三十三間堂の本尊・千手観音坐像に心癒される!京都で最も好きな仏像のひとつ!

【親鸞伝の旅】京都で最も好きな仏像のひとつ!三十三間堂の本尊・千手観音坐像に心癒される
京都の三十三間堂といえば、お堂の中にびっしりと並ぶ千体の仏像や二十八部衆で有名なお寺ですが、私もこのお寺が大好きです。
私が京都を初めて訪れたのは小学校高学年の時だったと思います。仏像好きの叔母に連れられ、京都・奈良へ行ったのがその始まりでしたが、その時からこのお寺に対する愛は変わりません。
私の中で京都の二大巨頭はこの三十三間堂と東寺です。京都で仏像を見るなら私はこの両寺を外すことはできません。最近法界寺もここに加わり三巨頭になりましたが、それでもやはりこの三十三間堂のインパクトは今もなお私の中にあり続けています。

さて、この三十三間堂ですが、この長いお堂の中に千体の観音菩薩像と二十八部衆像、御本尊の千手観音坐像が安置されるという圧倒的なスケールのお堂です。
一度訪れたら忘れられないほどのインパクトがこのお堂にはあります。
修学旅行などでもコースに入ることの多い定番のお寺と言ってもよいでしょう。
このお堂内部については三十三間堂の公式ページを見て頂くとして、私がこのお堂で最も好きなのは御本尊の千手観音坐像になります。
普通の観光客の方にはこの仏像はおそらくあまり印象に残っていないかもしれません。目の前に現れる千体の観音菩薩像や風神・雷神などの二十八部衆像の素晴らしさに心奪われ、この御本尊にあまり注意がいかないのではないかと思います。事実、この御本尊の前でゆっくり仏像と向き合われている方はほとんど見たことがありません。いたとしても、稀です。皆さん流れに沿って「わあ、すごい・・・」とただただ圧倒されて進んでいくのが普通でありましょう。
もちろん、それが悪いことだとは申しません。
ですが、私はこの御本尊がこれら堂内にたくさんある仏像たちの中で一番好きだということなのです。
私は初めて来たときからこの御本尊に心奪われていたのでありますが、最近になってようやくその理由に思い当たりました。
なんと、この御本尊は運慶の長男の湛慶によって作られていたのです。この御本尊も例によって非常にドラマチックでダイナミックな迫力がある仏さまです。雰囲気から言いますと、以前紹介した興福寺の千手観音菩薩立像に近いものがあります。

当時は何もわからずただそのお姿に心惹かれたわけですが、今となってはなるほど、私が好きになるわけだと大いに納得です。
この千手観音坐像は先ほども申しましたように、慶派の仏像らしい、ドラマチックな仏さまです。ですが同時に不思議なほど穏やかな印象を受けるのです。見ているこちらの心が癒されるような、そんな仏さまなのです。ダイナミックなのに静か・・・。この一見矛盾する感覚が成立しているのがこの仏さまと言えましょう。
私はいつもこの仏さまの前で一番時間をかけます。もちろん、千体観音や二十八部衆もじっくり見ます。二十八部衆に関してはこのあまりにハイクオリティな仏像たちをこんなに間近に見ることができるのです。毎回毎回その素晴らしさに私は感動しています。
ですが、このお堂で一番好きなのはやはりこの御本尊なのです。
ちなみにですが、この御本尊が作られたのは1250年代初頭頃とされています。まさに親鸞聖人の晩年の時代です。聖人が生きておられた頃、同じ京都ではこのような大規模な造仏事業が行われていたのです。当時、仏像の造立が仏教界において大きな意味を持っていたことがよくわかります。そう考えると、念仏を何より重んじた親鸞聖人の歩みが、改めて異質なものに見えてくるのではないでしょうか。
現代の浄土真宗の繁栄から見ると、親鸞聖人の存在が当たり前のように見えてしまいますが、当時の主流はそうではなかったということは歴史学者の先生方も指摘している通りです。その様相を一目で感じることができるのもこの三十三間堂ということになるのではないでしょうか。
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