イスラム教

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

岩根圀和『スペイン無敵艦隊の悲劇』~アルマダ海戦や海賊ドレイク、スペインの没落を知るのにおすすめ!

この作品は有名なスペイン無敵艦隊が敗北したアルマダの海戦の流れを詳しく追っていく作品です。

イギリスがスペイン無敵艦隊を1588年に破り、それによってスペインは没落、イギリスが海上覇権を握ったきっかけとされるこの海戦。

スペイン無敵艦隊の撃破は上の絵にありますように、有名な海賊ドレイクの活躍やイギリス艦隊の華々しい勝利として語られがちですが、実はこの海戦はそのようなシンプルな筋書きではなかったということをこの本では知ることになります。

『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスとのつながりも興味深かったです

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

モンタルボ『エスプランディアンの武勲 続アマディス・デ・ガウラ』あらすじと感想~ドン・キホーテ憧れの騎士アマディスの息子の物語

前回の記事「モンタルボ『アマディス・デ・ガウラ』あらすじと感想~ドン・キホーテを狂わせた騎士道物語の傑作!」ではドン・キホーテが正気を失うきっかけとなった騎士道物語『アマディス・デ・ガウラ』をご紹介しました。

そして今作『エスプランディアンの武勲 』はその続編ということになります。

主人公は前作の主人公アマディス・デ・ガウラの嫡男エスプランディアンです。

ドン・キホーテファンならば読む価値は間違いなくあります。

あの好漢エスプランディアン殿がどのようなお方だったのかがわかりとても嬉しくなります。

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

モンタルボ『アマディス・デ・ガウラ』あらすじと感想~ドン・キホーテを狂わせた騎士道物語の傑作!

まさにドン・キホーテファンにはたまらない作品が今作『アマディス・デ・ガウラ』になります。私もこの本を手にしてニヤニヤが止まりませんでした。

実際私もこの本を読んでみたのでありますが、ドン・キホーテがはまるのもむべなるかなの名作です。作中で司祭が「この種の書物では唯一最良の物」というのもわかる気がしました。

「ほぉほぉ、ドン・キホーテはこの話を真似してあんなことをしていたのか」とニヤニヤしながら一気に読み込んでしまいました。パロディから入って元ネタを見るという楽しみを私はこの本で満喫しました。

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

岩根圀和『ドン・キホーテのスペイン社会史 黄金時代の生活と文化』~ドン・キホーテの時代背景を知るのにおすすめの参考書!

この本では『ドン・キホーテ』をより知るために様々な観点から時代背景を見ていきます。

その中でも特に私がありがたいなと思ったのは『アマディス・デ・ガウラ』とドン・キホーテについての解説が詳しくなされている点でした。

この本はドン・キホーテが活躍したスペインの時代背景を知るのにおすすめの作品です。文章も読みやすく、図版も多数掲載されているので気軽に読み進めることができます。

これはぜひおすすめしたい作品です。

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

牛島信明『ドン・キホーテの旅』~これを読めばドン・キホーテが面白くなる!ぜひおすすめしたい最高の入門書!

この本は本当に素晴らしいです。これを読めば一読しただけでは苦戦しがちな『ドン・キホーテ』が全くの別物になります。もう面白くて面白くてたまらないというくらいの大変身を遂げます。

『ドン・キホーテ』はパロディ作品です。表面上に出てくるものの裏を見れなければ面白くありません。

そんな漠然と読んでもまず気付くことができない『ドン・キホーテ』の面白さをこの本ではこれでもかと解説してくれます。

この本を読めばまず間違いないです。私は自信を持っておすすめします。それほど面白い入門書となっています。

現代ロシアとロシア・ウクライナ戦争

中村哲『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』~中村医師のアフガンでの活動を知るのにおすすめ!

前回の記事で紹介した『アフガニスタンの診療所から』は1993年に刊行された作品で、今回紹介する『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』はそこから20年を経た中村医師の作品になります。

『アフガニスタンの診療所から』では中村医師がアフガニスタンで診療を始めたきっかけや現地の医療活動について語られていましたが、今作の『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』は上の本紹介にありますように、干ばつに襲われたアフガンに井戸を掘り、用水路を建設する中村医師の活動を知ることができます。

現代ロシアとロシア・ウクライナ戦争

中村哲『アフガニスタンの診療所から』あらすじと感想~今こそ読みたい名著!ソ連のアフガン侵攻とその後の悲惨な現実を学ぶために

この本は今こそ読むべき名著中の名著です。

文庫本で200ページほどというコンパクトなサイズですので、気負わずに手に取ることができますので、ぜひぜひおすすめしたい作品です。

ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに読んだこの作品でしたが、強烈な印象を残した読書になりました。

現代ロシアとロシア・ウクライナ戦争

R・ブレースウェート『アフガン侵攻1979-89 ソ連の軍事介入と撤退』~ソ連崩壊の要因ともなった泥沼の軍事侵攻

1979年に始まったソ連のアフガン侵攻。

泥沼化したこの戦争はソ連崩壊の要因となった出来事として知られていますが、この本ではそんなアフガン侵攻の経緯をかなり詳しく知れる作品となっています。

現在ロシアによるウクライナ侵攻が続いていますが、かつてのアフガン侵攻のことを学ぶことは大きな示唆を与えてくれるのではないでしょうか。ぜひぜひおすすめしたい作品です。

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

O・ファイジズ『クリミア戦争』~ロシア・ウクライナの関係と、近代西欧情勢を学ぶのにおすすめの名著!

この作品にも本当に驚かされました。

クリミア戦争ってこんな戦争だったのかと呆然としてしまいました。

世界史の教科書でも取り上げられるこの戦争ですが、どれだけ入り組んだ背景があったか、そしてこの戦争がもたらした影響がいかに現代まで続いているかを思い知らされます。

ウクライナ情勢で揺れる世界において、この戦争を学ぶことは非常に大きな意味があると思います。

ぜひおすすめしたい作品です。

ボスニア紛争とルワンダ虐殺の悲劇に学ぶ~冷戦後の国際紛争

梅原季哉『戦火のサラエボ100年史「民族浄化」もう一つの真実』~ボスニア紛争の流れを知るのにおすすめ!

この本は1992年から始まったボスニア紛争の流れを知るのにおすすめな作品です。 ボスニア紛争はあまりに複雑な背景の下起こった悲劇でした。 その複雑な背景を知るにはボスニアの歴史、ユーゴスラビアの歴史を知ることが不可欠です。 この本はそんなボスニア史を含めて、大きな視点で紛争の背景を見ていくのが特徴です。