ソ連

dostoyevsky親鸞とドストエフスキー

当ブログのイチオシ!「ドストエフスキーの旅」三部作~私の渾身のヨーロッパ旅行記を紹介します

この旅行記はドストエフスキーを知らない方にも楽しんで頂けるよう執筆しました。

また、ロシアのドストエフスキーゆかりの地巡りは数多くあれどヨーロッパに特化して書かれたものはなかなかありません。そうした意味でもドストエフスキーを愛する方々にも微力ながらお役に立てるのではないかと僭越ながら感じております。

上田隆弘僧侶の日記

ようこそお越しくださいました。初めて当ブログへお越しの皆様へのご案内。まずはこちらへどうぞ

はじめまして。当ブログの管理人上田隆弘と申します。 このブログは、ブログタイトルにもありますように自問自答をモットーに日々の生活の中の様々なことに目を向け言葉を綴ってみようという私の試みから始まりました。

この記事では当ブログ内の大まかなご案内をしていきます。 当ブログへ初めて来られた方や何を読むべきか迷った方はまずこちらの記事をご覧ください。

三島由紀夫三島由紀夫と日本文学

三島由紀夫、芥正彦他『三島由紀夫VS東大全共闘 1969-2000』~あの伝説の討論は何だったのか。学生達の思想、関係性も知れるおすすめ作品!

結局、あの東大全共闘は何だったのか・・・安田講堂に立てこもり火炎瓶を投げつけた学生達や内ゲバを繰り返したセクトたちと何が違うのか・・・。

私にはこれがどうしてもわからなかったのです。三島由紀夫と討論した彼らは一体何者だったのか。彼らも内ゲバや暴力をしていたのだろうか・・・。

そんな疑問を抱えていた私にとって本書はあまりにありがたい作品となりました。

いや~ものすごい本です。計15時間にも及ぶ濃密な討論がこの本で文字化されています。東大全共闘とは何だったのか、三島由紀夫との対談は何だったのかということを知るのにこの本は最高の資料になります。この時代の雰囲気を感じるためにもぜひぜひこの本はおすすめしたいです。

時の終焉スリランカ、ネパール、東南アジアの仏教

M・ウィクラマシンハ『時の終焉』あらすじと感想~マルクス主義と階級闘争に揺れるスリランカを活写した名作!

労働者を搾取して成り上がった大資本家サウィマンに強く反抗する息子マーリン。彼は「あの二人はもうすでに精神的に腐敗している。今さら両親の心を改悛させる人間は周りに誰もいないからね!」と親友の医者アラウィンダに打ち明けます。彼の反抗はもはや家庭内だけの問題ではなく、コロンボ市民を巻き込む政治運動へと展開していきます。

本作ではこうした資本家と労働者のせめぎ合いや暴動も描かれます。当時コロンボで何が起きていたのかをかつてジャーナリストであったウィクラマシンハが物語にして具現化したのがこの小説です。これまで彼の三部作を読んできて感じたように、この作品でも彼の繊細な心理描写は精彩を放っています。

ウィクラマシンハの小説はスリランカの姿を知るのに最高の手引きとなります。

信仰の現代中国中国仏教と思想・歴史

イアン・ジョンソン『信仰の現代中国』~共産党政権下における宗教生活の実態に迫る!信仰とは何かを問うノンフィクション!

この本は宗教を禁じていた共産党中国において、今宗教はどのような状況になっているかを追っていく作品です。

現在の中国の宗教事情を知れたのは非常に興味深いものがありました。

ただ、本書でも述べられていたのですが、近年共産党当局が厳しい統制をかけているため今後どうなるかはわからないというのは非常に恐ろしく感じました。

この本は私達の知らない中国を目の当たりにすることになります。著者が実際に長期の密着取材をしたからこその情報が満載です。現代中国の宗教事情を知るのにこの本は非常におすすめです。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

遊牧民から見た世界史中国仏教と思想・歴史

杉山正明『遊牧民から見た世界史』~私達の先入観を粉砕する刺激的な一冊!歴史を多角的に見る視野を得るために

この本では私たちが漠然と想像する遊牧民のイメージを根底から覆す作品です。また、単に遊牧民という存在だけにとどまらず私たちの歴史認識そのものを問う恐るべき作品となっています。

そして本記事のタイトルに「先入観を粉砕」と書きましたがまさにその通り。少なくとも私は思いっきり粉砕されました。

これまで様々なジャンルを読んできて、なるべく色んな視点から物事を見ていこうと意識していたにも関わらずこの様です。この事実にものすごく恥じ入ってしまいました。

この本を読めばきっと私と同じ思いになる方も多いのではないでしょうか。いやあ痛快な一冊でした。

スターリンの図書室レーニン・スターリン時代のソ連の歴史

ジェフリー・ロバーツ『スターリンの図書室』~読書という視点から見る斬新なスターリン伝。彼はドストエフスキーをどう見たのか。

「嫌っているだけでは、彼がなぜ、いかにしてあのような所業に走ったのかを説明することはできない。」

これは著者による非常に重要な指摘です。スターリンを単なる大悪人と片付けてしまったらそこで思考は終了です。

なぜスターリンは独裁者となれたのか、その背景となったものは何だったのか、それを「読書」という観点から見ていく本書は非常に刺激的です。「読書」というある意味独裁者と結びつきにくいマイナーな切り口から攻めていく著者の勇気には驚くしかありません。非常に斬新です。

ドストエフスキー論

T.G.マサリク『ロシアとヨーロッパⅠ』チェコの哲人大統領による貴重なロシア論!

農奴の父、料理番の母の子として生れ、そこから苦学して哲学教授になり、初代チェコ大統領にまでなったという驚異の経歴の持ち主、マサリクによるロシア・ドストエフスキー論。

そもそも哲学者として超一流。そしてそこに政治家として世界情勢や政治経済の現場を見た経験も加わったマサリク。さらに人格者としてチェコ国民だけでなく世界中の人から敬愛されていた偉大なる人物。

そんな大人物が語るロシア史、ドストエフスキー論はものすごく刺激的でした。

トルストイの肖像ロシアの巨人トルストイ

クラムスコイ『トルストイの肖像』制作エピソード~トルストイの射貫くような眼差しはこうして描かれた!

この肖像画で描かれたトルストイのまなざしの鋭さには驚かされます。

トルストイといえば晩年の白いひげを生やした姿を連想しがちですが、この肖像画が描かれた1873年はトルストイ45歳の年です。4年前には『戦争と平和』の連載が完了し大ヒット。そしてこの年には『アンナ・カレーニナ』を書いていました。つまり、作家としてバリバリの時期です。その時の鋭い眼光がこの肖像画で描かれています。

そして興味深いことに、トルストイとクラムスコイの出会いは『アンナ・カレーニナ』の執筆にも影響を与えることになりました。

ボスニア紛争とルワンダ虐殺の悲劇に学ぶ~冷戦後の国際紛争

ルワンダの虐殺を学ぶのにおすすめの参考書7作品~目を背けたくなる地獄がそこにあった…

ルワンダの虐殺はあまりに衝撃的です。トラウマになってもおかしくないほどの読書になるかもしれません。それほどの地獄です。人間はここまで残酷になれるのかと恐れおののくしかありません。

私はボスニア紛争をきっかけにルワンダの虐殺をこうして学ぶことになりましたが、これらの本を読んでいてボスニア、ルワンダ、ソマリアのそれぞれが特異で異常なのではなく、人間の本質としてそういうことが起こり得る、誰しもがやってしまいかねないものを持っているのだということを改めて思い知らされることになりました。

目を背けたくなるような歴史ではありますが、ここを通らなければ、歴史はまた形を変えて繰り返してしまうことでしょう。そうならないためにも私たちは悲惨な人間の歴史を学ばなければならないのではないでしょうか。