がそうなってしまったらどうなってしまうのか。いや、現に世界は新自由主義でどうなってしまったか。
厳しいかもしれませんが、コーヒー好きだからこそ勇気を持ってこの本は読んでほしい一冊だと思います。
ルワンダの虐殺はあまりに衝撃的です。トラウマになってもおかしくないほどの読書になるかもしれません。それほどの地獄です。人間はここまで残酷になれるのかと恐れおののくしかありません。
私はボスニア紛争をきっかけにルワンダの虐殺をこうして学ぶことになりましたが、これらの本を読んでいてボスニア、ルワンダ、ソマリアのそれぞれが特異で異常なのではなく、人間の本質としてそういうことが起こり得る、誰しもがやってしまいかねないものを持っているのだということを改めて思い知らされることになりました。
目を背けたくなるような歴史ではありますが、ここを通らなければ、歴史はまた形を変えて繰り返してしまうことでしょう。そうならないためにも私たちは悲惨な人間の歴史を学ばなければならないのではないでしょうか。
2023年に中国の人口を追い越し、経済成長著しい大国インド。モディ首相率いるインドはこれからどこへ向かうのか。今や世界に巨大な影響を与える存在となった現代インドについて知るのにこの本はうってつけです。
『ビリオネア・インド 大富豪が支配する社会の光と影』という書名にあるように、この本ではインドにおける超富裕層をメインテーマに据えてインドを見ていきます。
この本で語られるインドの腐敗は凄まじいです。「これからの世界はインドが牽引する」とメディアなど様々な場所で語られていますがそんな単純にことが進むだろうかと疑問になるほどです。インドの発展がどうなるかというのは全くわかりません。一寸先は闇とはまさにこのこと。このカオスな国の行く末がどうなるか全く想像がつきません。