2022年5月

クラシック・西洋美術から見るヨーロッパ

『VS.フェルメール 美の対決 フェルメールと西洋美術の巨匠たち』比べて感じる名画の魅力!

この作品はタイトル通り、フェルメールと各国の名画を並べて鑑賞し、それぞれの魅力や特徴を見ていこうという作品になります。

この人の作品はどこが魅力的なのか、ただ漠然と眺めるだけでは見えてこないものが他作品と比べて観ることで浮き上がってくる。

そうした体験をこの本では味わっていくことになります。

雑誌大の割と大き目なサイズの本で、名画たちがカラーでどかーんと見開きで並べられているのはとてもありがたいです。

クラシック・西洋美術から見るヨーロッパ

『中野京子と読み解く フェルメールとオランダ黄金時代』時代背景と歴史も学べるおすすめ解説書!

この本では様々な観点からフェルメールの生きた時代を見ていきます。

そしてフェルメールの絵だけでなく、ほかの画家による絵も参考にしていくところも特徴的です。

絵の解説に加えて時代背景や当時の出来事が語られていくのですが、面白くてあっという間に読み終わってしまいました。これは素晴らしい本です。読みやすさも抜群です。

ぜひぜひおすすめしたい作品です!フェルメール入門にもうってつけな作品となっています。

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『コサック』あらすじと感想~カフカースの圧倒的美しさを描いたトルストイの傑作中編!あの『戦争と平和』にも直結

『コサック』はトルストイのカフカース体験の集大成とも言える作品です。

カフカースの美しさをここまで表現するトルストイにはただただ脱帽するしかありません。

『コサック』はあの大作『戦争と平和』にも直接繋がっていく非常に重要な作品となっています。

文豪トルストイのスタイルが定まる記念碑的な作品とも言えるかもしれません。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスのパリでの矛盾に満ちた私生活「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(35)

前回の記事の最後でエンゲルスの理想が「労働者にもっと貧しく、どん底にいてほしかった」というものだったということをお話しました。

そしてマルクス・エンゲルスが人々の生活が悪くなればなるほど喜ぶような節を見せるのに対し、私が違和感を感じていたこともお話ししました。

彼らははたして本当に労働者のために動いているのだろうか?そう思わざるをえない行動を彼らはこの後も取り続けます。そのひとつの例が今回紹介する箇所になります。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスの理想が「労働者にはもっと貧しく、どん底にいてほしかった」という現実「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(34)

今回の記事ではマルクスとエンゲルスの思想において決定的に重要な指摘がなされます

マルクス・エンゲルス関連の様々な本を読んできて、私が薄々感じていた違和感をはっきりと言葉にしてくれたのが今回読んでいく箇所になります。

ぜひ読んで頂きたい内容となっています。

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『セヴァストーポリ物語』あらすじと感想~クリミア戦争の最激戦地で戦ったトルストイの戦場ルポ

トルストイはあのクリミア戦争に従軍しています。そしてそこでの体験をルポ的に書いたもの、そしてそこからフィクションと結びつけて小説化したものが今作『セヴァストーポリ物語』になります。

天才的な芸術家トルストイによって描かれる戦争の実態はすさまじいものがあります。戦場ルポの先駆けという側面もあったこの作品が発表後すぐに大絶賛されたのもわかる気がしました

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

マルクス『哲学の貧困』とプルードン批判「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(33)

プルードンはフランスで活躍した社会主義思想家です。ロシアの革命家バクーニンや、ゲルツェンなどともつながりがあった人物として知られています。

マルクス・エンゲルスも当初は彼の思想に感銘を受けていたのですが、例のごとく、彼らは仲違いし批判し合うことになります。

そしてマルクスが出版したのが『哲学の貧困』というプルードン批判の書だったのでした。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

即時の武力革命を否定していたマルクス・エンゲルス「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(32)

マルクス・エンゲルスは武力革命も辞さなかったというイメージがありますが、1845年から48年段階では労働者がいきなり武力革命を起こすというやり方は認めていませんでした。

マルクス思想の参考書で「マルクスは武力革命に反対だった」という解説がなされるのは、ここに依拠しているのでしょうか。たしかにブルジョワ社会が成熟するまでは労働者による武力革命に反対していたかもしれませんが、彼らが生涯にわたってずっと武力革命に反対していたかは別問題です。この件も今後注意して伝記を読んでいかなければなりません

ロシアの巨人トルストイ

トルストイ『吹雪』あらすじと感想~カフカースからの道中、危うく凍死しかけた実体験から生まれた傑作!ツルゲーネフも大絶賛!

『吹雪』はあのツルゲーネフにも大絶賛された作品でした。ツルゲーネフはトルストイより10歳年上で、この時にはすでにツルゲーネフはロシア文壇のトップに君臨していました。

そのツルゲーネフからここまで絶賛されるというのはやはりトルストイは只者ではありません。作家デビューから数年でここまでの表現力を発揮する彼の天才ぶりには驚くしかありません。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

『ドイツ・イデオロギー』~観念論から唯物論へーマルクスのユートピアとは「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(31)

この記事ではマルクス・エンゲルスが共同で執筆した『ドイツ・イデオロギー』についてお話ししていきます。

上部構造、下部構造というよく聞く言葉もここから出ています。

そしてこの作品においてマルクス・エンゲルスは革命は歴史を変えるためには必要であると結論したのでした

また、マルクス・エンゲルスの思想を考える上で非常に重要なポイントが出てきます

1845年段階でマルクスとエンゲルスが構想した共産主義世界のユートピアがここで語られるのでありました