スペイン旅行記おすすめ記事一覧~僧侶が行くスペイン宗教巡礼の旅【僧侶上田隆弘の世界一周記】
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僧侶が歩いたドン・キホーテの国~スペイン宗教遍歴の旅 僧侶上田隆弘の世界一周記スペイン編一覧
5月11日。ローマから飛行機でスペインのマドリードへ移動。
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スペイン上空に入るとオリーブ畑でしょうか、これまで見てきたヨーロッパの土地とは違う雰囲気を感じます。
これからおよそ20日間をかけてスペインの各都市を巡っていきます。
なぜスペインにこれだけの時間を割くのかというと、スペインが宗教的にものすごく興味深い場所であるというのが1番の理由です。
というのも、スペインは中世のある時期までイスラム教が中心の国でした。
ヨーロッパといえばキリスト教。
そんなイメージが私の中にはあったのですが、調べてみるとここスペインではそんなイメージとは全く違った歴史がありました。
イスラム教の文化が花開いた地。
それがスペインのもう一つの顔でした。
世界で最も繁栄していたと言えるほど、ここスペインではイスラム文化が根付いていたのです。
アンダルシアと言えばひまわりやフラメンコのイメージがあるかもしれませんが、このアンダルシアこそイスラム文化が最も栄えた地域。
その繁栄を示す代表がアルハンブラ宮殿(写真左)やコルドバのメスキータ(写真右)と呼ばれる建造物なのです。
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そしてキリスト教徒とユダヤ教徒も同じようにそこに暮らしていました。
そこには違った宗教の人々が共存してきた歴史があったのです。
ある時から共存の時代は終わりを迎えてしまったものの、この国の宗教のあり方というのはヨーロッパにありながら独特の歴史を紡いできました。
というわけで、私はこの国にとても興味を持つようになったのでした。
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そしてスペインといえば、何と言ってもドン・キホーテ!
私はドン・キホーテが大好きで、kindleに入れてこの旅の途中もずっと読んでいました。
ドン・キホーテは遍歴の騎士。世の中の正義と理想のために旅をする騎士です。
そんなドン・キホーテの聖地がここスペインのカンポ・デ・クリプターナという小さな田舎町。私はドン・キホーテで有名な風車の丘にも行くことができました。
この時の感動は忘れられません。
スペインはサグラダ・ファミリアやアルハンブラ宮殿など世界的に有名な歴史的建造物がたくさんあります。そしてそれだけでなく自然が織りなす絶景も豊富で見どころは尽きません。旅行するには最高な国のひとつであります。
では、さっそく記事を紹介していきましょう。
スペイン入国と世界中の憧れ・プラド美術館を堪能 スペイン編①
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5月11日にスペインのマドリードに入国した私は早速世界最高峰の美術館に数えられるプラド美術館に向かいました。
ここで私は面白い発見をすることになります。ついこの前までいたバチカン美術館での体験がここで生きてくるのでありました。
ヒエロニムス・ボス『快楽の園』~人類と善悪の起源を考える スペイン編②
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プラド美術館にはヒエロニムス・ボスの『快楽の園』という作品が展示されています。
ヒエロニムス・ボス(1450頃-1516)はオランダで生まれ、その独特で不思議な画風で有名になった画家。
あのレオナルド・ダ・ヴィンチとほぼ同時代に生き、ルネッサンス全盛の時代の中でも独自の立場を築き上げた画家とも言えます。
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そして何より、私がスペインを訪れようと思った最初のきっかけこそ彼の『快楽の園』でした。
『快楽の園』は天国と地獄を描いた絵と一般的には理解されています。
絵の左側がエデンの園、つまり人間が知恵の実を食べる前の無垢な時代。
そして中央が地上の楽園、右側が地獄を表していると解釈されてきました。
この絵が描かれた1500年代初頭のキリスト教世界の倫理観がこの絵には反映されています。
この記事ではこの絵を参考に「宗教」や、「人間の善悪」とは何かということを考えていきます。
ヒエロニムス・ボス『快楽の園』を解説!ボスはなぜ奇妙な地獄絵や絵画を描いたのか スペイン編③
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この記事でも引き続きボスの『快楽の園』を見ていきます。
この絵はヨーロッパ版の地獄絵として有名ですが、その奇怪な世界観は現在でもその謎が解き明かされていないほど不思議なものです。
この記事ではそんな摩訶不思議な世界観の秘密を探っていきます。
ヨーロッパの地獄絵と日本仏教に伝わる地獄絵との違いを考えることは非常に興味深いものとなりました。
マドリードからおすすめ日帰り観光地トレドと知の再発見 スペイン編④
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マドリードから車でおよそ1時間ほどにあるトレドは「時間の止まった街」と称賛され、「もしスペインでたった1日しか時間がなかったら、ためらわずにトレドを見よ」と言われるほどの美しい街です。
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こちらが展望台から眺めたトレドの景色。
目の前のタホ川の流れの向こう側にトレドの街が広がっています。
まるでタイムスリップしてしまったかのような光景。
中世の街並みがそっくりそのまま現在にも残されています。
スペイン屈指の人気観光地としてここは有名です。
この記事ではそんなトレドの街並みとスペイン文化の発展に寄与したイスラム文化についてお話ししていきます。
レコンキスタとは~スペインの歴史に欠かせぬキリスト教徒とイスラム教徒の因縁の戦い スペイン編⑤
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ひとつ前の記事ではキリスト教徒のトレド征服によってかつて失われたギリシア哲学が発見され、暗黒時代からの目覚めをもたらしたことをお話ししました。
スペインがかつてイスラム教徒によって治められていたことは、スペインの文化を知る上で欠かせない要素です。
この記事ではスペインにおけるキリスト教徒とイスラム教徒の歴史についてお話ししていきます。
日本人にはあまり知られていないスペインの歴史です。きっと意外な発見があることでしょう。
マドリードから鉄道で世界遺産の街クエンカへー宙吊りの家とその絶景 スペイン編⑥
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マドリードでの滞在を終え、次に向かうはクエンカという街。
クエンカはマドリードの東、ドン・キホーテで有名なラ・マンチャ地方に位置し、「宙吊りの家」という断崖絶壁にせり出した家で有名な街。
そしてその独特な景観は世界遺産にも登録され、「魔法にかけられた街」と呼ばれています。
この記事ではクエンカの街並みと有名な「宙吊りの家」、そしてガイドブックなどではまず紹介されないちょっとマニアックなクエンカの絶景スポットを紹介しています。
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必見!夜のクエンカと糸ようじ~水曜どうでしょうの聖地を満喫 スペイン編⑦
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この記事は水曜どうでしょうファンには必見です。
そうでない方にとっては「なぜタイトルに水曜どうでしょうが?」ときょとんされていることと思います。
しかし水曜どうでしょうファンにとってはこのクエンカという街は聖地中の聖地。
クエンカという言葉を聞くだけで頬が緩むという、まるでパブロフの犬かと言わんばかりにここクエンカに対しては特別な感情を抱いているのであります。
この記事はそんなクエンカの夜景と、「水曜どうでしょう」を宗教学的に考察していくという思い切った回となっています。
ファンだけではなく、そうではない方にもぜひ読んで頂きたい記事です。
風車の町、カンポ・デ・クリプターナを散策~ドン・キホーテの舞台 スペイン編⑧
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クエンカで一泊した翌日、私は次なる目的地カンポ・デ・クリプターナへと向かいます。
カンポ・デ・クリプターナはクエンカと同じくドン・キホーテで有名なラ・マンチャ地方にある町。
この町で最も有名なのが丘の上に立つ風車の景色です。
そしてその風車こそドン・キホーテが巨人と間違えて突進していくという有名なシーンのモデルになったと言われているです。
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いざ風車の丘へ。
白い壁と青いラインの入った家々の間を進んで行きます。
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想像していたよりもはるかに雄大な景色。
緩やかに傾斜した丘に緑の絨毯が敷き詰められているかのよう。
風車の向こう側には何も視界を遮るものはありません。
どこまでも広がっていくかのようなラマンチャの大地。
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風車そのものよりも、ここに広がるラマンチャの丘の景色に驚きました。
この記事ではそんなドン・キホーテの聖地、風車の丘を紹介します。
必見!カンポ・デ・クリプターナの夕焼けの風車 スペイン編⑨
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風車の丘で雄大な景色を楽しんだ後は一旦宿に戻って待機。
今回カンポ・デ・クリプターナに宿を取った理由は、なんと言っても夕日に照らされた風車を見るためです。
カンポ・デ・クリプターナの風車の丘は夕陽で有名・・・というわけではありません。
しかし、真っ白な風車が夕陽で真っ赤に染まっていく景色をぜひとも見てみたいと私は旅を始める前から考えていたのです。
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日没間近の風車の丘は言葉に尽くせぬほどの美しさでした。
地平線に沈んでいく夕陽、そして真っ赤に染まった風車。
あまりに絶景。この光景は忘れることができません。スペイン周遊で最も心に残った景色でした。
ガイドブックやメディアでもなかなか取り上げられない景観です。ぜひご覧になって頂きたい記事です。
ドン・キホーテゆかりの地、エル・トボソ村を散策 スペイン編⑩
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カンポ・デ・クリプターナの風車を満喫した後は、ドン・キホーテゆかりの地エル・トボソ村へと向かいます。
エル・トボソ村へはタクシーをチャーター。
この村はドン・キホーテの思い姫ドゥルシネーアが住んでいた村で、その見どころはドゥルシネーア博物館(写真左)とセルバンテス博物館(写真右)という場所です。
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ドン・キホーテに思い入れがなければなかなかここに来ることはないマニアックな場所ですが、ドン・キホーテファンの私としてはたまらない場所でした。
この記事ではそんなエル・トボソ村を紹介しています。
名作『ドン・キホーテ』のあらすじと風車の冒険をざっくりとご紹介 スペイン編⑪
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『ドン・キホーテ』はスペインの作家セルバンテス(1547-1616)によって書かれたラ・マンチャ地方を舞台にスタートした小説です。
ですがこの『ドン・キホーテ』、名前は聞いたことがあっても実際にどんな小説で何がすごいのかということになると意外と知られていません。
作中ドン・キホーテが風車に突撃するというエピソードが有名ではあるものの、その出来事の理由は何かと問われてみるとさらに謎になってくることでしょう。
『ドン・キホーテ』は有名ではあるけれども、実は謎に包まれた小説と言えるかもしれません。
というわけで、この記事ではざっくりとではありますが『ドン・キホーテ』のあらすじと風車のエピソードについて紹介していきます。
『ドン・キホーテ』はなぜ名作なのか~『ドン・キホーテ』をもっと楽しむためのポイントを解説 スペイン編⑫
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私の愛読書である『ドン・キホーテ』。
私は旅の最中も、空いている時間があれば『ドン・キホーテ』を読み込んでいました。
理想の実現のために遍歴の旅に出たドン・キホーテ。
その冒険は時代を超えて世界中の人たちに今なお愛されています。
この記事ではなぜドン・キホーテがそれほどまで世界中の人々に愛されているのかを簡潔に紹介しています。
絶景を堪能!クエンカとカンポ・デ・クリプターナを動画でご紹介 スペイン編⑬
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※この記事に限り、記事よりそのまま抜粋します
さて、今回はこれまでのブログ記事とは異なり、持参していたデジカメの機能で撮影した動画を紹介していきたいと思う。
・・・とはいえなぜ今頃になって急に動画を紹介することになったのか、みなさんもきっと不思議に思われたことだろう。
というのも、恥ずかしながらぼくは自分のカメラに動画撮影機能があることを知らず、それにようやく気付き撮影し始めたのがこのスペインからなのだ。
世界一周に合わせて慌てて買ったデジカメ。
「説明書読んどけよ」と言われればまさにおっしゃる通り。返す言葉もない。
撮ってるうちに覚えるだろうと甘く見ていたのが仇になった。
ブログのための写真を撮るということしか頭になかったぼくには、動画撮影という発想はまったく浮かんでこなかったのだ。
大変悔やまれる失態である。
もし動画のことを知っていたらアフリカやイスラエルでは大迫力の映像を残すことができただろう。
悔やんでも悔やみきれないが、ある意味映像がないからこそ言葉を尽くして表現しようという気持ちが芽生えてきたのも今回の旅だった。
もし映像があったら自分は言葉を使って必死に何かを書こうとしただろうか。
「アフリカの景色はこうでした。どうぞご覧ください。」
・・・これではやっぱり「ものを書く」という上ではやっぱり寂しい。
うん。これでよかったのだ。動画は必要なかったのだ。
と、言うわけで動画はこれからもあくまでおまけ的な扱いとはなるが、せっかくなのでクエンカとカンポ・デ・クリプターナの風景をここでみなさんに紹介していきたいと思う。
カトリック巡礼の聖地、サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着 スペイン編⑭
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ラ・マンチャ地方を訪れた後は、飛行機でマドリードからサンティアゴ・デ・コンポステーラへと向かいます。
サンティアゴ・デ・コンポステーラはスペイン北西部の大西洋岸近くの街。
ここはカトリックの巡礼地として有名で、バチカンとエルサレムをはじめとするカトリック三大聖地の一つに数えられている由緒ある聖地として知られています。
この記事では巡礼地として活気あるこの街の様子を紹介していきます。
サンティアゴ・デ・コンポステーラで聖地の秘密を考える。 スペイン編⑮
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ひとつ前の記事ではサンティアゴ・デ・コンポステーラが聖地となったのは9世紀初頭に聖ヤコブの遺骨が見つかったことがきっかけであることをお話ししました。
そしてここサンティアゴ・デ・コンポステーラはエルサレム、バチカンに並ぶカトリック三大巡礼地として非常に重要視されている聖地。
この記事ではこの聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラと聖なるもののパワーという観点からお話ししていきます。
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聖なるもののパワー。
なんだかわかるようでいまいちわからない言葉です。
パワースポットという言葉はみなさんもよく耳にすることと思います。
そこに行けば何かありがたい気持ちになったり、力が湧いてくるような、自分が浄化されたような、そんな気持ちになる場所。
この記事で言う「聖なるもの」というのはそのパワースポットの源になるものという意味であると考えていただけたらと思います。
「聖なるもの」ってそもそも何だろうということをこの記事でお話ししていきます。
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼とお遍路~巡礼の旅を考える スペイン編⑯
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前回の記事では聖なるもののパワーという切り口からサンティアゴ・デ・コンポステーラについてお話ししました。
聖なるもののパワーは実際に人間の心身に作用し、歴史を動かしてきました。
そして現在でも多くの人がサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指し、巡礼の旅を続けています。
この記事ではそんなサンティアゴ・デ・コンポステーラと四国のお遍路を比べて聖なる巡礼について考察していきます。
日本でも多くの人を惹き付けてやまない四国八十八カ所のお遍路。お遍路に興味のある方もきっとたくさんおられることだろうと思います。そういう方にもぜひ読んで頂けましたら嬉しく思います。
絶景!大西洋と地の果て~フィニステレ岬への1日ツアー スペイン編⑰
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5月19日。
この日、サンティアゴ・デ・コンポステーラから現地ツアー会社のフィニステレ岬への1日ツアーを予約。
フィニステレはヨーロッパ大陸の終点。
フィニステレという地名もラテン語で「陸地の終わり」を意味するfinisterraeが語源だそうです。
その岬からは大西洋を一望できます。
そしてここはサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼のもう一つの最終目的地でもあります。
その起源は明らかではありませんが、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼を終えた巡礼者が最後にここの岬までやってくるのです。
さて、このツアーは目的地であるフィニステレ岬の他にもいくつもの風光明媚な景色を堪能できる場所に立ち寄るというものでした。
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フィニステレに着くまでもいくつもの絶景スポットに立ち寄ります。
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フィニステレ岬はほとんど崖。
日本なら立ち入り禁止になるでしょうが、ここでは皆至って普通にこの崖を降りて行き、思い思いの時間を過ごしていました。
ここまで来るとだんだん海外スタイルに慣れてきました。もはや「こんなの危ないよ!」と驚かなくなってきました。逆に日本が過保護すぎるのではないかとすら思えてきました。
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でも、恐ろしくてこれ以上は先へ進めません。
こんなの崖以外の何物でもありません。ちょっとでも踏み違えば真っ逆さま。
よくみんな平気でいられるなと呆気にとられました。
サグラダ・ファミリアの魅力を紹介!天才ガウディの驚異の建築デザイン スペイン編⑱
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サンティアゴ・デ・コンポステーラでの4日間の滞在を終え、次に向かうはバルセロナ。
バルセロナと言えば、何と言ってもサグラダ・ファミリア。
あまりに有名すぎるこの巨大な教会ですが、実際に生で観てみると想像以上の大迫力。
そして何より、外観よりも中の空間の美しさに度肝を抜かれました。
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サグラダ・ファミリアといえばその外観がよく取り上げられますが、中の美しさや居心地のよさ、温かみ、荘厳さは本当に素晴らしいものでした。
天才建築家ガウディ、恐るべしでした。この記事ではサグラダ・ファミリアの美しさの秘密もご紹介しています。
カタルーニャの聖地~奇岩山のモンセラット修道院 スペイン編⑲
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バルセロナからの日帰り観光地として有名なカタルーニャの聖地モンセラット。
ここは奇岩山の独特な景観の中にたたずむ由緒正しい修道院で、今もなお多くの修道士がここで生活しています。
私は修道院の雰囲気をより深く味わうために日帰りではなく、ここに3泊滞在しじっくりとこの地の空気を感じることにしました。
日中は観光客で大混雑のモンセラットですが朝、夕、夜は人のいない静寂な空気を味わうことができます。日帰りツアーとは一味違った滞在をみなさんにご紹介します。
モンセラットとサンタ・コバの巡礼~ガウディにインスピレーションを与えた山 スペイン編⑳
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モンセラット修道院で最も大切にされている存在。
それが黒のマリア像。
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現在は聖堂内に安置され、毎日多くの参詣者が列をなしています。
その黒のマリアが発見されたのがサンタ・コバという洞窟です。
その洞窟には現在礼拝堂が建てられており、心を静め祈りを捧げる瞑想の場として大切にされています。
通常は修道院のすぐそばのケーブルカーでその洞窟の近くまで行けるのですが、残念ながら2019年5月時点では運休中でした。
そのため私は修道院から歩いて向かうことにしました。
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モンセラットの絶景を見ながらの道中は体力的にはハードでしたが、ありがたい気持ちになりました。
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岩にめり込んでいるかのような独特な建物が黒のマリア発見の洞窟に建てられた庵となっています。
この記事ではそんなサンタ・コバへの巡礼をご紹介します。
サン・ジョアンの道とモンセラットの絶景と出会う スペイン編(21)
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一つ前の記事ではサンタ・コバという黒のマリア像が見つかった庵を紹介しましたが、今回はモンセラットのもうひとつの見どころ、サン・ジョアンの礼拝堂とモンセラットの絶景を眺めるプチトレッキング道を紹介していきます。
サン・ジョアンの礼拝堂にはモンセラット修道院からケーブルカーで上って行くことができ、ケーブルカーを降りてから歩いて20分ほどの距離です。
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せっかくここまで来たので私はその先もずんずん進んでいくことにしました。ここから先はトレッキングのような行程になりましたが、モンセラットの驚くような絶景が私の前に現れたのでした。
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ガイドブックやメディアなどではなかなか見ないモンセラットの姿をご紹介していますのでぜひご覧になってください。
モンセラットからアンダルシア地方のグラナダへ スペイン編(22)
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5月24日。
3泊したモンセラットを後にし、次に向かうはスペイン南部の古都グラナダ。
ひまわりやフラメンコで有名なアンダルシア地方にある街です。
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グラナダに到着した私は旧市街を散歩しながらアルハンブラ宮殿をベストポジションで眺めることができるサン・ニコラス展望台へ向かいます。
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この記事ではモンセラットからグラナダへ移動した初日の様子を紹介しています。ここから私のスペイン周遊最終章のアンダルシア編が始まります。
世界遺産アルハンブラ宮殿とライオンの中庭~美しさの起源とは? スペイン編(23)
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5月25日。
この日は朝からアルハンブラ宮殿見学。
アルハンブラ宮殿はイスラーム文化を代表する建築物で私がど~~しても見たかった建物でした。そのため2か月前からばっちり予約するという念の入れようでした。
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この記事ではイスラーム建築の最高傑作と呼ばれるアルハンブラ宮殿をじっくりと堪能します。
なぜこの建物が美しいのか、どこが優れているのか、そしてなぜ私たちは何かを見て「美しい」と感じるか。
この記事では美しきアルハンブラ宮殿を満喫しながらそれらのことを考えていきます。
夜間入場のアルハンブラ宮殿~ライトアップされた宮殿を堪能 スペイン編(24)
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アルハンブラ宮殿は日中だけではなく夜間のライトアップも楽しむことができます。
暗闇の中照明に照らされたアルハンブラ宮殿の美しさは息を呑むほど・・・
そしてその中でも最大の目的は何と言っても昼間見た時も感動したライオンの中庭。
私は入場と同時に一目散にライオンの中庭に向かい、まだ誰もいないライオンの中庭を堪能し、静寂の中その美しさに心奪われるのでありました。
見事な庭園のヘネラリフェとパラドールのカフェテリアで素敵な時間を スペイン編(25)
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アルハンブラ宮殿にはアルカサルやライオンの中庭の他にもまだまだ見どころがあります。
その代表格がヘネラリフェ。
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この施設はアルハンブラ宮殿に住む王の離宮。
ここも世界遺産に登録されています。
ライオンの中庭を有するナスル宮を見学した後にそのままヘネラリフェへと向かうのが王道ルートだそう。
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ヘネラリフェの後は有名なパラドールというホテルのカフェでランチ。異常にずうずうしい小鳥たちと共に優雅なひと時を過ごしました。
グラナダのカテドラルと王室礼拝堂~「1492」の衝撃 スペイン編(26)
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グラナダ3日目、私はカテドラルと王室礼拝堂へと向かいます。
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ここはスペインの歴史を語る上で非常に重要な場所で、特に「1492年」という年号が重大なキーワードとなります。
この記事では「1492」、そしてコロンブスとのつながりも解説しています。
アルハンブラ宮殿で水曜どうでしょうのロケ地を発見 スペイン編(27)
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クエンカに引き続き、ここグラナダのアルハンブラ宮殿にも水曜どうでしょうの面々は訪れています。
実は以前紹介しました風車の丘カンポ・デ・クリプターナへも彼らは訪れていたのですがそのことはお話ししませんでした。
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念のため申し上げますが、私は水曜どうでしょうのロケ地巡りのためにスペイン各地を訪れているわけではありません。
たまたま私の行きたい場所がロケ地と重なっただけなのだということを強調しておきます。
とはいえ、どうでしょうのロケ地を訪れることは私にとっての大きな楽しみであることは言うまでもありません。
というわけで、私はDVDで観た映像の記憶を手掛かりにアルハンブラ宮殿のどこがロケで使われたのかを探し回ったのでした。
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アルハンブラ宮殿の夕焼けとサンニコラス展望台 スペイン編(28)
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グラナダ最後の夕方、私はサン・ニコラス広場からアルハンブラ宮殿の夕焼けを見に出かけました。
ここから見る夕暮れ時のアルハンブラ宮殿は絶景で有名で世界中からこの景色を見るためにたくさんの観光客が訪れます。
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21時45分頃、いよいよ夕暮れのピーク。
真っ赤に染まるアルハンブラ宮殿。
少しずつ少しずつ赤みが増していくのがよくわかりました。
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遠くに見渡す山々も赤く染まります。
夕暮れが終わると今度はライトアップ。様々な姿のアルハンブラ宮殿を見ることができて大満足でした。
この記事では夕暮れから夜のライトアップにかけてのアルハンブラの絶景を時の流れと共にお伝えしていきます。ものすごい絶景でした。
世界遺産コルドバのメスキータとその歴史ーモスクの中に教会が!? スペイン編(29)
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5月27日、グラナダから同じくアンダルシア地方のコルドバへ。
コルドバは10世紀にスペインイスラーム帝国の首都として全盛期を迎え、その人口は100万人を超えるほどの世界最大級の街だったそうです。
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コルドバといえば円柱の森と呼ばれる不思議な光景が広がるモスク、メスキータが有名です。
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この記事ではメスキータとイスラム文化香るコルドバの街並み、そして幻想的な夜景も紹介しています。
世界遺産セビリア大聖堂とコロンブスのお墓~『カラマーゾフの兄弟』とのつながりも スペイン編(30)
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セビリアはアンダルシアの州都でこの地方最大の都市。
16世紀から17世紀にはスペイン最大の都市となり、現在でもスペインで4番目の街です。
セビリアと言えば闘牛やフラメンコ。
私達がイメージするスペインらしさはここから発信されています。
私が向かったのはセビリア大聖堂という巨大な教会です。
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セビリア大聖堂は1402年から建築が始まり1519年に完成した大聖堂。
「後世の人が正気の沙汰とは思えないと言うほどのカテドラルを建てよう」という言葉を合言葉に建築された巨大な大聖堂です。
その規模はローマのサンピエトロ大聖堂、ロンドンのセントポール大聖堂に続く世界3番目の規模だそうです。
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ここはコロンブスのお墓があったり、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』ともゆかりがあったりと色々盛りだくさんな教会でした。
この記事ではそんなセビリア大聖堂についてお話ししていきます。
おわりに
およそ20日間をかけてぐるっと駆け巡ったスペインの旅でしたが、さすがはドン・キホーテの国。この国は遍歴の旅をするには最高でした。
地方によって雰囲気がガラッと変わり、それぞれに特徴的な文化があり、宗教の聖地とされる場所があります。
キリスト教、イスラム教、ユダヤ教という異文化が時には共存し、時には相争いながら紡いできた歴史は実に興味深いものでした。
また、便利な観光インフラや陽気なスペイン人、日本人にも合う美味しい食事などなど、観光客には嬉しいことが満載でした。
スペインは鉄道網やバスが充実していますので、思いつくままに旅することができます。
電車やバスを乗り継ぎ目的地を目指す旅はまさしく冒険、いや、ドン・キホーテの遍歴の旅を感じて自然と心がうきうきしてくるほどでした。
いや~いい国でした。とっても楽しかったです。
さあ、長きにわたって滞在したヨーロッパもこれにて終了です。
次に向かうはアメリカ・ニューヨーク!
旅はいよいよ佳境に向かいます。
次の記事はこちら
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