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ディケンズ『骨董屋』あらすじと感想~ドストエフスキー『虐げられた人びと』に強い影響!

骨董屋
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ディケンズ『骨董屋』のあらすじ解説と感想~ドストエフスキー『虐げられた人びと』に強い影響!

チャールズ・ディケンズ(1812-1870)Wikipediaより

今回ご紹介するのは1840年にディケンズによって発表された『骨董屋』という作品です。

私が読んだのはちくま文庫、北川悌二訳の『骨董屋』です。

早速表紙裏のあらすじを見ていきましょう。

19世紀、イギリス産業革命の激動の時代を背景に、祖父に引きとられた純情無垢な少女ネルの辿る薄幸の生涯を描く大作。祖父は骨董屋を経営していたが、ネル可愛さの余り一獲千金を夢見て賭博に手を出し、破産してしまう。骨董屋は高利貸クウィルプに差し押えられ、ネルは老人とロンドンをあとに、あてどない旅に出る。美と醜、善と悪、さまざまな対立を描きながら、波瀾万丈の物語の幕が上がる。解説 小松原茂雄 (上巻)

「骨董屋」の特徴は、清楚で旺盛な、その輝かしい想像力にある。これはこの本の全能的魅力である。それは話の取扱い方と人物描写に見られるのみならず、各文章を活かしている。各言語がそれによって光っている。何といっても「骨董屋」は、ディケンズ氏のうちで一番いいものである。この本ならいくら賞めてもかまわない。すべて天才ある人達の感嘆は、この本に捧げられるだろう。[エドガー・A・ポー]解説 長谷部史親 (下巻)

Amazon商品紹介ページより

『骨董屋』は純粋無垢な少女ネルと老人の旅の物語です。

老人はそれまで堅実な生活を送っていましたが愛するネルのためにもっとお金を残してやりたいという思いから賭博にのめり込み、破産してしまいます。

そこに目を付けた高利貸しのクウィルプから逃れるために2人はあてどない旅に出ることになるのです。

この作品はディケンズ初の長編『ピクウィック・クラブ』と同じく、イギリスでとてつもないセンセーションを起こすことになりました。

巻末の解説では次のように述べられています。

『骨董屋』のネルの悲劇は、当時のすべてのイギリスの人々に、文字通り同情の涙をしぼらせた。無知でセンチメンタルな庶民が泣いただけではなかった。あのいかめしい哲人カーライルもさえ圧倒的な感動をうけて泣いたし、『エディンバラ評論』の峻烈な批評家フランシス・ジェフリ(一七七三-一八五〇)も、肉親に死なれたようにさめざめと涙を流した。政治家のダニエル・オコネル(一七七五-一八四七)は汽車の中でこの小説を読んでいたが、ネルの死を読むとわっと泣き出し、「ネルを殺してしまうとは何事だ」といって、この本を車窓からほうり出してしまったということである。イギリス中の人々がネルと共に一喜一憂し、彼女の不幸に涙を流し、彼女の喜びに歓声をあげたのだった。どうかネルを殺さないでくれ、ネルに幸福な結末を与えてやってくれと嘆願する手紙が、毎日ディケンズの許に殺到した。

熱狂はイギリスだけにとどまらなかった。アメリカでも沢山の人々が手に汗にぎってネルの運命を心配していた。イギリスからの船がニューヨークの港に入ると、埠頭に集った群集は、入港する船の乗客に「ネルは死んだか?」と声を一杯に張り上げて、ネルの安否を尋ねたということである。

ちくま文庫、北川悌二訳『骨董屋』上巻P516-517

上の文章を読むと現代では信じられないくらいの反響ぶりですよね。

この作品は連載形式で発表されていましたので、毎号毎号読者はこれからどうなるかハラハラしながら読んでいたのです。

ディケンズの人気ぶりが想像できます。

さて、この『骨董屋』の背景には当時のイギリス社会の歪みがあります。

1830年代イギリスは産業革命が劇的に進み、経済成長が進んでいました。

しかし労働環境は劣悪で、労働者は悲惨な生活を送っていました。

 当時の労働者たちの中で一番悲惨なのは、少年少女の労働者たちであった。幼い彼らが、工場や鉱山で、苛酷な労働条件の下で酷使されていた。イギリスの産業革命は、これらの少年労働者たちの血と汗によって作り上げられたとさえ言われている。ディケンズは当時少年労働者を守る工場立法を精力的に推進していた「少年労働問題委員会」の委員長サウスウッド・スミス博士から委員会の報告書を見せてもらい、苦役につかわれている幼い労働者たちのために義憤の念をおさえることができなかった。(中略)

 ディケンズはネルの不運と苦難の遍歴の中に、こうした当時の労働者たちの苦難の姿を反映させているのであり、ネルは当時の何十万という虐げられた少年労働者たちの受難の象徴だったのである。ヴィクトリア朝のブルジョアジーがネルの死をいたんで流した涙には、彼らの経済的繁栄の土台となっていた悲惨な少年労働者たちに対する罪の意識が大きい関係を持っていたであろうと思われる。

 こうした当時の社会のコンテクストの中においてみると、『骨董屋』は産業革命の行なった人間性と環境の破壊に対する弾劾の小説であり、資本主義の貪欲さを攻撃した小説と解釈することができる。

ちくま文庫、北川悌二訳『骨董屋』上巻P519-520

今作の主人公ネルはそんな悲惨な環境を生きる受難の象徴です。

しかしネルはその困難にも負けず健気に大好きなお爺さんを支え続けます。

そんな健気で愛すべき少女ネルにイギリス中が感動したのです。

感想―ドストエフスキー的見地から

『骨董屋』はドストエフスキーの『虐げられた人びと』に強い影響を与えています。

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幽囚時代のドストエフスキーがいつも読んだのは、『ピックウィック・ぺイパーズ』と『デイヴィッド・カパーフィールド』だけだった。それに一八五七年の手紙にたまたま書かれたある一句は、ディケンズがこの時期の彼に親しまれていたことを証している。ドストエフスキーがシべリアから帰って書いた最初の長篇『虐げれた人々』の中のネリーは『骨董店』(ディケンズの小説、一八四一年)の頁からじかに借りたものだ、ということは批評家たちもつねに認めてきた。

筑摩書房 E・H・カー 松村達雄訳『ドストエフスキー』P79

『骨董屋』の主人公たるネルは、ドストエフスキーの『虐げられた人びと』でもネリーという名前で登場します。もちろん、そっくりそのまま同じ境遇、性格ではありませんが『骨董屋』に強いインスピレーションを受けているのは否定できません。

また、この作品はキリスト教作家ディケンズという側面が強く出てきた作品でもあります。ドストエフスキーはディケンズのそのような側面も尊敬していたそうです。

ディケンズ学者の島田桂子氏による解説がわかりやすかったので、そのひとつを紹介します。

残忍で強慾な高利貸しクウィルプは、骨董屋を差し押さえ、いつかネルと結婚しようと企む。ネルは、クウィルプから逃れるため、ロンドンを脱出し、老人と一緒にあてもない放浪の旅に出る。

迷宮であるロンドンから田舎の教会墓地へと移動する彼らの旅は、現実の悪の世界から天上の聖なる世界へ向かう旅を暗示している。「迷宮」と「バべル」は、堕落したロンドンを象徴するディケンズによる典型的イメージである。

旅の間、ネルは、クウィルプの追跡に怯えながらも、賭博という亡霊に取りつかれた祖父の保護者となり、二人分の生活を支えるという重荷を負う。だれよりも小さく弱いネルは、だれよりも強くならねばならない。

語り手は、彼女に忍耐の美徳が備わっていることを描写している―「神は、しばしば、弱々しい胸の中に―ありがたいことに、もっとしばしば、女性の胸の中に、勇宗ある気高い心を宿させるものである。子どもが涙にあふれた目を老人に投げ、彼がどんなに弱っているか、自分がだめになったら、彼がどんなにみすてられ、困窮した立場に落ち込むかを思ったとき、彼女の中に勇気が湧き上がり、新しい力と不屈の精神が彼女を元気づけることになった。」

また、この旅によって、ネルの寓話的役割が強調される。彼女は祖父や他の人々を正しい道へと導く〈子ども〉となるのである。彼らが田舎に入り、静かで平和で清らかな教会墓地へと引き込まれると、ネルは、すべての苦しみと重荷から解放されて、死に至る。ネルはこの世の悪から退くように、天上の聖なる世界へ引き上げられていく。ネルはこの堕落した世には属していなかったのであり、本来あるべき場所へ帰っていくのである。
※一部改行しました

彩流社 島田桂子『ディケンズ文学の闇と光―悪を照らし出す光に魅入られた人の物語』P71

経済が発展したロンドンはどこよりも進んでいたかもしれませんがその陰で人々は過酷な生活に苦しみ、堕落していました。ディケンズはそんなロンドンを「迷宮」、「バベル」と表現します。

ドストエフスキー自身も1862年の初めてのヨーロッパ旅行でロンドンを訪れ、その悲惨な光景に強烈な幻滅を感じています。

諸君は、ここで何かが最終的に成就されたのだ、何かが成就され、終了したのだと感じるだろう。これは何やら聖書めいた光景である。何やらバビロンのようでもあり、目のあたりに成就されていく黙示録の予言のようでもある。

(ドストエフスキー『冬に記す夏の印象』『ドストエフスキー全集6』より 小泉猛訳、新潮社 P42)

この文章だけだと少しわかりにくいですが、ドストエフスキーの旅行記『冬に記す夏の印象』では長々とロンドンの悲惨な状況に対する思いを記しています。

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ドストエフスキーがロンドンに対してこのような感想を漏らすのも、もしかすると、「あぁ、やはりディケンズの言う通りであったか」という思いもあったのかもしれません。

ですがディケンズはただ絶望だけでは終わらせません。そんな暗い世界にも希望が与えられます。

それがネルでした。

「だれよりも小さく弱いネルは、だれよりも強くならねばならない。

彼女は祖父や他の人々を正しい道へと導く〈子ども〉となるのである」。

清く正しい子どもたちこそ、堕落し力を失った大人たちを救うのだというメッセージが見えてきます。

そして役目を果たしたネルは「この世の悪から退くように、天上の聖なる世界へ引き上げられていく。ネルはこの堕落した世には属していなかったのであり、本来あるべき場所へ帰っていく」のであります。

この世にありながらこの世にないような善の力を持つ少女。そんな少女が陰鬱な世界を救っていく。

世界はどのように救われるのか。救いとは何なのか。それはドストエフスキーにとっても重大な問題でした。

ドストエフスキーはディケンズの作品を通しても、救いや善と悪の問題について思索をめぐらしていたのでしょう。

以上、「ディケンズ『骨董屋』あらすじと解説―ドストエフスキー『虐げられた人びと』に強い影響!」でした。

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この記事を書いた人

真宗木辺派函館錦識寺/上田隆弘/2019年「宗教とは何か」をテーマに80日をかけ13カ国を巡る。その後世界一周記を執筆し全国9社の新聞で『いのちと平和を考える―お坊さんが歩いた世界の国』を連載/読書と珈琲が大好き/

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