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浄土真宗開祖親鸞聖人の生涯や時代背景を学ぶためのおすすめ参考書一覧
今回の記事では浄土真宗の開祖親鸞聖人の生涯や時代背景を学ぶためのおすすめ参考書を紹介していきます。
当ブログでは次の記事より『親鸞伝~悩み多き英雄の偉大なる生涯』の連載をスタート致します。その連載の参考文献一覧となるのが本記事になります。かなり膨大な量の記事になってしまいましたが、親鸞聖人を学ぶ際のデータベース、羅針盤としてご利用して頂けましたら幸いでございます。
では、早速始めていきましょう。
親鸞聖人のおすすめ伝記
【歴史学者から見た親鸞の生涯。時代背景も詳しく知れるおすすめ伝記。私が最も参考にした伝記です】
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平雅行『改訂 歴史のなかに見る親鸞』概要と感想~歴史学者から見た親鸞の生涯。時代背景も詳しく知れる...
本書のタイトル『歴史のなかに見る親鸞』の名にあるように、平安末期から鎌倉時代初期にかけての時代背景と絡めて親鸞聖人を見ていける本書は実にスリリングな一冊です。
【東国からの視点を取り入れたおすすめ親鸞伝。上の平氏の著作と合わせて最も参考にした伝記です】
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今井雅晴『親鸞聖人の一生』概要と感想~東国からの視点を取り入れたおすすめ親鸞伝
今作の著者今井雅晴氏は東国から見た親鸞聖人の歴史研究を行っていることで著名な研究者です。従来の親鸞研究では東西両本願寺の『御伝鈔』がベースとなっていましたが、それだけではなく他の宗派や地域の伝承や親鸞が流罪後長期にわたって滞在した関東(坂東)の地域事情に目を向けることを今井氏は提唱しています。
【日本を代表する仏教思想学者による親鸞伝】
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末木文美士『親鸞』概要と感想~日本を代表する仏教思想学者による親鸞伝
末木氏の伝記では親鸞像を巡る様々な立場がどう出来上がって来たかも含めて、広い視点から見ていくことができます。著者が述べるように「純粋な親鸞伝記」を期待する方は面食らうかもしれませんが、親鸞伝を様々な面から見ていきたいという方にはぜひおすすめな参考書となっています。
【真宗大谷派の立場から見た歴史的親鸞像のひとつとしておすすめ】
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草野顕之『親鸞伝の史実と伝承』概要と感想~真宗大谷派の立場から見た歴史的親鸞像のひとつとしておすすめ
本書は真宗大谷派の出版事業の中から生まれた親鸞伝になります。ですので大筋としては真宗大谷派の公式見解とも言える最新の親鸞伝ということができるのではないでしょうか。もちろん、真宗大谷派としては『御伝鈔』が最も重要な伝記というのは間違いないでしょうが、史実をどう受け止めていくかという現代的な問題と向き合ったのが本書と言えるかもしれません。
【高田派の親鸞伝承や親鸞勧進聖説について詳しく学べるおすすめ論文集】
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平松令三『親鸞の生涯と高田門徒の展開』概要と感想~高田派の親鸞伝承や親鸞勧進聖説について詳しく学...
本書は真宗高田派における親鸞聖人の伝承と本山専修寺の歴史を知れるおすすめの参考書です。
浄土真宗といえば東西両本願寺を思い浮かべるかもしれませんが、浄土真宗には全部で10の宗派があります。基本的には親鸞聖人の教えを奉じるという点で皆同じ流れなのでありますが、その伝承や儀礼作法など様々な違いがあります。
【関東での親鸞に対する先入観を破壊する刺激的な一冊!】
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今井雅晴『親鸞の伝承と史実 関東に伝わる聖人像』概要と感想~関東での親鸞に対する先入観を破壊する刺...
親鸞が滞在した関東は田舎でも無知な人々がいる地域ではありませんでした。私もこの本を読んで驚きました。
今井氏はこうした関東の実態を明らかにし、その上で親鸞の人物像や生涯に迫っていきます。
【恵信尼文書を文法的に解析した論文が収録。恵信尼は何者なのかを考えるのにおすすめ】
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『親鸞像の再構築』概要と感想~恵信尼文書を文法的に解析した論文が収録。恵信尼は何者なのかを考える...
恵信尼文書について学ぶために手に取った本書でしたが思わぬ大収穫となりました。
本書収録の沙加戸弘著「『恵信御房文書』管見」という論文で恵信尼と親鸞における非常に興味深い事実を知ることができます。
【近代人的親鸞像の見直しを迫る衝撃的な一冊!】
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小山聡子『親鸞の信仰と呪術 病気治療と臨終行儀』概要と感想~近代人的親鸞像の見直しを迫る衝撃的な一...
この本を読めば私達が想像もしていなかった親鸞の世界が見えてきます。
これまで語られて来た親鸞とは一体何だったのか。そんなことまで考えずにはいられない刺激的な一冊です。
現在この本は入手が困難になってしまっていますが、親鸞研究に一石を投じる貴重な一冊であることは間違いありません。
親鸞に関するおすすめ書籍
【親鸞と一遍は合わせ鏡?その共通点と違いを学べるおすすめ参考書】
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竹村牧男『親鸞と一遍 日本浄土教とは何か』概要と感想~親鸞と一遍は合わせ鏡?その共通点と違いを学べ...
やはり比べてみるからこそ見えてくるものがあります。私がこうして当ブログで様々な宗派や宗教の本を紹介しているのもまさにここにその根があります。やはり自分のフィールドだけで物事を考えていてはどうしても見えてこないものがあると私は考えています。
【親鸞から見た法然上人伝!親鸞が法然をどう捉えていたかを知れる貴重な一冊!】
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新井俊一『親鸞『西方指南抄』現代語訳』概要と感想~親鸞から見た法然上人伝!親鸞が法然をどう捉えて...
本書には度肝を抜かれました!
『西方指南抄』は親鸞聖人が晩年に書いたとされる師法然上人の伝記、言行録というべき作品なのですが私も今回初めて読み衝撃を受けました。
「浄土真宗僧侶なのになぜそんな貴重な親鸞の著作を読んでいなかったのか」と思われた方もおられるかもしれませんが、これには事情があります。
【東国の弟子達の信仰の実態を知れる刺激的な参考書】
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同朋大学仏教文化研究所『親鸞・初期真宗門流の研究』概要と感想~東国の弟子達の信仰の実態を知れる刺...
初期真宗教団はなかなか目が向けられないマイナーなテーマでありますが、親鸞聖人の生涯はどのようなものだったのか、そしてその教えがどのように受け止められていたのかを学ぶ上で非常に重要な問題です。
かなり本格的な研究書でありますが本書は新たな視点を得るためのおすすめ参考書です。
平安・鎌倉時代の名僧のおすすめ本~親鸞と比べてみることで見えてくる世界
【時代背景や法難の流れを詳しく知れるおすすめ伝記】
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平雅行『法然』概要と感想~時代背景や法難の流れを詳しく知れるおすすめ伝記
本書は浄土宗の開祖法然上人のおすすめ伝記です。
平氏の著作は当時の時代背景をわかりやすく解説してくださる点にその最大の特徴があります。そして本書でもそれは健在で、法然上人の生涯を当時の時代背景と絡めて学ぶことができます。
【浄土宗の開祖法然上人のおすすめ伝記】
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中井真孝『法然絵伝を読む』概要と感想~浄土宗の開祖法然上人のおすすめ伝記
本書『法然絵伝を読む』は国宝に指定されている『法然上人行状絵図』に基づいて浄土宗の開祖法然上人の生涯を学べるおすすめの伝記です。
浄土真宗には本願寺によって伝承されて来た『御伝鈔』という親鸞聖人の伝記がありますが、著者によれば知恩院所蔵の『法然上人行状絵図』は浄土宗公式の法然伝と言えるとのこと。浄土宗が法然上人の生涯をどのように受け止めているのかを知る上でも本書は非常にありがたい作品となっています。
【あのマルコポーロを超える!?仏教弾圧下の中国を旅した天台僧の傑作旅行記を解説した名著】
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ライシャワー『円仁 唐代中国への旅』あらすじと感想~あのマルコポーロを超える!?仏教弾圧下の中国を旅...
本書は838年から847年に遣唐使として唐を旅した円仁の旅路を知れるおすすめの参考書です。
当時の仏教弾圧の様子や一般民衆の動きなども知れる刺激的な一冊でした。円仁という人物がいかに巨大な人物だったかを知れる本書はとてもおすすめです。
【比叡山寺門派の祖となった傑僧のおすすめ伝記】
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佐伯有清『円珍』概要と感想~比叡山寺門派の祖となった傑僧のおすすめ伝記
本書を読んでいくと驚くほど「激しい」円珍の姿を知ることになります。やはり歴史に名を遺す偉人は違います。まさにカリスマ。こうした規格外の人間だったからこそ歴史を変えてしまうほどのインパクトを残すことになったのでしょう。
円珍というカリスマの巨大な人生を知るのに本書はとてもおすすめです。
【荒廃した比叡山を復興し、横川の念仏信仰や学問道場を再興した傑僧のおすすめ伝記】
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平林盛得『良源』概要と感想~荒廃した比叡山を復興し、横川の念仏信仰や学問道場を再興した傑僧のおす...
本伝記は10世紀中頃から後半にかけて活躍した比叡山天台座主良源の生涯や当時の時代背景を知れるおすすめ作品です。
源信を育てた師匠としての良源に私は深い敬意を抱いています。
【平安中期の念仏聖で有名な空也の驚くべき学識の深さに驚愕!空也のイメージが覆るおすすめ伝記!】
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石井義長『空也』概要と感想~平安中期の念仏聖で有名な空也の驚くべき学識の深さに驚愕!空也のイメー...
本書は念仏聖として有名な空也の「これまで呪術的・民俗的念仏者とみられていた様相とはまったく異なる、大乗仏教の真実の菩薩像というべき聖ひじりの姿」を知れるおすすめ本です。
【『往生要集』で有名な天台僧のおすすめ伝記!比叡山の高度な学問事情も知れる刺激的な一冊!】
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小原仁『源信』概要と感想~『往生要集』で有名な天台僧のおすすめ伝記!比叡山の高度な学問事情も知れ...
本書は学問の総本山としての比叡山で学びを深めた源信の生き様を詳しく見ていけます。
本書は「『往生要集』の源信」にとどまらない様々な発見がある名著です。当時の時代背景も知れるおすすめ作品です。
【『愚管抄』で有名な天台座主の真摯な求道に胸打たれる!親鸞が比叡山にいた頃そこで何が起きていたのか】
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多賀宗隼『慈円』概要と感想~『愚管抄』で有名な天台座主の真摯な求道に胸打たれる!親鸞が比叡山にい...
私はこの慈円の伝記に非常に強い感銘を受けました。親鸞聖人がおられた頃の比叡山を知りたいという思いから手に取った本書でしたが、実に素晴らしい作品でした。
当時の時代背景や慈円の熱烈な仏道修行、そして天台座主としての苦悩などさまざまな発見がある名著です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
【華厳宗中興の祖のおすすめ伝記!高山寺で有名な名僧の熱烈な求道の人生とは】
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田中久夫『明恵』概要と感想~華厳宗中興の祖のおすすめ伝記!高山寺で有名な名僧の熱烈な求道の人生とは
本書を通じて明恵の生涯を見ていくと、その熱烈な求道ぶりには頭が上がりません。
この伝記は特に真宗僧侶におすすめしたいです。私達の「当たり前」を覆す素晴らしい伝記です。
【南都興福寺の傑僧貞慶の生涯や思想を学ぶのにおすすめの解説書】
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『解脱房貞慶の世界 『観世音菩薩感応抄』を読み解く』概要と感想~南都興福寺の傑僧貞慶の生涯や思想を...
貞慶という人物も現代の私達が驚くほど仏道に真摯に生きた人でありました。
本書はそんな貞慶の全体像を学ぶのに非常におすすめです。私も衝撃を受けました。
【衝撃の名著!貞慶と親鸞が同じことを言っていた!?】
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多川俊映『貞慶『愚迷発心集』を読む』概要と感想~衝撃の名著!貞慶と親鸞が同じことを言っていた!?
この本を読めば貞慶へのイメージが変わること間違いなしです。そして同時に、親鸞聖人の独自性だと思われていたものが果たして彼のみのものだったのかということも考えさせられます。本書も真宗僧侶にぜひおすすめしたいです。
【臨済宗の開祖のおすすめ伝記!密教と禅を共に修した意外な姿とは】
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中尾良信『栄西』概要と感想~臨済宗の開祖のおすすめ伝記!密教と禅を共に修した意外な姿とは
本書では栄西がもたらした禅仏教を「鎌倉新仏教」単発のものとして見るのではなく、これまでの時代の流れと連続したものとして見ていきます。
特に栄西が禅仏教だけでなく従来の密教の教えも重視していた事実には驚きました。「栄西=禅宗の開祖」というイメージを持たれる方も多いと思いますが、実は彼の仏教は禅だけではなかったのです。むしろ従来の密教と禅を融合させこれまでの仏教と融和的な方向で布教をしていたのでありました。
【曹洞宗の開祖道元のおすすめ伝記!謎多き偉人の生涯とは】
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船岡誠『道元』概要と感想~曹洞宗の開祖道元のおすすめ伝記!謎多き偉人の生涯とは
本書の主人公は曹洞宗の開祖として有名な道元です。
道元も比叡山に数年ほど学んでいますが、そこから栄西教団の下に入り、宋への渡航も果たしました。しかし栄西の臨済宗とは異なる道を歩んでいきます。
道元といえば「只管打座」というひたすら禅に没頭する仏道を広めたことで知られていますが、この道元の生涯を様々な歴史資料から追っていくおすすめ伝記が本書『道元 道は無窮なり』になります。
【日蓮入門におすすめの参考書】
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末木文美士『増補 日蓮入門ー現世を撃つ思想』概要と感想~日蓮入門におすすめの参考書
本書ではまず日蓮が日本においてどのように受容されてきたのかが解説されます。特に日蓮思想は戦前、戦中に国家主義的な解釈が行われたことの反省から今度は戦後にその正反対の方向から解釈されるなど、時代思潮に大きな影響を受けていたそうです。この辺りの日蓮思想受容の流れもわかりやすく解説してくれるのが末木氏の参考書のありがたいところです。
【源頼朝に挙兵を促した怪僧の真の姿とは。神護寺復興に命をかけた行者の生涯とは】
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山田昭全『文覚』あらすじと感想~源頼朝に挙兵を促した怪僧の真の姿とは。神護寺復興に命をかけた行者...
今作の主人公文覚は日本史の教科書に出てくるような有名人ではありませんが、源平合戦において重大な役割を果たした真言宗の僧侶です。
本書『文覚』では私達のイメージとは異なる文覚の実際の姿について見ていくことになります。
【鎌倉中期、戒律復興や慈善事業に努めた律宗僧の知られざる業績とは】
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和島芳男『叡尊・忍性』あらすじと感想~鎌倉中期、戒律復興や慈善事業に努めた律宗僧の知られざる業績とは
本書の主人公、叡尊、忍性は鎌倉時代中期に活躍した律宗僧です。
この二人は戒律復興や慈善事業に努めたことで有名な僧ですが、同時代の親鸞や道元、日蓮などに比べると知名度が低いのも事実。
しかしそこにこそ重大な秘密があったのでした。
【東大寺再建の立役者重源の意外な事実が知れるおすすめ参考書!】
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五味文彦『大仏再建 中世民衆の熱狂』あらすじと感想~東大寺再建の立役者重源の意外な事実が知れるおす...
重源という名前は大仏再建の責任者ということでよく耳にはしていましたが、実際このお方がどのような思想を持ち、どのような活動をしていたのかというのは恥ずかしながら私もよく存じ上げておりませんでした。
ですがこの本を読んで驚きました。これほどの行動力、組織力、そして真摯な仏道への姿勢にはただただ頭が下がる思いです。
【衝撃の名著!僧侶としての運慶を知れるおすすめ本】
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金子啓明『運慶のまなざし 宗教彫刻のかたちと霊性』あらすじと感想~衝撃の名著!僧侶としての運慶も知...
最高です。この本には参りました。まさに脳内スパーク。この本は仏教美術の本の中で最も感銘を受けた作品と言っても過言ではありません。
単に仏教美術だけの話ではなく、時代背景や運慶の人間性にも深く切り込む本書は素晴らしい名著です。
【法然門下筆頭の弟子で西山派の祖。親鸞との接点は?】
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菅田祐凖『西山證空上人とその思想』概要と感想~法然門下筆頭の弟子で西山派の祖。親鸞との接点は?
浄土真宗の枠内にいるとなかなか他宗派さんの教えや祖師達の生涯に触れる機会が限られてしまいますが、こうして證空上人の生涯や教えに触れることができて私としても非常に刺激的な読書になりました。ぜひおすすめしたい一冊です。
飛鳥・奈良時代の仏教を学ぶのにおすすめの参考書
【日本の仏教受容や聖徳太子についての驚きの事実を知れるおすすめ参考書!】
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『新アジア仏教史11 日本Ⅰ 日本仏教の礎』概要と感想~日本の仏教受容や聖徳太子についての驚きの事実を...
これまで当ブログでは『新アジア仏教史』シリーズの第一弾である『新アジア仏教史01インドⅠ 仏教出現の背景』から何冊も紹介してきましたが、その全てが「え!?そうなの!?」という驚きが満載の参考書でした。
そしてその中でも今作『新アジア仏教史11 日本Ⅰ 日本仏教の礎』はトップクラスに刺激的で興味深い内容が語られていました。
【仏教伝来と聖徳太子、天皇と国家について学ぶのにおすすめの参考書!】
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吉田一彦『古代仏教をよみなおす』あらすじと感想~仏教伝来と聖徳太子、天皇と国家について学ぶのにお...
この本ではまさに目から鱗の興味深い指摘がどんどんなされます。聖徳太子と国家形成の流れや神仏習合についての解説は特にそれが際立っています。ものすごく面白いです。
日本仏教の礎ともなったこの時代の仏教と時代背景を知れたのは非常にありがたいものがありました。
【奈良時代の歴史と仏教の流れを知るのにおすすめ!】
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吉川真司『天皇の歴史02巻 聖武天皇と仏都平城京』あらすじと感想~奈良時代の歴史と仏教の流れを知るの...
この本の後半で語られる平城京から平安京遷都の経緯の箇所はとても刺激的でした。平城京から平安京への遷都は仏教勢力から距離を置くためとよく言われますが、実際にはそうではなく、天皇の皇統転換が大きな要因だったというのは興味深かったです。
【『日本霊異記』から見えてくる古代の仏教と人々の生活を知るのにおすすめ!】
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吉田一彦『民衆の古代史』あらすじと感想~『日本霊異記』から見えてくる古代の仏教と人々の生活を知る...
今作は奈良時代の僧景戒によって書かれた『日本霊異記』をもとに当時の人々の生活を見ていく作品です。
日本仏教を考える上でも非常にありがたい作品でした。ぜひぜひおすすめしたい作品です。
【7世紀日本の流れや国際関係も知れるおすすめ入門書】
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吉川真司『飛鳥の都』概要と感想~7世紀日本の流れや国際関係も知れるおすすめ入門書
飛鳥時代といえば聖徳太子がクローズアップされがちですが、その存在の背後にはグローバルな時代背景が広がっていました。そして奈良時代に向けて倭国がどのように変貌していったかという過度期の内実を知れる本書は実に刺激的です。
【奈良時代の政治の流れを知るのにおすすめの参考書】
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木本好信『奈良時代』概要と感想~奈良時代の政治の流れを知るのにおすすめの参考書
知っているようで知らない奈良時代の歴史を新たに学べる素晴らしい一冊です。参考図書も多数掲載されていますのでもっと奈良時代について学びたいという方にも有用です。
【奈良の大仏造立や政治の流れを知れるおすすめ伝記!聖武天皇は誤解されてきた?】
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瀧浪貞子『聖武天皇』概要と感想~奈良の大仏造立や政治の流れを知れるおすすめ伝記!聖武は誤解されて...
著者が述べますように、奈良時代を知るには聖武天皇は欠かせぬ存在です。彼の存在無くして奈良時代は語れません。
仏教の歴史を学ぶために手に取った本書でしたが、これは刺激的な一冊でした。
【行基と長屋王には強力なパイプが!?土木建築と僧侶の関係について知れるおすすめ本】
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尾田栄章『行基と長屋王の時代』概要と感想~行基と長屋王には強力なパイプが!?土木建築と僧侶の関係に...
行基といえば奈良時代に民衆のために池や橋など公共施設を作り人々から慕われた僧侶としてその名が出てきます。
私も行基といえばそのようなイメージがありますが、本書ではこの行基という人物についての衝撃の事実を知ることになります。
【全ての道は奈良に通ず?古代日本にも巨大高速道路が整備されていた!】
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近江俊秀『古代日本の情報戦略』概要と感想~全ての道は奈良に通ず?古代日本にも巨大高速道路が整備さ...
現代を生きる私たちは電話やインターネットの存在により瞬時に情報を伝えることができますが、当然ながら古代にはそのようなシステムが全くありません。
そんな中本書は書名通り、6世紀末頃より整備された駅路による国家情報統制システムについて知れる刺激的な一冊です。
【日本は草原の国だった!?日本史の見え方が変わる刺激的な一冊!】
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蒲池明弘『「馬」が動かした日本史』あらすじと感想~日本は草原の国だった!?日本史の見え方が変わる刺...
本書はとてつもなく刺激的な一冊です!これは驚きでした!
本書は「馬」という視点から日本史を見ていくのですが目から鱗の事実がどんどん出てきます。
まず、この記事のタイトルに書きましたが、日本が草原の国というのは全く考えたこともありませんでした。完全に山と森というイメージでしたが、実は草原の国でもあったのです。
【鎌足の息子で日本の律令政治を進めた稀代の政治家のおすすめ伝記!】
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高島正人『藤原不比等』概要と感想~鎌足の息子で日本の律令政治を進めた稀代の政治家のおすすめ伝記!
本書は伝記として超一級品の名著です。まるで歴史映画を見ているかのような気分で読み進めることができます。単なる出来事の羅列ではなく物語性が強く押し出されているのでとても読みやすく、出来事の因果関係や時代背景も学ぶことができます。
これは面白い一冊でした。「政治とはそもそも何なのか」ということも考えさせられる名著です。ものすごい偉人が奈良時代にいました!ぜひぜひおすすめしたい伝記です。
【日本に戒律を伝えた唐の高僧の生涯と日本への影響を知るのにおすすめの参考書】
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東野治之『鑑真』概要と感想~日本に戒律を伝えた唐の高僧の生涯と日本への影響を知るのにおすすめの参考書
本書を読めば当時の日本仏教の実情やなぜ鑑真を日本は強く求めたのかという時代背景も知ることもできます。鑑真を通して8世紀の日本仏教の姿を知ることができる本書はとても刺激的です。
著者の語りも丁寧でわかりやすく、とても読みやすいのもありがたいです。
【華厳経のおすすめ入門書!華厳と親鸞とのつながりも知れる刺激的な一冊!】
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竹村牧男『華厳とは何か』概要と感想~華厳経のおすすめ入門書!華厳と親鸞とのつながりも知れる刺激的...
本書を読んで『華厳経』に対するイメージが変わりました。こんなに壮大でドラマチックな経典だったのかと驚きました。
しかもそんな『華厳経』が親鸞聖人にも大きな影響を与えていたとは!
本書では親鸞聖人についても度々言及されますので浄土真宗関係の方にもぜひおすすめしたいです。
【正倉院展のおすすめガイドブック!聖武天皇の繊細な直筆に驚き!】
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杉本一樹『正倉院宝物 181点鑑賞ガイド』概要と感想~正倉院展のおすすめガイドブック!聖武天皇の繊細...
本書は奈良時代の至宝たる正倉院宝物を学ぶのにうってつけのガイドブックです。
この本では正倉院の所蔵の様々な物品をフルカラーで見ていくことができます。毎年10月下旬から11月上旬頃にかけて開かれる正倉院展のガイドブックとしても非常に役立つ一冊となっています。
【お寺巡りにおすすめのガイドブックシリーズ!】
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金子啓明『もっと知りたい興福寺の仏たち』概要と感想~お寺巡りにおすすめのガイドブックシリーズ!
東京美術さんのこのシリーズは内容が濃いながらコンパクトに絵画を学んでいけるのでとてもおすすめです。
本書でも興福寺の歴史やその仏像の由来や特徴、魅力がわかりやすく解説されます。写真も実に素晴らしいです。
【奈良時代の仏像制作や寺院造営がどのように行われていたのかを知るのにおすすめ】
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美しい仏像や荘厳な寺院建築の裏には名も残らぬ多くの制作者たちの存在があります。この本では仏教の伝来後、国家の下どのように仏像制作の専門家達が組織され活動していたのか、また、そうした国家事業としての東大寺建造はどのように行われたのかも知ることができます。
特に、前代未聞の大事業たる東大寺造営がいかなる規模で行われていたのかはとても興味深かったです。
【あの阿修羅は朱色にひげが生えていた?出来た当時の仏像について考えさせられる1冊】
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関橋眞理『天平の阿修羅再び』あらすじと感想~あの阿修羅は朱色にひげが生えていた?出来た当時の仏像...
本書は何と言ってもこの表紙にありますように、興福寺の阿修羅像の復元模造が強烈です。
本書では仏像修復のプロのお話を聞きながらこうした仏像本来の姿について考えていくことになります。
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この本の言葉の美しさ、亀井の熱い思いに私は撃ち抜かれてしまいました。もはや私の奈良巡礼のバイブルです。
「奈良へ行きたい、奈良に興味のある方」にぜひおすすめしたい名著です。
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「日本人にとって仏像はどのような存在なのか」というのは、なかなか思いつかない疑問ですよね。仏像の存在が当たり前すぎて素通りしがちなこの問いですが、いざ自分にとってどうなのかと問われるとなかなか奥深い問いだと思います。本書はその問いを考える上で貴重な手掛かりを与えてくれる実に素晴らしい参考書です。
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本書の著者山本清一氏は東大寺大仏殿や唐招提寺、薬師寺、法隆寺などの修復にあたった瓦職人です。
本書はその山本氏の波乱万丈の職人人生や古寺の命を繋いできた伝統技術の秘密について知ることのできるおすすめ作品です。
【木の奥深さに驚くこと間違いなしの名著!日本人にとって木はどんな存在だったのか】
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私達は法隆寺や薬師寺などの美しい伽藍に心奪われますが、材木そのものについて考えることはなかなかありません。ですが、この材木にこそ古代人の心が宿っているとしたらどうでしょう。伽藍を成立させている木の秘密を知れば、お寺に対する見え方がまた変わること間違いなしです。
本書は私達に新しい視点をくれる実に刺激的な一冊です。
【大仏はどのようにして作られたのかをイラストで学べるおすすめ参考書】
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本書はあの東大寺の大仏がいかにして作られたかをイラストで学べるおすすめの参考書です。
この本を読めば東大寺の大仏への見方がきっと変わることでしょう。私も次に東大寺大仏殿に行ける日が楽しみでなりません。
【古代日本の金属加工の歴史や驚異の技術力を知るのにおすすめ!】
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村上隆『金・銀・銅の日本史』概要と感想~古代日本の金属加工の歴史や驚異の技術力を知るのにおすすめ!
本書は普段なかなか考えることのない貴金属の歴史を知れてとても刺激的な読書になりました。また「金属と仏教」という新たな視点を得られたことも私にとって実にありがたかったです。ぜひおすすめしたい一冊です。
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長い長い平安時代の始まりと助走期間とも言うべきこの時代をわかりやすく学べる本書は実におすすめです。
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「平安貴族は男女ともになよっとした、恋だの和歌だのにうつつを抜かし、政治はどこへやら、という固定的なイメージで理解されるようになっていた」
たしかにこういうイメージで平安貴族が語られることはありますよね。しかし本書では単にそういうステレオタイプで貴族社会を見るのではなく、実際はどのようなものだったかを知ることができます。
【奈良・平安時代の中心一族の流れを知るのにおすすめの参考書】
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本書は奈良・平安時代の主役とも言える一族、藤原氏の全体像や流れを学ぶのにおすすめの参考書です。
著者の語りもわかりやすく、読みやすい一冊となっています。専門用語や出来事の羅列ではなく、歴史の流れを感じることができる参考書です。
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摂関政治の流れを知るのにこの本はベストだと思います。私にとって著者の文章力・解説力にも頭が下がりっぱなしの一冊となりました。複雑な歴史を学術的にしっかり押さえた上でわかりやすくスムーズに伝えるということのすごさを体感した参考書です。
【『源氏物語』が無ければ藤原道長の繁栄もなかった?大河ドラマ「光る君へ」の副読本にもぜひ】
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「世界最高峰の文学作品と日本史上最高の権力者が、お互いの存在なくしてはあり得なかったということは、歴史上の奇蹟と称すべきことであると同時に、また歴史上の必然でもあったことになる。」
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比叡山延暦寺や最澄は誰もが知る存在ですが、いざその詳しい歴史はどうだったかということになると意外とあまり知られていないというのが実際のところだと思います。
本書は比叡山や天台宗の教えを学ぶのにおすすめの入門書です。比叡山や天台宗に興味のある方にぜひおすすめしたい一冊です。
【比叡山と経済界の繋がりを知れる刺激的な一冊!】
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下坂守『京を支配する山法師たち』概要と感想~比叡山と経済界の繋がりを知れる刺激的な一冊!
本書では比叡山延暦寺の権力基盤、経済基盤がどこにあったのかを詳しく見ていきます。特に嗷訴とはいかなるものだったのかという解説は非常に興味深いです。なぜ朝廷や幕府は嗷訴をここまで恐れなければならなかったのかというのは非常に重要な問題です。実は単に神罰が恐ろしいからという迷信的な理由だけではなかったのです。
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特に本書では僧兵の成り立ちと、なぜ比叡山内での武力抗争が相次いで起こったのかということに注目して解説されていきます。
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こうした素朴な疑問もこの本を読めば解決します。
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大隅和雄『愚管抄を読む 中世日本の歴史観』概要と感想~慈円の思想や当時の時代精神を学ぶのにおすすめ...
この本はとてつもない名著です。慈円の『愚管抄』を題材に当時の時代背景や神仏の世界について新たな視点で考えていける素晴らしい作品です。紹介したい箇所が他にも山ほどありすぎてこの記事では到底紹介しきれません。それほど刺激的な解説が満載です。
これから先も私は何度もこの本を読み返すことでしょう。平安末期から鎌倉時代初頭にかけての時代精神を考える上で必読と言ってもよい名著です。
【天台座主慈円による歴史書。慈円は法然教団をどう見たのか】
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慈円『愚管抄 全現代語訳』概要と感想~天台座主慈円による歴史書。慈円は法然教団をどう見たのか
比叡山側が法然教団をどのように見ていたかを子細に記録に残したこの『愚管抄』は非常に貴重な歴史資料です。私達浄土真宗側は弾圧された被害者としてその歴史を叙述しましたが、それに対する立場からの言葉も聞いていく必要があるのではないでしょうか。
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加納重文『九条兼実』あらすじと感想~法然教団を支援した大貴族の生涯を知れるおすすめ参考書
本書の主人公九条兼実は浄土宗や浄土真宗の僧侶には非常に馴染み深い人物です。
と言いますのも、九条兼実は摂関家の大物貴族で法然教団を支援したことで知られています。しかも法然の主著『選択本願念仏集』もこの九条兼実の求めによって書かれました。法然教団にとってそれほど大きな存在が九条兼実という人物です。
ただ、本書はそんな九条兼実のイメージを覆す刺激的な伝記です。
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光永圓道『千日回峰行を生きる』概要と感想~千日回峰行とは何かを学ぶのにおすすめの参考書
本書の著者光永圓道氏は千日回峰行を満行された行者さんです。本書ではそんな光永氏の出家のお話から千日回峰行に挑むまでの道のり、そして回峰行の実体験がわかりやすく説かれます。
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小林一彦『100分de名著 鴨長明 方丈記』概要と感想~鴨長明と方丈記をわかりやすく学べるおすすめ入門書
「鴨長明といえば『方丈記』」というほど有名なこの人物でありますが、皆さんはこのお方が京都鴨川の下賀茂神社の神官出身だったということをご存じだったでしょうか。名前の鴨長明もまさにこの鴨川と関係している可能性も高いです。
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佐藤弘夫『アマテラスの変貌』概要と感想~僧侶必見!神仏習合の実態や成り立ちに迫る衝撃の名著!
これまで当ブログでは中世の仏教や歴史に関する衝撃的な本をいくつも紹介してきましたが、本書もとてつもない一冊でした。
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山に籠って修行に励む山伏。修験道は厳しい山岳修行のイメージがありますが、その修験道とはどのようなものなのか、どのような歴史があるのかを学ぶのにこの本はおすすめです。
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本書では補陀落渡海の歴史や行者の姿を詳しく見ていくことができます。熊野といえば山の中の古道が連想されがちですが、実は海にも信仰の歴史があったのです。観音信仰は日本人にもとても馴染み深いものでありますが、その極致とも言える補陀落渡海について知れる本書は非常に貴重です。
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私は浄土真宗の僧侶として、開祖親鸞聖人が生きた時代の空気を知りたいと思い本書を手に取りました。そしてそれは大正解。意外と目にすることのない中世の人々の暮らしや経済活動の変化など実に刺激的な解説が満載でした。
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しかし、この禅の名著とされてきた『弓と禅』が実は禅とは関係ないものだったとしたら?
本書ではそんな驚くべき事実が暴露されます。
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本書は15~16世紀日本の経済状況を東アジアにおける貨幣の流れから見ていく作品です。
鎌倉時代や室町・戦国時代は武士の時代というイメージが私達にはありますが、やはり経済も社会を回すには不可欠です。
浄土真宗開祖の親鸞聖人が活躍できたのも、本願寺教団の急成長もこうした経済面での変化と切り離すことはできません。
おわりに
以上、かなりの量になってしまいましたが、私のおすすめする参考書をご紹介してきました。
私が宗教を学ぶ上で大切にしているのは「宗教は宗教だけにあらず」という考え方です。宗教はそれ自体単独で成り立つのではなく、社会との関わりを持ちながら存在しています。
ここで紹介した本はまさに、様々な視点から歴史や文化を知れる参考書となっています。
この記事が皆さんのお役に立てることを願っております。
以上、「親鸞の生涯や時代背景を学ぶためのおすすめ参考書一覧」でした。
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