京都・鴨川散歩は至福である~私の川好きの原点

【親鸞伝の旅】京都・鴨川散歩は至福である~私の川好きの原点
京都、鴨川。
京都の繁華街のすぐ横を流れるこの川は、日本で最も有名な川のひとつでありましょう。

『親鸞伝』ではこの川を地獄の現場として私は紹介しました。『方丈記』の世界に描かれた養和の大飢饉の舞台としてですね。親鸞聖人が出家した1181年から翌年にかけて、鴨川の道を埋め尽くすほどの死体がここにあったと記されています。(詳しくは→「⑸『方丈記』から見る親鸞出家時の京都の地獄とは~死体が鴨川を埋め尽くす大飢饉・・・」の記事参照)
まさに地獄としか言いようのない極限の世界がここにあったのです。そんな地獄を見ながら親鸞聖人は出家し、僧侶としての道を歩み始めたのでありました。
とはいえ、私にとっての鴨川はそのような地獄を想起させるようなものだけではありません。
やはり私にとってこの川は愛すべき存在なのです。

何といっても、この川は美しい・・・!
私はこの川沿いを歩いているだけでいつも至福の気分です。
京都に行く機会があれば今でもほとんど必ずここを歩きます。私にとっては、もうなくてはならない存在なのです。
特にいいのが、三条から北のエリアです。鴨川で有名なのは四条河原町付近でありましょう。川床が並び、夜になれば川岸にカップルがずらりと並ぶというあの景色もそれはそれで乙でありますが、やはり私が好きなのはそれよりも少し上流の鴨川なのです。

四条河原町近辺はまさに繁華街の雰囲気がありますが、少し上流に行けばのどかな景色へと変わっていきます。
川岸の草木も実に美しく、自然豊かな空気も感じられます。これがもっと上流に行けばさらに自然感が増すのですが、さすがにそこまで行くには時間がかなりかかります。限られた時間で鴨川を歩くなら、私はやはり三条から北を歩きたくなります。

そして鴨川には、こうした飛び石を渡って対岸へ行ける場所もあります。これがまたいいんですよね。

鴨川のど真ん中を濡れずに歩いていける!これは実に気持ちの良い体験です。

川の音を間近で感じながら、時にはその流れに手をつけて水の冷たさも味わう・・・!ああ、なんという至福!
暑い日には特に気持ちがいいです。ぜひこれは皆さんにもおすすめしたいです。

さて、こうした魅力たっぷりの鴨川でありますが、あらためて思い返してみますと、私には様々な思い入れがあります。
その中でもやはり一番大きいのが大学院時代の思い出でありましょう。
私は大学院時代、京都北大路の大谷大学に通っていました。
この地図を見て頂けますとわかりますように、これまで見てきました鴨川エリアよりもさらに北(上流)に位置しています。そして、大学から東へ歩けばすぐに鴨川がありましたので、私もよくそこで散歩をしていたのです。これが私の原体験となったのでした。
今思い返しても、私の大学院時代は本当にキラキラした思い出です。朝から晩まで仏教の研究をし、講義を受け、図書館にこもり、ひたすら考え続けた日々・・・。思う存分本の海に浸っていたあの時期、私は本当に幸せでした。
もちろん、大変なこともありましたが、それでもやはり、あの勉強漬けの日々がとにかく楽しかったのです。
そしてその学びの間、考え事をしたり、悩み事がある時によく行っていたのがこの鴨川だったのです。私は大学の近くに住んでいましたので、自転車で5分もかからず鴨川に行けます。そしてこの川沿いを歩いて歩いて、また帰っていく。そんな日々を送っていたのです。
京都には「哲学の道」がありますが、私にとっての最高の散歩道はこの鴨川です。
大学院時代の幸福な時間を思い出させてくれるこの道を、私は愛してやみません。
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