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『アジャンタとエローラ―インドデカン高原の岩窟寺院と壁画』概要と感想~インドの誇る世界遺産のおすすめガイドブック!
今回ご紹介するのは2000年に集英社より発行された立川武蔵著、大村次郷写真『アジャンタとエローラ―インドデカン高原の岩窟寺院と壁画』です。
早速この本について見ていきましょう。
アジャンタには、インド美術史の白眉といわれる壁画の数々がブッダの物語を展開する。エローラのヒンドゥー教窟では、シヴァ神やヴィシュヌ神が、生き生きと踊り、戦う姿が掘られている。
虎狩りの士官が密林に発見したアジャンタの壁画、灼熱の岩盤を掘り抜いたエローラの巨大な彫刻建築に、インド美術の精髄を見る。豊穣アジアの旅。
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この本はインドの世界遺産アジャンタとエローラのおすすめのガイドブックになります。
両遺跡は西インドの大都市ムンバイからも近く、インド旅行のハイライトのひとつとして多くの観光客がここを訪れています。
アジャンタは紀元前1世紀頃から紀元7世紀頃にかけて作られた仏教遺跡で、エローラは6世紀から10世紀にかけてヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教の石窟が作られた遺跡です。
アジャンタ、エローラといえば名前は聞いたことがあってもそれがどんな場所なのかというとなかなかわからないですよね。私もその一人でした。漠然と「インドの仏教遺跡」というイメージはあったのですが、いつ頃作られてどんな歴史を持っていたのかは全く知りませんでした。そもそもエローラにヒンドゥー教とジャイナ教の石窟があることすら知りませんでした。
この本ではそんなアジャンタとエローラをわかりやすく学ぶことができます。
まず写真が豊富!大村次郷さんが写真を担当し、迫力ある遺跡や、インド芸術の美しさをこれでもかと堪能できます。
そして著者の立川武蔵さんについては『ヒンドゥー教巡礼』や『聖なるものの「かたち」―ユーラシア文明を旅する』これまでも当ブログでいくつも本を紹介してきました。
この本でも立川さんの語り口は健在で、楽しくアジャンタ、エローラについて学ぶことができます。
特に両遺跡にある彫刻や絵の解説はものすごく興味深かったです。ジャータカという仏教説話の解説は特にぐっと来るものがありました。単に遺跡や芸術の解説をするのではなく、そこから時代背景や思想のもっと奥深くまで語ってくれるのでぐいぐい引き込まれてしまいます。
私も今年アジャンタとエローラを訪れる予定です。そんな私にとってこの本は非常にありがたいガイドブックでした。ぜひおすすめしたい一冊です。
以上、「『アジャンタとエローラ―インドデカン高原の岩窟寺院と壁画』~インドの誇る世界遺産のおすすめガイドブック!」でした。
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アジャンタとエローラ インドデカン高原の岩窟寺院と壁画 (アジアをゆく)
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