僧侶の私がなぜドストエフスキーを学ぶのか~私とドストエフスキーの出会い⑴
地元を離れた東京での学生時代。
「お坊さんになるなら『カラマーゾフの兄弟』を読んでみてほしい」
偶然出会ったある人の言葉が私にとって一生を変えるほどの衝撃をもたらすことになりました。
私とドストエフスキーの初めての出会いをこの記事ではお話ししています。
地元を離れた東京での学生時代。
「お坊さんになるなら『カラマーゾフの兄弟』を読んでみてほしい」
偶然出会ったある人の言葉が私にとって一生を変えるほどの衝撃をもたらすことになりました。
私とドストエフスキーの初めての出会いをこの記事ではお話ししています。
前回の記事では「宗教は人間が作ったものではなく、人間の中から生まれてきたのではないか」ということをお話ししましたが、ある日こんな問いを頂きました。
「宗教が人から生まれてきたのなら、新興宗教もそうなの?ならオウムのあの事件はどう考えたらいいの?」
そうなのです。これは非常に重要な問題です。
この問いを私に引きつけて言い換えてみると、
「私はオウムと何が違うのか」
という問いかけになります。
これこそ私が苦しみ続けた、いや今も苦しみ続けている問題なのです。
宗教は人間が作ったのか、それとも人間から生まれてきたのか。この問題に一度捕えられたら最後、私はこれからもずっとこの問題と戦い続けることになるでしょう。ブログの名にあるように、まさしく自問自答です。わからないからこそ問い続けるしかありません。これからも「宗教とは何か」という大きな問いに向き合っていきたいと思います。
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ここまで読んで下さった皆さんの中には次のような疑問を抱いた方がおられるのではないでしょうか。
「お坊さんのブログなのに全然仏教が出てこないではないか。「僧侶上田隆弘の目線で」と言っていた割には仏教の話じゃなくてキリスト教や他の宗教や文化の話ばかりではないか。」と。
そう。まさしくその通りです。
私はこの旅において仏教のお話はほとんどしてきませんでした。
私は意識的にそれを避けていたのです。
それは一体なぜなのか。
世界一周記のあとがきということでこの記事はそのことについてお話ししていきます。
ビニャーレス渓谷のローカルツアーを終え、私は再び3時間をかけハバナへと帰っていきます。
ハバナに着いた頃にはすっかり外は暗くなり、ハバナの街は夜の世界へと姿を変えていました。
街行く人々の姿も、聞こえてくる言葉も、すべてが日本とは異なる。ここは別世界だ。
最初の国タンザニアでは大自然のあまりの迫力に圧倒された。
あのときは帰国なんてまだまだ先のことだと思っていました。
でも、それがもう・・・明日なのだ。80日にも及ぶ私の旅がいよいよ終わりを迎えます。
農家さんの小屋を訪ねる今回のローカルツアーでは、私はこれまでとは違ったキューバの姿に触れることになりました。
キューバ人の陽気な姿の中から時折ちらりと見え隠れする現実の重い闇・・・
ガイドさんの話を聞き、私はキューバの抱える問題に頭を抱えたのでした。
車窓から見えるキューバの濃い緑の景色を眺めながら私はキューバ最後の日程を終えていくのでありました。
熱中症になりそうな炎天下の中、ようやく農家さんの小屋に到着した私。
このツアーでは農家さんのお話を聞きながら現地の食事を頂けるというのが売りです。
食事を頂いた後はキューバ名産の葉巻の制作過程も見せて頂きました。
キューバの農村の雰囲気を感じた刺激的な体験でした。
6月11日。実質キューバ滞在の最終日。
翌6月12日にはついに帰国便へと搭乗することになります。
サルサ事件でダウンした私でありましたがこの日にはなんとか復活。
最終日のこの日、私は現地ツアー会社のビニャーレス・ローカルツアーなるものを予約していました。
体調不良のままではキャンセルも覚悟していたのでまさに土壇場での復活でありました。