トルストイ『襲撃(侵入)』あらすじと感想~戦争に正義はあるのかと問う若きトルストイのカフカース従軍
この作品は1852年にカフカースに向けて出発し、従軍経験をした若きトルストイによる実体験をもとにした小説になります。
トルストイはこの時のカフカース体験に大きな影響を受けていて、彼は晩年になると戦争反対、非暴力を強く主張します。
それはこの時に感じた戦争への疑問が残り続けていたからかもしれません。
この作品は1852年にカフカースに向けて出発し、従軍経験をした若きトルストイによる実体験をもとにした小説になります。
トルストイはこの時のカフカース体験に大きな影響を受けていて、彼は晩年になると戦争反対、非暴力を強く主張します。
それはこの時に感じた戦争への疑問が残り続けていたからかもしれません。
パリに来てから自身の思想の方向性が変わり始めていたマルクス。
そんな時にちょうどパリにやって来たのがエンゲルスでした。
ついに機は熟したのです。
今や二人はヘーゲル哲学から脱皮した、政治経済、共産主義の闘士。
彼らの思想は驚くほどの一致を見たのでした。そして彼らの確信の揺るぎなさたるや!
パリの酒場で10日間語り合ったマルクスとエンゲルス。
これからの生涯全てを捧げての共同作業が始まった瞬間でした。
この本では上原彩子さんの幼少期から現在に至るまでのピアノ人生を知ることができます。
幼い頃からの猛烈な練習と素晴らしい先生たちとの出会い、そして周囲も驚く決断の数々。
この本の帯で「そんな人生もおもしろいんじゃない?」と書かれていましたがまさにその通り。
読んでいてびっくりするような上原さんの人生がこの本では語られます。
音楽大学へ通わずして国際コンクールで優勝した上原さん。その秘密は何だったのか。
子供時代のヤマハでのレッスンや海外での経験は非常に興味深かったです。
トルストイが訪れた1850年代にはすでにロシアとカフカースは戦争状態でした。そしてその時から続く歴史は現代のロシア・チェチェン戦争とも繋がってきます。ロシア帝国、ソ連、現代ロシアという歴史の流れを知る上でもカフカースの歴史を知ることは大きな意味があります。
この記事ではそんなカフカースとロシアの歴史についてお話しします
彼はこれまで学んできたヘーゲル哲学を政治経済と結びつけました。この結合が後のマルクス・エンゲルスの思想に決定的な影響を与えることになります。
そして1843年に書かれた「国民経済学批判大綱」は、もう後のマルクスの言葉と言ってもわからないくらいです。
ギムナジウムを中退し、商人見習いをしていた23歳の青年がここまでのものを書き上げたというのは並大抵のことではありません。
マルクスという大天才の陰に隠れて目立たないエンゲルスですが、彼も歴史上とてつもない天才であるのは間違いないのではないでしょうか。
トルストイは1851年、23歳の年にカフカース(コーカサス。旧グルジア、現ジョージア)を訪れています。
そしてその圧倒的な自然やそこで出会った人々、命を懸けて戦った経験が彼の文学に大きな影響を与えています。
この記事では藤沼貴著『トルストイ』を参考にトルストイの「カフカース体験」を見ていきます。
トルストイの文学や人柄の特徴を見ていくためにもこれらは非常に参考になります。
エンゲルスがいかに頭が良かろうと、革命思想を奉じようと、彼は工場経営者の御曹司です。
そんな青年が一人で治安の悪い貧民窟に向かうのはさすがに不可能です。そこで彼はそうした危険地帯をよく知る人物と連れ立って実地の見聞を繰り返していたのでした。
そしてその中でも大きな役割を果たしていたのが最初の愛人、メアリー・バーンズだったのです。
この記事ではそんなメアリー・バーンズについてお話ししていきます。
イギリスの歴史家カーライルの思想はマルクスの『共産党宣言』にも非常に強い影響を与えています。
その本の中の有名な一節、(資本主義は)「人間と人間とのあいだに、むきだしの利害以外の、つめたい「現金勘定」以外のどんなきずなをも残さなかった。」という強烈な言葉はマルクスが資本主義の仕組みを痛烈に批判した言葉としてよく知られていますが、実はこの言葉はすでにカーライルがその著作で述べていた言葉だったのです。
この記事ではそんなカーライルとマルクス・エンゲルスについて見ていきます。
トルストイは1847年にカザン大学を中退し、故郷のヤースナヤ・ポリャーナに帰ってきます。
そして『青年時代』に書かれていたように、己の自己実現のために細かいリストを作成し、その実行に取り掛かったのでした。
そのひとつが今作『地主の朝』で語られるような農地経営だったのです。
ですが、若きトルストイはあっという間にこれに挫折します。
今作ではそんなトルストイの苦い経験を知ることになります。
前回の記事でも紹介しましたが、1830年代まで根強い人気のあったオーエン派の活動も最後には衰退していってしまいます。
その大きな原因となったのがイギリスの新たな政治運動である「チャーティスト運動」でした。
今回の記事ではそんなイギリスの歴史に非常に大きな影響を与えたチャーティスト運動とエンゲルスについてお話ししていきます。