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プラハの歴史、文化を知るのにおすすめの本を一挙紹介!愛すべきプラハの尽きない魅力を紹介

目次

プラハの歴史、文化を知るのにおすすめの本を一挙紹介!愛すべきプラハの尽きない魅力

この記事ではチェコとプラハの歴史や文化、そしてその魅力を知るのにおすすめの本を紹介していきます。

私は2019年にプラハを訪れ、その魅力に見事にやられてしまった人間です。あまりの美しさ、あまりの居心地のよさにすっかりこの街に恋してしまったのでした。

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プラハのことをもっと知りたい。とにかくプラハにまた行きたい。私はそんな思いでプラハのことを再び学ぶことになりました。

この記事で紹介するのは様々な本を読んだ中でも、特に皆さんにお薦めしたい本です。これらの本を読めば必ずやもっともっとプラハの魅力を感じることになるでしょう。

中にはプラハの春やナチス・ソ連抑圧下の暗い時代を扱った本もありますが、こうした歴史を経て今のプラハがあるということを知ることで見えてくるものもあります。

表面上の美しさだけでなく、苦しい過去を背負いながらも文化や民族の誇りを守り続けたこの国の底力に私は惚れ込んだのでありました。

では、これより私のおすすめの本を紹介していきます。それぞれのリンク先ではより詳しくお話ししていきますのでぜひそちらもご覧ください。

では、早速始めていきましょう。

春江一也『プラハの春』

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春江一也『プラハの春』あらすじと感想~これを読めばプラハが好きになる! 「それにしても美しい。プラハはなぜこんなに美しいのか!」という世界をこの本では体感できます。この本を読めばまずプラハを好きになること請け合いです。プラハ好きはもっともっとプラハを好きになることでしょう。ぜひ読んでみてください! そして当時のプラハ情勢も知れる非常に優れた作品だと私は思います。

この作品は私にとって思い入れのある作品です。

私は2019年の3月から80日をかけて13カ国を巡る旅に出ました。そしてその中にチェコのプラハが目的地の一つとしてあったのです。そしてこの旅で出会った素晴らしい街達の中でも一番好きになったのがこのプラハだったのです。

私はこの旅に出る数か月前、「プラハに行くならこれを読んでおかないと」とこの作品を手に取っていたのでした。そしてこの本で語られるプラハの美しさに魅了されてしまったのです。この作品ではプラハの歴史や文化、その精神性が実に巧みに描かれています。私はこの作品を読んだからこそ現地でその魅力をより感じることができたのではないかと感じています。それほどこの作品はプラハの魅力を余すことなく伝えています。

私たち読者はこの小説を通して1967~8年当時のチェコが置かれた状況を知っていくことになります。私自身もこれを読んだ当時はソ連のことをほとんど知りませんでした。プラハの春という出来事すらも名前くらいしか聞いたことがなかったくらいです。ですが著者が物語の中で丁寧に解説してくれるのでその辺りの歴史が非常にわかりやすかったです。前知識がなくても十分この作品は楽しめます。いや、むしろそういう知識のない方ほど当時のチェコ情勢を知ることができて非常に興味深いと思います。

そして、この作品で一番印象に残っているのは何と言ってもこのセリフです。

それにしても美しい。プラハはなぜこんなに美しいのか!


集英社、春江一也『プラハの春』下巻P43

プラハはこの一言に尽きます!

私自身実際にプラハを訪れて何度この言葉が頭をよぎったことか!

これほど見事にプラハの魅力を言い当てた言葉がほかに存在するでしょうか。

ため息がでるほどの美しさ。そしてそのため息と共に、この言葉が思い出されるのがプラハなのです。

あぁ、また行きたいです、プラハ。本当に素晴らしい街でした。この本はそんなプラハの魅力を感じられる一冊です。ただ単に景色や建物が美しいとかそういう話ではなく、歴史や文化、精神性も含めたプラハの美しさ、それを味わうことができます。この小説はこれからプラハを訪れようとしている方には必読な一冊だと思います。ぜひおすすめしたいです。

春江一也『プラハの春』あらすじと感想~これを読めばプラハが好きになる!

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プラハの春 上 (集英社文庫)

プラハの春 上 (集英社文庫)

クンデラ『存在の耐えられない軽さ』

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クンデラ『存在の耐えられない軽さ』あらすじと感想~プラハの春以後の共産主義支配の空気を知るために 私がこの作品を読もうと思ったのは「プラハの春」以後のプラハの雰囲気を知るためでした。この作品ではプラハの知識人たちが負うことになった苦難の生活の雰囲気をリアルに知ることでできます。また、この作品の中盤以降は特にこうしたソ連による支配に対する著者の分析が小説を介して語られます。これはかなりの迫力で息を呑むほどです。

プラハの春やその後のソ連支配についてはこれまで当ブログでも紹介してきましたが、クンデラはまさしくその時代を生きた作家でした。

そしてこの作品はそんなプラハの春以後のプラハの雰囲気を知るための最適な作品のひとつとなっています。

この作品のあらすじを見ていきましょう。

本書はチェコ出身の現代ヨーロッパ最大の作家ミラン・クンデラが、パリ亡命時代に発表、たちまち全世界を興奮の渦に巻きこんだ、衝撃的傑作。「プラハの春」とその凋落の時代を背景に、ドン・ファンで優秀な外科医トマーシュと田舎娘テレザ、奔放な画家サビナが辿る、愛の悲劇―。

たった一回限りの人生の、かぎりない軽さは、本当に耐えがたいのだろうか?甘美にして哀切。究極の恋愛小説。


集英社、千野栄一訳『存在の耐えられない軽さ』裏表紙

私がこの作品を読もうと思ったのは「プラハの春」以後のプラハの雰囲気を知るためでした。そういう面ではこの作品はその空気感を強く感じることができます。

主人公のトマーシュ自身がプラハの春以後、職を追われ苦しい目に遭うことになります。プラハの知識人たちが負うことになった苦難の生活の雰囲気をリアルに知ることでできます。

また、この作品の中盤以降は特にこうしたソ連による支配に対する著者の分析が小説を介して語られます。これはかなりの迫力で息を呑むほどです。特に印象に残ったのが「第Ⅵ部 大行進」の章で語られるシーンでした。ここでは共産主義打倒キャンペーンを行う西側のパフォーマンスの俗悪さが暴露されます。

第二次世界大戦下のナチスによるプラハ占領の時も、1968年のプラハの春の時も、結局誰も助けてくれず、世界から見捨てられてしまった。今も西側は共産主義打倒のキャンペーンを謳って宣伝するも、結局自分たちのためのパフォーマンスでしかない。そんな痛烈な非難をこの章から感じられました。ここはかなり衝撃的です。これはプラハの春を体験し、亡命によって西側世界についても詳しいクンデラだからこそ書ける内容だなと感じました。

『存在の耐えられない軽さ』は「プラハの春」以後のプラハの雰囲気を感じられる作品でした。

クンデラ『存在の耐えられない軽さ』あらすじと感想~プラハの春以後の共産主義支配の空気を知るために

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存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)

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ローラン・ビネ『HHhH』

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まず最初に言っておきましょう。

これはものすごい作品です・・・!

この小説のことはうっすらとタイトルだけは知っていましたがまさかこんなにも面白い作品だったとは!

もっと早くに出会っておきたかったと心から思います。

この作品の大筋とその背景については訳者あとがきに次のように述べられています。

ハイドリヒはナチス・ドイツの悪名高きゲシュタポ長官にして、〈第三帝国でもっとも危険な男〉〈死刑執行人〉〈金髪の野獣〉などと呼ばれ、「ユダヤ人間題」の「最終解決」の発案者にして実行責任者として知られている人物である。ナチスによって保護領化されたチェコ(スロヴァキアは分断されて、名目的な独立を保った)総督代理にまで上り詰めた。

しかし、そこで彼は暗殺される。しかも、皮肉なことにナチの高官で暗殺された人物はこのハイドリヒだけだった。その暗殺を決行したのは、ロンドンに亡命したチェコ政府によって本国に投下されたパラシュート部隊員のヤン・クビシュとヨゼフ・ガブチーク。この暗殺計画を〈類人猿作戦〉と呼ぶ。

この暗殺計画の結末は、悲惨なものだった。作戦を決行した隊員たちが教会の地下納骨堂に追いこまれ、そこで水責めにあって死ぬ場面は、この小説を締めくくるもっとも緊迫した場面であると同時に、読者の度肝を抜く画期的手法で描かれている。しかし、悲惨な最期を遂げたのは当事者だけではない。この暗殺計画に関わり、犯人を匿ったという濡れ衣を着せられたリディツェ村の住人は、男たちは全員銃殺、女子供は収容所に送られたばかりでなく、住居もことごとく焼き払われたのである。

ユダヤ人のすべてを殲滅してしまうという発想、ナチ高官暗殺の報復として、村をまるごとひとつ、この地上から消してしまうという発想、そして、その発想のままに実行していくナチスという狂った装置。

「狂った装置」という表現が適切かどうかはわからない。重要なことはむしろ、このすべてが事実=史実だということである。


東京創元社、ローラン・ビネ、高橋啓訳『HHhH』 P386-387

当時の状況がまるで目の前に現れてくるかのような豊かな筆致で作者は物語を描いていきます。驚くほど読みやすく、情景がイメージしやすいです。あっという間に引き込まれてページをめくる手が止まらなくなります。

作者の独特な叙述方法は好みが別れるかもしれませんが、私はかなりぐっときました。感情移入しやすく、著者のこだわりが感じられます。

チェコの苦難といえばソ連時代の1968年のプラハの春をイメージしてしまいがちですが、チェコはその前にもナチスによって苦しい時代を経ています。この作品を読んでそうした時代のチェコにも改めて思いを馳せることになりました。

特にハイドリヒ暗殺の報復として、何の罪もない村を文字通り消滅させてしまったナチスの所業。このインパクトはかなりのものです。これまでもいくつかの本によってそのことは知ってはいましたが、やはり物語として語られるとその重みが全く違ってきます。

この作品も非常におすすめです。ものすごく面白いです。歴史を学ぶために手を取ったこの作品でしたが、そもそも小説としてのクオリティーが尋常ではありません。刺激的で面白い小説をお探しの方にもかなりぐっとくるものがあると思います。暗殺シーンや最後の戦闘シーンなんてもう映画のようです。手に汗握る描写です。これはぜひとも体感して頂きたいです。

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HHhH プラハ、1942年 (創元文芸文庫)

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大鷹節子『私はチェコびいき 大人のための旅案内』

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著者の大鷹節子さんは外交官夫人として世界中を行き来して生活していました。その実体験の中で語られるプラハの魅力がこの本で紹介されていきます。

そして実際に現地に長い期間滞在していた著者だからこそ知る「リアルなプラハ」を知ることができます。

冷戦時代のプラハは今とはまったく違った空気がそこにはありました。その時の生々しいエピソードや、そこからどのように今に至るまで変わっていったのか、そしてそもそもプラハはどのような歴史を経て成立しその文化はどのように育まれてきたかを私たちは学ぶことになります。

本のタイトルにある「大人のための旅案内」というのはまさしくこうした面を解説してくれるところに由来しています。

単に「プラハはきれい!」とか「こんな名物があります!」というだけではなく、その背後に流れている歴史と文化、人々のリアルな生活に眼差しを向けていく姿勢。これがこの本の素晴らしい所です。

ぜひぜひおすすめしたい1冊です!

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私はチェコびいき: 大人のための旅案内

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クラウス・ヴァーゲンバッハ『カフカのプラハ』

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クラウス・ヴァーゲンバッハ『カフカのプラハ』あらすじと感想~カフカゆかりの地巡りのお供におすすめ... カフカは何を「目の当たり」にしていたのか。それを知りたいと思うなら、プラハに行く他はないだろう。実際に旅立つのであれ、想像裡に遊ぶのであれ。プラハへの旅の読本でありツアーガイドでもある本書は、そのいずれの場合についても有能な伴侶となるべく構想されている。また家屋や街並みは可能な限り当時の写真を用いて再現した。(本文より)

カフカの作品について当ブログでも紹介してきましたが、不思議な世界観を持つカフカと彼の生きたプラハの街は切っても切れない関係です。この本はそんなカフカとプラハの街について書かれた本です。

このまえがきには、

「要するにカフカは何を「目の当たり」にしていたのか。それを知りたいと思うなら、プラハに行く他はないだろう。実際に旅立つのであれ、想像裡に遊ぶのであれ。プラハへの旅の読本でありツアーガイドでもある本書は、そのいずれの場合についても有能な伴侶となるべく構想されている。また家屋や街並みは可能な限り当時の写真を用いて再現した。」

と書かれていましたが、これがこの本の一番端的なまとめになります。

そして訳者あとがきでは「本書は凡百の旅行ガイドブックをはるかに凌駕するものとなった」とも書かれていました。

ものすごい絶賛ぶりですよね。たしかにこの本は並の本ではありません。写真や地図も豊富でさらにカフカの生涯やその性格、作品の特徴まで知ることができます。カフカファン必携の書であると私も思います。

そして訳者も最後に述べていますようにこの本の著者ヴァーゲンバッハのカフカ愛がこの本をこうした素晴らしい1冊にしているように思います。やはり愛がある人の筆はそうでない人のものとは全然変わってきますよね。「カフカを愛する人間が、カフカを愛する人のために書いた本」。そのようにもこの本は言えるのではないでしょうか。非常におすすめな1冊です。

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カフカのプラハ

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ヴラスタ・チハーコヴァー『プラハ幻景 東欧古都物語』

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この本は言葉に尽くせぬほど美しい街プラハの魅力とその秘密を余すことなく解説してくれる作品です。

そして驚きなのが、あの松本清張がこの本の紹介文を書いているということです。

ボヘミアの名は日本では早くから抒情的な連想をともなって知られている。

だがこの地へ日本人の訪間者は少なく、まとまった紀行文が出ていない。

著者はプラハ生れの女性ジャーナリストで、東京に長く生活したこともあって、日本人の感情性格を親友のように理解している。

この本には、プラハを中心に「霧の多い国」から生れたファンタジーに富むさまざまな説話が語られている。

未知のボヘミアの神秘を、著者は近代感覚で表現する。

その流麗な文章に、だれもがこの国のとらわれびととなろう。

作家 松本清張


新宿書房、ヴラスタ・チハーコヴァー、村山恒夫訳『プラハ幻景 東欧古都物語』より

この紹介文のなんと味わい深いこと・・・!

この本は写真やイラストも豊富で、読んでいてとても好奇心がそそられる内容となっています。

チェコをもっともっと知りたい方にとてもおすすめな1冊です。かなりディープなプラハを知ることができる作品です。

ヴラスタ・チハーコヴァー『プラハ幻景 東欧古都物語』プラハはなぜこんなにも美しいのか

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新版 プラハ幻景: 東欧古都物語

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ヤン・ヴェーニグ『プラハ音楽散歩』

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この本は音楽の都プラハの歴史と、そのゆかりの地を紹介していくガイドブックになります。

プラハの音楽家といえばスメタナやドボルジャークが真っ先に思い浮かびますが、プラハはこの二人だけではありません。

有名なところではプラハとモーツァルトの関係性などが挙げられますが、ベートーヴェンやリスト、ワーグナー、チャイコフスキーなどの大御所たちもこのプラハにはゆかりがあります。

しかもこの本を読んでいて驚いたのですが、この本ではものすごい数の音楽家が出てきます。誰もが知る有名どころだけではなく、プラハ音楽の歴史を紡いできたたくさんの人々の存在も知ることができます。

写真やイラストも豊富で、現地の姿をイメージしながら読むことができるので非常に興味深かったです。

そして何と言ってもありがたいのは、イラストで描かれた地図が挿入されている点です。

この地図を見れば音楽家ゆかりのスポットや建物の位置関係が一発でわかります。これは便利です。

音楽に興味のある方にはぜひおすすめしたい1冊です。かなり詳しく書かれているのでディープなプラハを知ることができます。

音楽の都プラハの歴史と音楽家ゆかりのスポットを知るのにおすすめ!ヤン・ヴェーニグ『プラハ音楽散歩』

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プラハ音楽散歩

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ひのまどか『スメタナ―音楽はチェコ人の命!』

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ひのまどか『スメタナ―音楽はチェコ人の命!』あらすじと感想~『モルダウ』で有名なチェコ音楽家のおす... この伝記は非常におすすめです。本紹介に「全6曲の『わが祖国』をはじめ、耳の病に苦しみつつも大きな成功を得たスメタナの前向きな生きる姿を感動的に描く」とありますように実際私もうるっと来てしまいました。これは素晴らしい伝記です。ぜひぜひ読んで頂きたい逸品です!この本に出会えて本当によかった!!最高です!!

スメタナといえば『モルダウ』!この曲は誰もが知る名曲ですよね。

私もこの曲が大好きです。

2019年にプラハを訪れた時も、この曲を聴きながらモルダウ(ヴルタヴァ川)を眺めて思わず泣いてしまったのを覚えています。

この曲には何度となく泣かされてきました。旅の節目節目でこの曲を聴き、その度に感情が揺さぶられて涙が出てしまいました。今聴いても泣いてしまいそうです。

そんな『モルダウ』でしたが、正直私はスメタナその人についてはほとんど何も知りませんでした。曲自体は知ってはいても、その背景となるものが何もわからなかったのです。(それでも泣けてしまうというのがこの曲のすごいところですよね)

この本を読んだきっかけはチェコ文化への興味からでした。そしてその過程でよりチェコのことを知りたいという思いがますます強くなり、プラハといえばやはり『モルダウ』、スメタナだなと感じ、この本を手に取ってみたのでありました。

その結果はもう大当たり!素晴らしい伝記と出会うことになりました!『スメタナ―音楽はチェコ人の命!』。これはいい本です!

読んでいてすぐに引き込まれました。著者のひのまどかさんの素晴らしい語り口。まるで映画を観ているかのようにテンポよくスメタナの劇的な生涯が語られていきます。

この伝記は非常におすすめです。商品紹介に「全6曲の『わが祖国』をはじめ、耳の病に苦しみつつも大きな成功を得たスメタナの前向きな生きる姿を感動的に描く」とありましたように実際私もうるっと来てしまいました。これは素晴らしい伝記です。

ひのまどか『スメタナ―音楽はチェコ人の命!』~『モルダウ』で有名なチェコ音楽家のおすすめ伝記!

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スメタナ: 音楽はチェコ人の命! (作曲家の物語シリーズ 17)

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黒沼ユリ子『ドヴォルジャーク―わが祖国チェコの大地よ』

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チェコの大作曲家といえばスメタナとこのドヴォルジャークが浮かんできます。

ですがスメタナの『モルダウ』はすぐに思い出せるのに、ドヴォルジャークの曲は正直なかなかイメージできませんでした。

そんな私にとってこの伝記はドヴォルジャークの生涯を楽しみながら詳しく知ることができる非常にありがたいものでした。

この解説動画にはいつもお世話になっているのですが、ドヴォルジャークの特徴やその代表曲も知ることができるのでおすすめです。恥ずかしながら、この動画の14分あたりの『新世界』の音楽を聴いたときに「あっ、これが『新世界』なのか!」と驚きました。

この伝記では当時の時代背景もたくさん説かれます。やはり音楽もそれだけで存在するのではなく当時の政治、経済、国際情勢の影響を受けます。しかもその土地土地の文化や歴史、民俗性などももちろん関わってきます。弾き手がいて、聴き手がいる。その相互の関係なくして音楽が広がることはありえません。

ですので音楽と時代背景を一緒に学ぶことは非常に重要なことになります。

これは音楽だけではなく、文学も絵も彫刻も、そして宗教も一緒です。それ単体で生まれてくることはありません。必ず当時の時代背景をベースにして生まれてきます。

私は僧侶として仏教、宗教を学ぶ時に「宗教は宗教だけにあらず」という考え方を大切にしています。そしてこの伝記シリーズを読んで改めて「音楽も音楽だけにあらず」ということを感じさせられたのでした。

この伝記はドヴォルジャークの桁違いの生涯を知るだけではなく、当時の時代背景も知ることができるので非常におすすめです。

黒沼ユリ子『ドヴォルジャーク―わが祖国チェコの大地よ』チェコの大作曲家の生涯を知るのにおすすめ!

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モーツァルトはオーストリアのザルツブルクで生まれ、幼いころから神童としてヨーロッパ中を駆け巡り、生涯多くの名曲を生み出した天才中の天才です。

この本はそんなモーツァルトの生涯をわかりやすく知ることができる素晴らしい一冊です。

そしてこの記事のタイトルにもありますようにモーツァルトはプラハの街ゆかりの作曲家でもあります。主な拠点はオーストリア、特にウィーンでしたが、彼は大人になって父のサポートから離れると、社会人としてうまく立ち回ることがまったくできませんでした。音楽に関しては天才中の天才でも、世渡りに関しては彼は子供のままだったのです。

せっかくお金を稼いでも湯水のごとく消えていき、結婚相手との生活もうまくいかず、無理な生活に心身は疲弊し借金に苦しめられる日々・・・

神童としてあれほどもてはやされていたのが嘘のような落ちぶれ方でした。ウィーンで彼は行き詰ってしまったのです。

しかし、そんな時に手を差し伸べてくれたのがプラハだったのでした。

プラハの人々は熱狂的にモーツァルトを迎えます。

そしてそのことに感激したモーツァルトは次のオペラの新作をプラハで公演することを約束します。

そうして発表されたのがあの『ドン・ジョバンニ』だったのでした。

また、モーツァルトに関しては『アマデウス』という有名な映画があります。

かなり衝撃的な結末を迎えるこの映画ですが、実はこの映画、プラハでロケが行われています。

現代でもなおプラハとモーツァルトのつながりを感じさせられます。

プラハとモーツァルトのつながりも知れるこの伝記は非常におすすめです。

モーツァルトとプラハの関係とは~波乱の生涯を知るのにおすすめの伝記!ひのまどか『モーツァルト―美しき光と影―』

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モーツァルト: 美しき光と影 (作曲家の物語シリーズ 10)

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薩摩秀登『プラハの異端者たち』あらすじと感想~15世紀プラハのヤン・フスによる宗教改革について学ぶ... ヤン・フスは1517年のルターの宗教改革に先立つことおよそ100年前にプラハで宗教改革を始めた人物です。この本ではそんなフスの宗教改革の内容やその前後のチェコの歴史を詳しく見ていきます。

ヤン・フスについては2019年に私がプラハを訪れた時の記事「プラハの偉人ヤン・フス~宗教改革の先駆けと免罪符 チェコ編⑧」でもお話ししました。

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プラハの偉人ヤン・フス~宗教改革の先駆けと免罪符 チェコ編⑧ 皆さんは宗教改革といえば誰を思い浮かべるでしょうか。 おそらく、多くの人がマルティン・ルターを思い浮かべることと思います。 そのルターがドイツで宗教改革を始めたと言われているのが1517年。 ですが、もしこれに先立つことおよそ100年。すでにここプラハで宗教改革が行われていたとしたら皆さんはどのように思われるでしょうか。 歴史の教科書ではこのことはほとんど触れられませんが、宗教史上、このことは非常に重要な出来事として知られています。 そしてその立役者となったのが、今回ご紹介するヤン・フスという人物なのです。

ヤン・フスは1517年のルターの宗教改革に先立つことおよそ100年前にプラハで宗教改革を始めた人物です。

フスについては上の記事でお話ししていますのでこの記事では詳しくはお話ししませんが、薩摩秀登著『プラハの異端者―中世チェコのフス派にみる宗教改革―』ではかなり詳しくフスの宗教改革について知ることができます。

この本ではチェコの歴史を知る上で非常に興味深い事実をたくさん学ぶことができます。

ヤン・フスの宗教改革に興味のある方、チェコの宗教や文化、メンタリティーに関心のある方にもぜひおすすめしたい1冊です。

薩摩秀登『チェコの異端者たち』~15世紀プラハのヤン・フスによる宗教改革とは

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プラハの異端者たち: 中世チェコのフス派にみる宗教改革 (叢書歴史学への招待)

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『「連帯」10年の軌跡 ポーランド・おしつぶされた改革 チェコスロバキア 』

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『「連帯」10年の軌跡 ポーランド・おしつぶされた改革 チェコスロバキア 』あらすじと感想~プラハの春... この本は冷戦末期のポーランド情勢とプラハの春に特化した本で、全270ページある中でそれぞれがちょうど半々ほどで語られます。 プラハの春についてだけで100頁以上も解説してくれる本は意外と数が少なく、こうした充実した解説は非常にありがたいものでした。

この本は『NHKスペシャル 社会主義の20世紀』というシリーズ物の第三巻で冷戦末期のポーランドの反ソ運動と、1968年に起こったチェコのプラハの春事件について書かれた作品です。

私がこの本を手に取ったのはプラハの春について解説されたものを探していたからでした。

この本は冷戦末期のポーランド情勢とプラハの春に特化した本で、全270ページある中でそれぞれがちょうど半々ほどで語られます。

プラハの春についてだけで100頁以上も解説してくれる本は意外と数が少なく、こうした充実した解説は非常にありがたいものでした。

そして、単に1968年のプラハの春だけでなくそれに至る前段階の解説もわかりやすく、なぜプラハは独特な社会主義体制に進もうとしたのか、そしてなぜソ連はそれを徹底的に潰そうとしたかがよくわかります。歴史の流れを丁寧に追ってくれるので事件の背景を掴むのに非常に適しています。そしてその後の1989年のビロード革命へと至る道も知れるのでプラハの春の前後までしっかりカバーされています。

写真も豊富で当時の様子もイメージしやすく、プラハの春の概要を知るにはうってつけの一冊となっています。

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ジョセフ・クーデルカ『プラハ侵攻1968』あらすじと感想~傑作写真集!プラハ市民はいかに戦車と向き合... この本は写真家ジョセフ・クーデルカによるソ連のプラハ侵攻の様子を収めた写真集です。 美しいプラハの街に大量の戦車と完全武装の軍人たちが押し寄せ、武力で制圧。 これにより、抑圧からの自由を求めたプラハの春は完全に終焉を迎えることになってしまいました。 その緊迫したプラハ情勢をリアルに体感できるのがこの作品です。

この本は写真家ジョセフ・クーデルカによる、ソ連のプラハ侵攻の様子を収めた写真集です。

美しきプラハの街に大量の戦車と完全武装の軍人たちが押し寄せ、武力で制圧。

これにより、抑圧からの自由を求めたプラハの春は完全に終焉を迎えることになってしまいました。

その緊迫したプラハ情勢をリアルに体感できるのがこの作品です。

そしてこの本では249枚の写真が掲載されています。

そのどれもが衝撃的な写真です。

ページをめくる度に私はぞわっとした寒気が全身に走り、鳥肌が立ちました。これは誇張ではありません。それだけここに掲載されている写真は衝撃的です。

特に、戦車と向かい合うプラハ市民の写真は言葉を失ってしまうほどです。ただただ呆然とするしかありません。

この事件は1968年に起きたものです。今から50年ちょっと前の話です。たった50年前のプラハでこんなことが起きていたのかと。あの美しいプラハのど真ん中を戦車が行進し、武装した軍人がプラハ市民に銃口を向けている・・・そしてそれに対し暴力ではなく、言葉、非暴力によって抵抗しようとするプラハ市民。その姿にとにかく心が震えます・・・

この作品では写真だけでなく、プラハの春とは何だったのか、なぜソ連軍の侵攻が起こったのか、そしてプラハ市民がいかに戦車に立ち向かったのかという解説も聞くことができます。この解説も頗るわかりやすく、不条理な暴力に対してプラハ市民がいかに勇敢に「言葉」や「人間性」で立ち向かったかを知ることができます。

この本は驚くべき事実を私たちに教えてくれます。私は非暴力で抵抗を続けたプラハの人々の勇気、文化、人間性に心から敬意を抱きました。読んでいて泣きそうになるほど、私は心打たれました。

ここに掲載されている写真は驚くべきパワーを持っています。その衝撃をぜひ皆さんにも感じて頂けたらと思います。

なかなか入手しにくい本ではありますが、中古本としてや、大きな図書館などでは置いているかもしれません。もし見つけたらぜひ手に取って頂きたいと思います。これは絶対におすすめしたい1冊です。

ジョセフ・クーデルカ『プラハ侵攻1968』傑作写真集!プラハ市民はいかに戦車と向き合ったのか!

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ジョセフ・クーデルカ プラハ侵攻 1968

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ヴィクター・セベスチェン『東欧革命1989 ソ連帝国の崩壊』

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この作品の著者ヴィクター・セベスチェンは当ブログでも何度も紹介してきた作家です。

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彼の作品はとにかく読みやすく、面白いながらも深い洞察へと私たちを導いてくれる名著揃いです。そんなセベスチェンによるソ連崩壊の過程を追ったドキュメント作品がこの『東欧革命1989 ソ連帝国の崩壊』です。

彼の『レーニン 権力と愛』という作品においては上のリンクにもありますように「『レーニン 権力と愛』を読む」という題で15回以上にわたって本の内容をじっくりと読んでいきました。それほどこの作品は面白く、私にとって興味深い内容が満載だったのですが、今回の『東欧革命1989 ソ連帝国の崩壊』もそれに劣らぬ面白さでした。

今回も「『東欧革命1989 ソ連帝国の崩壊』を読む」という形でじっくり記事を更新していきたいところだったのですがあまりに分量が多くなり、しかも内容が多岐にわたるということで今回は断念せざるをえません。ただ、それをしたいと思うほどこの作品が魅力的であることはぜひお伝えしたいです。

この本の中でもプラハ事情が詳しく書かれます。セベスチェン節で説かれる物語は読んでいて時間を忘れるほどのめり込んでしまいます。ものすごく面白い本です。ぜひこの本もおすすめしたいです。

ヴィクター・セベスチェン『東欧革命1989 ソ連帝国の崩壊』共産圏崩壊の歴史を学ぶのにおすすめ!

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東欧革命1989: ソ連帝国の崩壊

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V・ハヴェル『力なき者たちの力』

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V・ハヴェル『力なき者たちの力』あらすじと感想~チェコ大統領による必読エッセイ~知らぬ間に全体主義... この本は衝撃的な1冊です。私が今年読んだ本の中でもトップクラスのインパクトを受けた作品でした。元々プラハの春に関心を持っていた私でしたが、この本を読み、あの当時のプラハで何が起こっていたのか、そしてそこからどうやってソ連圏崩壊まで戦い、自由を勝ち取ったのかという流れを改めて考え直させられる作品となりました。

まず言わせてください。この本は衝撃的な1冊です。私が昨年読んだ本の中でもトップクラスのインパクトを受けた作品でした。元々プラハの春に関心を持っていた私でしたが、この本を読み、あの当時のプラハで何が起こっていたのか、そしてそこからどうやってソ連圏崩壊まで戦い、自由を勝ち取ったのかという流れを改めて考え直させられる作品となりました。

この本はコロナ禍で混乱を極め、生きにくい世の中となってしまった日本においても非常に重要な視点を与えてくれます。今こそこの本が評価されるべき時です!

ヴァーツラフ・ハヴェルは元々劇作家でありましたが、後にチェコの大統領となった人物です。

ハヴェルはプラハの春も経験し、一貫してソ連の介入や自由を抑圧する全体主義への抵抗を示していました。その活動の根本思想ともいうべきものがこの『力なき者たちの力』で書かれることになります。

この記事ではハヴェルが述べんとしたことを一部でありますがじっくりと見ていきます。

何度も言わせて頂きますが、この本は今こそ読まれるべき本です!名著中の名著です!ぜひ手に取って頂きたい作品です。

驚異の名著!V・ハヴェル『力なき者たちの力』チェコ大統領による必読エッセイ~知らぬ間に全体主義に加担する私たち

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力なき者たちの力

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V・ハヴェル『ジェブラーツカー・オペラ〈乞食オペラ〉』

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V・ハヴェル『ジェブラーツカー・オペラ〈乞食オペラ〉』あらすじと感想~プラハの春以後の空気を知るの... 劇作家にしてチェコ大統領であるヴァーツラフ・ハヴェルの代表作『ジェブラーツカー・オペラ』 作品そのものももちろん面白いのですが、秀逸なのはこの本に書かれている解説です。 プラハの春以後の空気を掴むのに非常におすすめな1冊です!ぜひこの本がもっと世に広まることを願っています。

ヴァーツラフ・ハヴェルは日本ではあまり知られていませんし、その作品となるとさらに知名度は小さくなってしまいます。これまで当ブログでもプラハの春やハヴェルのことについて紹介してきましたが、やはりそれはあまりに惜しいことだと思います。ハヴェルはもっともっと注目されるべき人物です!

ハヴェルの思想、そして劇作品に込められたものは現代日本を生きる私達にとってあまりに巨大な意味があります。

そしてこの本はそのことを感じるのに最適な作品となっています。

『ジェブラーツカー・オペラ〈乞食オペラ〉』という作品そのものももちろん面白いのですが、秀逸なのはこの本に書かれている解説です。この解説を読めばこの時代のプラハで何が起こっていたのか、ハヴェルとはどんな人物なのか、そしてハヴェルは何を思い、何を私達に伝えようとしているのかがとてもわかりやすく述べられます。

この本はとにかく素晴らしいです。プラハの春を知る上でも必須文献と言ってもいいのではないでしょうか。

V・ハヴェル『ジェブラーツカー・オペラ〈乞食オペラ〉』プラハの春以後の空気を知るのに必読の傑作劇!

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ジェブラーツカー・オペラ <乞食オペラ>

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トム・ストッパード『ロックンロール』

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トム・ストッパード『ロックンロール』あらすじと感想~クンデラやハヴェルに影響を受けた名作劇 トム・ストッパードの『ロックンロール』はプラハの二大作家ミラン・クンデラとヴァーツラフ・ハヴェルの二人の論争と、さらには抑圧下のプラハの雰囲気を絶妙に表現しています。 プラハの春についてもっと知りたい方、ハヴェルやクンデラについてもっと知りたい方にはぜひおすすめしたい作品です。

この作品はチェコ生まれの劇作家トム・ストッパードによる劇作品で、日本でも2010年に市村正親さんを主演に迎えて公演されています。

トム・ストッパードはチェコスロバキアに生まれるもナチスの侵略で故郷を離れ、そこから最終的にイギリス人となります。

ですので故郷のチェコスロバキアは彼にとって非常に重要なものでありました。そんな彼がソ連に抑圧されたプラハを描いたのがこの『ロックンロール』という作品になります。

実はこれまでで紹介したチェコの大統領ヴァーツラフ・ハヴェルやミラン・クンデラの作品に彼は強い影響を受けていて、本作はこの二人なくしてはありえない作品となっています。

プラハの春についてもっと知りたい方、ハヴェルやクンデラについてもっと知りたい方にはぜひおすすめしたい作品です。

トム・ストッパード『ロックンロール』あらすじと感想~クンデラやハヴェルに影響を受けた名作劇

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トム・ストッパード (2) ロックンロール ((ハヤカワ演劇文庫 27))

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番外編~「Reduta Jazz Club」を訪ねて~プラハのおすすめ老舗ジャズクラブーソ連抑圧時代にもチェコ文化を発信し続けた伝説的クラブ

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「Reduta Jazz Club」を訪ねて~プラハのおすすめ老舗ジャズクラブ!ソ連抑圧時代にもチェコ文化を発信... 2019年私がプラハで訪れた「Reduta Jazz Club」 私がここを訪れたのは、ネットでここが老舗でおすすめなジャズクラブだという情報を見たからでした。そのレドゥタがチェコの歴史を語る上でものすごい役割を果たしていたとは本当に驚きました。 この記事ではそんなレドゥタのレポをご紹介していきます

当ブログではチェコの大統領になった劇作家ヴァーツラフ・ハヴェルの『ハヴェル自伝』を紹介しました。

そしてその本の中には、ある「ジャズクラブ」のことが書かれていました。その箇所を読んだ時、私はかなり驚きました。

と言うのも、2019年私がプラハを訪れた時にたまたま立ち寄ったのがそのジャズクラブ「Reduta Jazz Club」だったのです。(以下レドゥタと呼びます)

私がレドゥタを訪れたのは、ネットでここが老舗でおすすめなジャズクラブだという情報を見たからでした。そのレドゥタがチェコの歴史を語る上でものすごい役割を果たしていたとは本当に驚きました。

というわけで、この記事ではその有名な老舗ジャズクラブ「レドゥタ」についてご紹介していきます。ぜひプラハに行かれる際の参考にして頂けると幸いです。

Reduta Jazz Clubを訪ねて~プラハのおすすめ老舗ジャズクラブーソ連抑圧時代にもチェコ文化を発信し続けた伝説的クラブ

おわりに

愛すべきプラハ・・・

プラハは知れば知るほど好きになる街です。

この記事の前半では読めばプラハが好きになるような、そんな明るい本をメインに紹介しました。一部暗い歴史を語った本もありますが、プラハの魅力がストレートに描かれているという点では間違いはないと思います。

そして後半ではプラハが経験してきた厳しい過去についての本がずらりと並んでいます。

これらを読むとたしかに苦しい気持ちになります。ですが、その暗い歴史があるからこそ、今のプラハがあるというのも事実です。

私がプラハにこんなにも惚れ込んだのも、そうした暗い影を背負いつつも、文化の力で大国に挑み続けたチェコの歴史があるからこそだと思います。

これは現地に行って本当に体感したのですが、プラハは他の街とは何かが違うんです。これは皆さんも行けばきっとわかると思います。ただ単にきれいだとか、歴史的な建造物があるとかそういう次元の話ではないのです。それを超えた何かがこの街にはあります。

これは私の直感ですがプラハの文化は日本人にもきっと馴染むものがあると思います。ここで具体的にそれを説明することはできませんが、プラハに接する機会があればそれはきっと感じられるだろうと思います。

このブログが皆さんにとってチェコやプラハと少しでも接する機会になれたならばとても嬉しく思います。

あぁ、この記事を書いているだけでまたプラハに行きたくなってきました。海外旅行に行くならプラハは非常におすすめです。

以上、「プラハの歴史、文化を知るのにおすすめの本を一挙紹介!愛すべきプラハの尽きない魅力」でした。

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この記事を書いた人

真宗木辺派函館錦識寺/上田隆弘/2019年「宗教とは何か」をテーマに80日をかけ13カ国を巡る。その後世界一周記を執筆し全国9社の新聞で『いのちと平和を考える―お坊さんが歩いた世界の国』を連載/読書と珈琲が大好き/

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