2022年2月

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

O・ファイジズ『ナターシャの踊り ロシア文化史』ロシアの文化・精神性の成り立ちに迫るおすすめ参考書!

ロシア的な精神とは何なのかということを学ぶのに最高の一冊!。

文化がいかにして出来上がっていくかということを考えさせられます。

私個人としては、この本を読んで特に印象に残ったのはオプチナ修道院についての記述です。

この修道院は晩年のドストエフスキーが訪れた、ロシアのとても名高い修道院で、あのトルストイも何度も足を運んでいます。

この本はドストエフスキーのキリスト教理解を学ぶ上でも非常に重要な視点を与えてくれます。

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

モンテフィオーリ『ロマノフ朝史1613-1918』ロシアロマノフ王朝の歴史を学ぶのに最高の1冊!

私にとってはモンテフィオーリは絶大な信頼を寄せうる歴史家なのですが、今作も安定のモンテフィオーリクオリティーでした。「素晴らしい」の一言です。

ロマノフ王朝の始まりからいかにしてロシアが拡大し、力を増していったのかをドラマチックにテンポよく学ぶことができます。

それぞれの皇帝ごとに章立ても進んでいくので時代の流れもとてもわかりやすいです。

ロシアという国がどんな歴史を経て今に繋がっているかを学ぶのにこの本は最適です。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルス『ヴッパータールだより』~工場の劣悪な環境を18歳のジャーナリスト、エンゲルスが告発「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(6)

エンゲルス18歳の時に発表された『ヴッパータールだより』。

後にお話しすることになりますが、この『ヴッパータールだより』のスタイルは後の『イギリスにおける労働者階級の状態』にも引き継がれ、そしてそれはそのままマルクスの『資本論』にも直結していきます。

ギムナジウムを退学し、大学にも行けなかったエンゲルスですが、やはり歴史を変える天才は何かが違います。マルクスの影に隠れてしまいがちですがその片鱗はすでにここに現われています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスの学業断念と資本主義のシステムを学んだブレーメンでの商人修行「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(5)

想像力豊かで詩を愛していたエンゲルスが、自分の家業のために無理やり退学させられ、大学進学もあきらめなければならなかった。そして家業とはいえ、やりたくもない仕事の見習いを強制されられる日々。

こうした青年時代がエンゲルスの反抗心をさらに高めることになったのでした。

エンゲルスが政治活動にのめり込むきっかけをこの記事ではお話ししていきます。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

ドイツロマン主義、疾風怒濤とは~マルクス・エンゲルスら青年たちに多大な影響を与えたロマン主義の洗礼 「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(4)

18世紀、19世紀のドイツ思想界に絶大な影響を与えたドイツロマン主義、疾風怒濤とはいかなるものなのか。

ゲーテ、シラー、ヘーゲル、ホフマン、ベートーベン、グリム兄弟など錚々たる顔ぶれが世に現れたこの時代の特徴をこの記事では見ていきます。

マルクス・エンゲルスもこうした時代の子として生れてきています。彼らの思想背景を知る上でも非常に重要なものとなっています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスの生地、工業地帯ヴッパータールの宗教事情~ヴェーバー的プロテスタンティズムの典型例「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(3)

エンゲルスが育ったドイツの工業都市バルメンの宗教事情ははまさしくヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で語られることと重なっています。

ドイツにおいてエンゲルスがこうした環境の中で育っていたというのは驚きでした。

この記事ではそんなバルメンの宗教事情とエンゲルスの家庭環境、若きエンゲルスの宗教に対する見方をお話ししていきます。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスの恵まれた家庭環境と故郷の町バルメン(現ヴッパ―タール)の社会事情とは「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」(2)

エンゲルスは1820年にドイツのバルメンという町で生まれました。

エンゲルス家は典型的な上流ブルジョワ家庭であり、綿工場の経営者の御曹司として何一つ不自由のない温かな家庭で生活していたのでした。

ドイツの新興工業地帯に生まれたエンゲルス。彼はここで工業化がもたらす悲惨な環境破壊や労働者の貧困を間近で見ながら育っていくことになります。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

エンゲルスを学ぶ意味とは~マルクスに多大な影響を与えた人物としてのエンゲルス像 「マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」⑴

これから先、「マルクスとエンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」シリーズと題して全68回、更新を続けていきます。これを読めばマルクスとエンゲルスの思想が出来上がる背景をかなり詳しく知ることができます。

そしてこれはマルクス・エンゲルスを知るだけではなく、宗教、思想、文化、政治、いや人間そのもののあり方についても大きな示唆を与えてくれるものになっています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

年表で見るマルクスとエンゲルスの生涯~二人の波乱万丈の人生と共同事業とは

これより後、マルクスとエンゲルスについての伝記をベースに彼らの人生を見ていくことになりますが、この記事ではその生涯をまずは年表でざっくりと見ていきたいと思います。

マルクスとエンゲルスは分けて語られることも多いですが、彼らの伝記を読んで感じたのは、二人の人生がいかに重なり合っているかということでした。

ですので、二人の辿った生涯を別々のものとして見るのではなく、この記事では一つの年表で記していきたいと思います。

マルクス・エンゲルス伝記

トリストラム・ハント『エンゲルス マルクスに将軍と呼ばれた男』マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景を知れるおすすめ伝記!

この伝記はマルクスやエンゲルスを過度に讃美したり、逆に攻撃するような立場を取りません。そのような過度なイデオロギー偏向とは距離を取り、あくまで史実をもとに書かれています。

そしてこの本を読んだことでいかにエンゲルスがマルクスの著作に影響を与えていたかがわかりました。

マルクスの伝記や解説書を読むより、この本を読んだ方がよりマルクスのことを知ることができるのではないかと思ってしまうほど素晴らしい伝記でした。マルクスの伝記に加えてこの本を読むことをぜひおすすめしたいです。