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北条時政ゆかりの願成就院で若き運慶の傑作『阿弥陀如来坐像』を見る!

願成就院
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【親鸞伝の旅】北条時政ゆかりの願成就院で若き運慶の傑作『阿弥陀如来坐像』を見る!

運慶の仏像を見るならぜひとも行ってみたい場所がありました。

それが伊豆の願成就院です。

このお寺は1189年にあの北条時政が建立したお寺になります。

北条時政と言えば源頼朝と結婚した北条政子の父でもあります。

そして北条時政といえば、近年の大河ドラマでも大活躍した人物でもあります。

私も三谷幸喜さんの『鎌倉殿の13人』が大好きなのですが、やはり北条時政と言えば田舎の気のいいおじさんというイメージがあります。

坂東武者ということで、京都の貴族とは違う素朴な人柄が託されやすい人物の筆頭がこの北条時政なのではないでしょうか。

ですが野口実著『北条時政』を読めばそんなイメージが決定的に覆されることになります。私もこの本を読んで驚きました。北条時政だけでなく、坂東武者のイメージそのものすら私達は再考を迫られています。坂東武者はただの荒々しい田舎武者ではなかったのです。

また、時政は京都とも深いつながりがあり、所領がなくとも交通の要所に位置した関係でかなりの情報を手に入れることができる存在でした。さらに物資の流通にも関わっており、従来の畑作業をする武士のイメージとは異なり、所領以外からの収益も得ていたことが明らかにされています。

そうです、もはや「単なる気のいいおやじさん」のレベルをはるかに超えた有能な人物こそ北条時政だったのです。

そして、そんな北条時政が建立したのがこの願成就院であり、ここに安置されている国宝五仏を造ったのが何を隠そう、運慶なのでありました。

こちらが願成就院の境内になります。この周辺ものどかな雰囲気で、当時の様子をなんとなく感じられる空気でありました。

北条時政のお墓もあります。私もお参りさせていただきました。

そしてこのお堂の中に運慶作の国宝仏像5体が安置されています。

そのひとりひとりのお姿はこちらの願成就院公式ページで見て頂きたいのですが、私が特に注目したいのが『阿弥陀如来坐像』です。

こちらはこのお寺の御本尊になりますが、これが運慶の東国での初の作品だとされています。しかも若き運慶の初期の作品だということで、非常に貴重な仏さまとなっています。

そして私もこのお堂に入ってじっくりとこの仏さまと対面したのですが、まず驚いたのはそのふくよかさです。

太っているというわけではないのです。ですが、内側からぱんぱんに膨らんでくるような、そんな強力な圧、エネルギーをこの仏さまから感じました。

こうした強力なエネルギー体としての彫刻は、関東の武士の気質に合わせたとも言われますが、その真偽は私にはわかりません。ですが、このぱんぱんに膨らんでくるようなこの圧は独特です。

以前の記事でも六波羅蜜寺の『地蔵菩薩坐像』を紹介しましたが、それよりもはるかに粗削りなエネルギーを感じました。

いずれにせよ、この願成就院の『阿弥陀如来坐像』は強烈です。このぱんぱんさは非常に印象に残っています。若き運慶のはつらつとしたエネルギーを感じられる仏像だと言えましょう。

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この記事を書いた人

2019年「宗教とは何か」をテーマに80日間で13カ国を巡り、その旅をもとにした世界一周記を全国9紙で連載。
現在は北海道新聞「みなみ風」で『インド・スリランカ仏跡紀行』を連載中。

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