ゾラ

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(8)パリのゾラ『ルーゴン・マッカール叢書』ゆかりの地を一挙紹介~フランス第二帝政のパリが舞台

今回の記事では私が尊敬する作家エミール・ゾラの代表作『ルーゴン・マッカール叢書』ゆかりの地を紹介していきます。

『ルーゴン・マッカール叢書』はとにかく面白いです。そしてこの作品群ほど私たちの生きる現代社会の仕組みを暴き出したものはないのではないかと私は思います。

ぜひエミール・ゾラという天才の傑作を一冊でもいいのでまずは手に取ってみてはいかがでしょうか。そしてその強烈な一撃にぜひショックを受けてみて下さい。

『居酒屋』や『ナナ』は文庫本でも手に入りますのでぜひおすすめしたいです。

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(5)ナポレオンの墓があるアンヴァリッドへ~知れば知るほど存在感が増すナポレオンというカリスマについて

パンテオンでルソーやヴォルテール、ゾラ、ユゴーのお墓参りをした後に私が向かったのはアンヴァリッド。ここにはあのナポレオンが葬られています。

それにしても、アンヴァリッドの堂々たる立ち姿にはため息が出るほどです。これほどの建築物がある意味ナポレオンの墓石なわけです。そう考えるとナポレオンという人物がいかに巨大な人物だったかを思い知らされます。

この記事ではそんなナポレオンについてお話ししていきます。

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(4)パンテオンでフランス人の雄弁をからかうドストエフスキー~そして私はゾラとユゴーの墓参り

この記事ではドストエフスキーも訪れたパンテオンについてお話しします。

ここにはヴォルテールやルソーなどの哲学者やゾラやユゴーなど国民的な文学者のお墓があります。

そしてドストエフスキーは『冬に記す夏の印象』でこのパンテオンでのエピソードを記しています。これがすこぶるユーモアが効いていて面白いのでこの記事で紹介していきます。

ドストエフスキーというと暗くて厳めしいイメージがあるかもしれませんが、実は茶目っ気もある人物です。雄弁に酔いしれるフランス人とのやりとりは思わずくすっと笑わずにはいられません。

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

(3)シャンゼリゼ通りから凱旋門へ~パリの王道コースと凱旋門からの眺望

パリ滞在も始まりこれからいよいよパリの街を散策に出掛けます。となればやはりまず訪れたいのは凱旋門。定番中の定番ですが、まずはここを訪れ凱旋門の上からパリを眺めてみようという趣向であります。

この記事では凱旋門に絡めてナポレオンやバルザック、エミール・ゾラについてもお話ししていきます。

秋に記す夏の印象~パリ・ジョージアの旅

【パリ旅行記】(1)ドストエフスキーとトルストイの眼で眺めるパリ~彼らはパリに対してどんな思いを持っていたのだろうか

ドストエフスキーは1862年、トルストイは1857年にそれぞれパリを訪れています。

彼らはそこで目にした出来事やそれらに対する思いを書き残し、後の作家活動の糧としていました。

この記事ではそんな二人を通して今回の私の旅についての思いをお話ししていきます。

フランス文学と歴史・文化

鹿島茂『新聞王ジラルダン』メディア・ジャーナリズム誕生の流れを知るのにおすすめの一冊!新聞業界を一変させた男の驚異の生涯とは!

この作品はメディアの革命児ジラルダンの生涯を時代背景と共に見ていける名著です。

私達は日常メディア無しではいられないほどテレビや新聞、ネットの情報に囲まれていますが、その商業メディアというのは一体いつから始まったのか、そしてそれは何を意味するのだろうかということをこの本では学ぶことができます。一九世紀中頃のフランスを舞台にしたこの作品ですが現代社会を生きる私たちにも直結する内容がこの本で語られます。

これは名著中の名著間違いなし!ものすごく面白い本です!

フランス文学と歴史・文化

バルザック『幻滅』あらすじと感想~売れれば何でもありのメディア・出版業界の内幕を赤裸々に暴露!衝撃の作品!

この作品は19世紀中頃のフランスメディア、出版業界の実態を暴露した驚くべき作品です。バルザック自身が出版業界で身を立てていたこともあり彼はこの業界の裏も表も知り尽くしています。この作品ではそんなバルザックの容赦ないメディア批判が展開されます。もちろん、それは単なる批判ではなくバルザックの悲痛な願いでもあります。本当にいいものがきちんと評価される世の中になってほしいという思いがそこににじみ出ています。

フランス文学と歴史・文化

鹿島茂『文学的パリガイド』~フランス文学ファンにおすすめのパリガイドブック!これを読めばパリに行きたくなる!

この本は当ブログでもお馴染み、フランス文学者鹿島茂氏によるパリガイドになります。

そしてこの作品の特徴は何と言っても、パリの文学ゆかりの地を鹿島氏の名解説と共に見ていくことができる点にあります。

パリの名所ひとつひとつを文学と絡めてお話しして下さるこの本はフランス文学ファンにはたまらない作品となっています。

これを読めばパリに行きたくなること間違いなしです。ぜひぜひおすすめしたい一冊です。

フランス文学と歴史・文化

『ナポレオン言行録』読書は世界を制す?文学青年ナポレオンと読書~文豪達はなぜナポレオンに憧れたのか考えてみた

この作品はナポレオンが遺した手紙や言葉をパリの歴史家オクターヴ・オブリが編集したものになります。

この作品を読んでいて印象に残ったのはやはりナポレオンの言葉の強さでした。ナポレオンといえば軍人というイメージが強いかもしれませんが、驚くべきことに圧倒的な文才も兼ね備えていたのです。

ナポレオンが鬼のような読書家であったこと。そしてそこから多くのことを学び、人々の心を動かし皇帝にまでなったということ。

そのことをこの作品では知ることができます

フランス文学と歴史・文化

マイク・ラポート『ナポレオン戦争』~ナポレオン戦争の特徴を様々な観点から見ていくおすすめ参考書!

この本は「ナポレオンの天才的な軍事作戦」を解説するタイプの本ではありません。それよりもこの戦争が起きた背景や、戦争遂行に必要な様々なものをじっくりと見ていく作品になります。

ナポレオン一人の存在で戦争が起こったのではなく、すでに十八世紀の国際状況がそれを誘発するものをはらんでいたということ。そしてナポレオンの天才ぶりばかりが強調されがちな中で、実はその戦勝の背景にある個々の兵士たちの存在が大きな意味を持っていたこと。それらをこの本では学ぶことができます。