ドストエフスキー

ニーチェとドストエフスキー

W.シューバルト『ドストエフスキーとニーチェ その生の象徴するもの』~2人のキリスト教理解から読み解くおすすめ参考書!

著者は絶対的な真理を追い求める両者を神との関係性から見ていきます。

さらにこの本では『罪と罰』の主人公ラスコーリニコフや『カラマーゾフの兄弟』のイワンとニーチェの類似についても語っていきます。理性を突き詰めたドストエフスキーの典型的な知識人たちの破滅とニーチェの発狂を重ねて見ていきます。これもものすごく興味深かったです。

この本では興味深い箇所が山ほどあり、正直、本そのものを全部引用して紹介したいくらいの気持ちです。ですがそれをしてしまうと大変なことになってしまうのでそれはあきらめます(笑)

ただ、私自身にとってもこの本は非常に衝撃的な作品でした。

この本はドストエフスキー、ニーチェの両者を考える上で非常に有益な参考書です。

フリードリヒ・ニーチェニーチェとドストエフスキー

ニーチェとドストエフスキーの比較~それぞれの思想の特徴とはー今後のニーチェ記事について一言

今回の記事からドイツの哲学者ニーチェについて考えていきたいと思います。ニーチェと言えば難解な思想や「神は死んだ」という言葉で有名な哲学者ですよね。

正直、私は当ブログでニーチェを紹介することをずっとためらっていました。

というのも、ニーチェは読む者に良くも悪くも強烈な影響を与える存在だからです。

ニーチェの言葉には悪魔的な強さがあります。その感染力たるや凄まじいものがあります。

しかし、最近ニーチェ関連の参考書を読んだり、ニーチェ作品を改めて読み返してみると、これまでとは違ったニーチェが私の前に現れてきました。ニーチェを学ぶことはドストエフスキーの理解をさらに深め、さらに言えば浄土真宗の開祖親鸞聖人を学ぶ上でも非常に有益な視点を与えてくれることに気づいたのです。

レ・ミゼラブル『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

『レ・ミゼラブル』解説記事一覧~レミゼをもっと知りたい方へおすすめ!

今回の記事ではこれまで紹介してきた「レミゼをもっと楽しむためのお役立ち記事」をまとめていきます。

レミゼは原作よりも、映画やミュージカルで楽しむ方がほとんどだと思います。

私も原作からスタートしたものの、やはり何度も観るのはミュージカル映画です。

映画やミュージカルは長大な原作をぎゅぎゅっとまとめたものになるので、泣く泣くカットされた部分も多々あります。ですがそうした部分にこそそれぞれのキャラクターの背景や個性がより深く描かれています。

そうした背景を知ることでより映画やミュージカルを楽しむことができるのではないでしょうか。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

『レ・ミゼラブル』おすすめ解説本一覧~レミゼをもっと楽しみたい方へ

ドストエフスキーが愛した小説『レ・ミゼラブル』とはいかなる作品だったのだろうか。

そんな興味から読み始めたレミゼでしたが、今ではすっかりドはまりしてしまいました。

特にミュージカル映画の素晴らしさに撃ち抜かれてしまい、サントラを聴く毎日です。曲がまた素晴らしいんですよね・・・。

原作もミュージカルもとにかく面白い!そして知れば知るほどレミゼを好きになっていく。それを感じた日々でした。上で紹介した本はどれもレミゼファンにおすすめしたい素晴らしい参考書です。

レミゼファンの皆様のお役に少しでも立てたなら嬉しく思います。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

ユゴーを批判したゾラが世紀の傑作『レ・ミゼラブル』をどう見るだろうか考えてみた

ユゴーの詩人としての天賦の才は人々を陶酔させる。しかしユゴーはあまりに理想を語りすぎ、現実と乖離していると批判したゾラ。

今回の記事ではそんなユゴーの偉大なる作品『レ・ミゼラブル』ならばゾラはどんなことを言うのだろうかということを考えていきたいと思います。

ちなみに、私はゾラもユゴーも大好きです。大好きだからこそ正反対の二人についてここでじっくり考えてみようとこの記事を書いたのでした。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

レミゼの主人公ジャン・ヴァルジャンの意義~神々やキリストを象徴する世界文学史上に輝く英雄像

前回の記事ではレミゼのおすすめの参考書、ディヴィッド・ベロス著『世紀の小説 『レ・ミゼラブル』の誕生』をご紹介しました。

今回の記事ではその本の中でレミゼの主人公であるジャン・ヴァルジャンについて書かれた箇所を紹介していきます。ジャン・ヴァルジャンは世界文学史上、圧倒的な位置を占める英雄です。彼の存在は一体何を意味するのか、読者に何を伝えんがために存在するのか。そのことを今回の記事では考えていきたいと思います。

『レ・ミゼラブル』をもっと楽しむために

鹿島茂『「レ・ミゼラブル」百六景』~時代背景も知れるおすすめの最強レミゼ解説本!

この本はとにかく素晴らしいです。最強のレミゼ解説本です。

挿絵も大量ですので本が苦手な方でもすいすい読めると思います。これはガイドブックとして無二の存在です。ぜひ手に取って頂きたいなと思います。

また、当時のフランスの時代背景を知る資料としても一級の本だと思います。レミゼファンでなくとも、19世紀フランス社会の文化や歴史を知る上で貴重な参考書になります。

ディケンズイギリスの文豪ディケンズ

イギリスの大作家ディケンズおすすめ作品7選~『クリスマス・キャロル』など心温まる作品で有名な文豪

ディケンズの小説を読めば当時のイギリスの社会状況や、イギリス人のメンタリティーを知ることができます。

19世紀のイギリスといえば、産業革命も進み、イギリスの国力は世界を席巻するものでした。ですがその反面労働環境は悲惨を極め、経済格差は広がり、環境公害も起こっていました。

そんな社会の闇をディケンズは冷静な目で描きます。ですがそんな闇を描きつつも彼は持ち前のユーモアや善良なる救い手の力によって物語に光を差し込ませます。

この絶妙なバランス感こそディケンズ小説の面白さの秘訣なのではないかと思います。

シェイクスピア名作の宝庫・シェイクスピア

シェイクスピアおすすめ作品12選~舞台も本も面白い!シェイクスピアの魅力をご紹介

世界文学を考えていく上でシェイクスピアの影響ははかりしれません。

そして何より、シェイクスピア作品は面白い!

本で読んでも素晴らしいし、舞台で生で観劇する感動はといえば言葉にできないほどです。

というわけで、観てよし、読んでよしのシェイクスピアのおすすめ作品をここでは紹介していきたいと思います。

チェーホフロシアの大作家チェーホフの名作たち

チェーホフおすすめ作品10選~チェーホフは小説も面白い!戯曲だけにとどまらない魅力をご紹介!

強烈な個性で突き進んでいくドストエフスキーは良くも悪くも狂気の作家です。

それに対しチェーホフはドストエフスキーと違ってもっと冷静に、そして優しいまなざしで訴えかけてきます。

私たちを包み込んでくれるような穏やかさがチェーホフにあります。こうしたクールで優しい穏やかさがチェーホフの大きな特徴です。ぜひおすすめしたい作家です!