カーライル『過去と現在』あらすじと感想~『共産党宣言』に巨大な影響!マルクスの「現金勘定」はここから!
『「現金勘定」以外のどんなきずなをも残さなかった』
この強烈な言葉はマルクスが資本主義の仕組みを痛烈に批判した言葉としてよく知られていますが、実はこの言葉はすでにカーライルが『過去と現在』の中で述べていた言葉だったのです。
今回の記事ではその『過去と現在』からマルクス・エンゲルスに大きな影響を与えたであろう箇所を2つ紹介していきたいと思います。
『「現金勘定」以外のどんなきずなをも残さなかった』
この強烈な言葉はマルクスが資本主義の仕組みを痛烈に批判した言葉としてよく知られていますが、実はこの言葉はすでにカーライルが『過去と現在』の中で述べていた言葉だったのです。
今回の記事ではその『過去と現在』からマルクス・エンゲルスに大きな影響を与えたであろう箇所を2つ紹介していきたいと思います。
フォイエルバッハはドイツの哲学者で、若きマルクスが強烈な影響を受けた哲学者として知られています。
「宗教はアヘン」というマルクスの有名な言葉はこのフォイエルバッハから着想を得ています。マルクスの唯物論の基礎を作った人物こそこのフォイエルバッハと言えるかもしれません。
本作の『キリスト教の本質』ですが、読んでいて驚くほど真っすぐにキリスト教を批判しています。それも単に教会への批判というよりも、もっと根源的に宗教そのものに切り込んでいく考察がなされています。
さあ、いよいよ本書の総まとめに入ります。
著者は本書の冒頭で、近年世界中でマルクスの再評価が進んでいる一方、ソ連や中国などの共産国での恐怖政治の責任がエンゲルスに押し付けられているという風潮を指摘していました。
そうした風潮に対し、「エンゲルスは本当に有罪なのか?」ということを検証するべくこの本ではマルクス・エンゲルスの生涯や思想背景を追ってきたのでありました。
この記事ではそんなマルクス・エンゲルスに対する私の思いもお話ししていきます。
この作品は富裕な貴族ネフリュードフ侯爵と、かつて彼が恋して捨てた小間使いの女性カチューシャをめぐる物語です。
この作品はロシアだけでなく世界中で大反響を巻き起こし、トルストイの名を不朽のものにしました。
『復活』はとにかく宗教的で道徳的です。そして社会改良のための批判を徹底的に繰り返します。
そうした高潔な宗教的な信念が劇的な物語と絡み合いながら語られるところに『復活』の偉大さがあるように感じました。
この論文はシェイクスピア嫌いとして有名なトルストイがその理由を上下二段組で50ページほどかけて延々と述べていくという、ある意味驚異の作品となっています。
私はトルストイと反対にシェイクスピアが大好きですので、これは逆に気になる問題でもありました。「シェイクスピアの何が気に入らないんだろう。こんなに面白いのに」と思わずにはおれません。
この記事ではトルストイがなぜシェイクスピアを嫌うのかということをじっくりと見ていきます。
エンゲルスの遺産はなんと400万ドル、現代の日本円で軽く4億円以上もあったようです。そこにさらに様々な形の資産もあったでしょうから総額で言えばとてつもないものがあったと思われます。そしてそれらのほとんどはマルクス一族に相続されることになりました。
またエンゲルスは本人の希望により死後海洋散骨されることになります。彼のお墓はこの世に存在しないのです。これには私も驚きました。
マルクス亡き後、彼の思想を広めるために身を粉にして奮闘していたエンゲルス。
そのエンゲルスがマルクスの原稿に手を加え『資本論』第3巻は完成という形となりました。
ただ、はたしてこれがマルクスの作品、思想であると言えるのかは微妙なものなのではないでしょうか。
メモの集積をつなぎ合わせたものを果たしてその人の作品、思想と呼べるのか。
しかもそのメモ自体も、膨大な文献を読んでいたマルクスが無秩序に蓄えていたものにすぎません。思想として体系立ててそれが書かれていたかというと疑問が残るというのが正直なところです
エンゲルスは『資本論』第1巻の時点ですでにマルクスの膨大な原稿を編集していました。マルクスが存命の時ですらこの作業に苦戦していたエンゲルスです。
マルクスの死後はどうだったのでしょうか。
その作業は想像を絶する苦難の道となったのでした。
解読困難な悪筆、支離滅裂な文章、無秩序な引用に満ちた膨大な原稿の山。
エンゲルスはこの編集作業によって眼を病んでしまうほどでした
この記事ではその詳しい顛末と『資本論』第2巻、3巻の問題点についてお話ししていきます。
誰も読まない、いや読めない難解な『資本論』を一般の人にもわかりやすく広めたことの意義はいくら強調してもし足りないくらい大きなものだと思います。
難解で大部な『資本論』、簡単でコンパクトな『空想から科学へ』。
この組み合わせがあったからこそマルクス主義が爆発的に広がっていったということもできるかもしれません。
これまで当ブログではトルストイの宗教的著作についていくつか紹介してきました。
そして今回ご紹介する『芸術とはなにか』もその流れにある作品になります。
この作品ではトルストイが思う「芸術とは何か」ということだけでなく、「芸術とはいかにあるべきか」ということが熱く語られます。
この記事ではトルストイが考える「よい芸術」とは何かということを見ていきます。
宗教的転機を迎えた晩年のトルストイの特徴を知る上で非常に重要な作品となっています。